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【東大関連報道】世界大学ランキング=ただの広告
結論から言うと英米の広告
結論から申しますと、英米が出している世界大学ランキングというものは「ただの広告」だと、私は考えております。理由を以下に長々と書いてますが、全てただの「個人的な感想」ですので、気に入らない人はこれ以上読まないで下さいね。
ではまず今回のお話のきっかけとなった引用元記事を載せておきます。
竹中平蔵氏 東大偏重主義を批判「世界の競争の圏外」記憶力と瞬発力のみの受験「イノベーションの大きな障害」(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース
竹中平蔵氏 東大偏重主義を批判「世界の競争の圏外」記憶力と瞬発力のみの受験「イノベーションの大きな障害」/芸能/デイリースポーツ online (daily.co.jp)
これを真に受ける日本人はとことん性善説
彼ら(英米)が自らのリソースをさいてランキングを出すのです。自国に有利な結果となるように、自国の大学に世界から優秀な学生が集まるように誘導するのは当然の話。
以上です…
とはいえ、私が広告と言い切ったことについて、色々突っ込みたい人もいるでしょう。
勿論「そういう類の人」が何を言ってくるか概ね想定できますし 当然、整然と反論できます。
しかし今回はそこまで書きません。
性悪説に立脚してリテラシーを働かせて、ちょっと調べれば、私の書いていることに分があることは、すぐにわかるので。それでも何か言ってくるのは、要するに難癖や誹謗中傷の類であり、SNS等でそういう書き込みを繰り返すような類の「リスクしかない行動」に出てしまう理由は、その人の内面にあるので、ここでのテーマではありません。
しかし私の冒頭の表題について、そうだと言い切る理由を以下に、一応、書きます。
まともなリテラシーのある人にとっては、当たり前の話しか書いてませんが。
「英米の世界大学ランキング」は広告に過ぎない
主な目的は自国の大学に世界中の優秀な学生を集めること。
英語圏圧倒的優位の採点基準、
ていうか彼らが世界的な影響力を拡大してきた結果そもそも英語は事実上の公用語、
さらにドル基軸通貨体制とか、もっと視点を上げれば二次大戦後体制に立脚する国際法等の現世界秩序、
これらは全て戦勝国の中の戦勝国たる英米同盟の世界戦略として連動しており、当然彼らに有利な形で構築されている。
(これくらいではどうやって英米がプレゼンスを拡大してきたかよくわからない、そんなことある?なんて人は今回はご自身で人類史でも紐解いてください)
彼らはそれなりにリスクをとって戦争をしかけ、或いはそうなるように仕向け、それに勝ったんだから、自分たちに有利になるようルールを作るのは当然ですよね良し悪しはともかく。
というわけで依然として二次大戦後体制下にある現世界秩序において、
彼ら英米はプレイヤーでありながらジャッジでもある。
その氷山の一角として「英米の広告である世界大学ランキング」
があるんです。これも当然英米が有利になる、というかそもそも「英米の大学のためのランキング」です。
目的は、繰り返しますが、世界中の優秀な学生が英米の大学を目指すよう誘導するため…当たり前ですよねこんな話。
これは彼らがズルいとかそういう話をしたいわけではなく(ズルいですが)
世界大学ランキングを出している人達は、自国にとって都合の良いように情報発信していますよ、という当たり前の話をしているだけです。
彼らの意思決定プロセスは、繰り返しますが、全て国益に帰結するようになっているんです。そりゃそうでしょう。
ところが、日本人の国民性は本当に、呆れるほど性善説のお人よしなので、
こんな話をする私を指して「陰謀論者」とか言ってくるんですよね。
そりゃ陰謀といえば確かに陰謀だよね。
「我々(英米)が出している世界大学ランキングは、実は…
客観指標っぽく仕立てた広告なんです
目的は優秀な学生を世界中から集めることなんです」
なんてこと、本当はそうでもワザワザ言わないでしょう(普通の知性があれば言われなくてもわかりますし)。
そして彼らの世界戦略と完全に連動していて(戦略とはそういうもの)、優秀な奴は全部英米に集めて、米国に至ってはなんだったら国籍変更するよう誘導してしまうのだから。元日本人ノーベル賞受賞者にもいるでしょ米国に国籍変更した人(これには日本にも原因がありますが)。そういう国なんですよ。
毎回同じ手で騙される日本人
裏があるというと陰謀論者のレッテルを貼るのは即ち思考停止ですが、
これに限らず、日本人は本当に性善説に基づいてものを判断する国民性で、これは原罪に基づく性悪説の欧米人とは、物の見方が根本的に違うことを意味します。要するに、
日本人はまず相手を信じることから始める
欧米人はまず相手を疑うことから始める
大雑把にいうとこんな感じです。どちらが正しいかはともかく、この性善説気質が直近の世界大戦での敗戦の大きな原因であるといわれています。即ち、孫氏曰く
兵は詭道なり
ともいいます。これは戦の入り口の話なんです。
したがって、
DNAレベルで人を疑ってかかることが染みついている国相手に、
性根が性善説の日本人では、ちょっと頑張って敵を欺いてアドバンテージを稼ごうなんてらしくないことやってみても、DNAレベルから才能のある敵には到底勝てません。
彼らからみて日本人がどれくらい素直な国民か、を示すエピソードがあります。
かつての米政権に関連する、名前は出しませんが、最近の人ですよ、
そのとある著名な方が
日本人は、同じ手で、何度でも騙せる
と公言してましたね。知っている人も多いと思います。
こういうことを言った人への怒りより、
日本人の、度を越した、おめでたい性善説前提の発想への
同じ日本人としての失望の方が、私は大きいですかね。
なにがおめでたいって、このランキングを真に受けて東大を批判するような人がいることですよ。
こういう短絡的な人のプロファイルは一言で終わります。
即ち、敗戦国の民特有の奴隷根性といったところですね。しかもたちが悪いことにそれを周囲にも強制してきます。出る杭は打たれる、とか、抜け駆け禁止、とか、まぁ近年話題になった日本人の性根、いわゆる「同調圧力」というものです。
ちなみにこの奴隷根性の一種、東大生はほぼ持ち合わせていません。もはやハーバードにも学力無しで入れるルートがあるこのご時世において、世界最高にして最後の「学力のみを査定する試験=東大入試」には、同調圧力を気にするような根性では到底勝てません。
「皆と同じであること」に安心を得るような性根では東大には到底辿り着けないんです。
実は東大は世界一である
その証拠となる指標も、一応公開されてます。
しかし大手報道機関は結果しか出しませんからね。こういうものの中身なんて大半の報道機関は見ていません。
何も見ずに広告を真に受けて冒頭の記事のようなものを世に出す人たちです。
そこはさておき注目すべきは、
英米の事実上の広告でしかない大学世界ランキングにおいても、唯一まともにして大変重要な指標となる、
QSにおけるAcademicReputationで東大は100点満点(直近で世界8校のみ)
であるという事実です。これは本当に凄いんですよね。
この指標は簡単に言うと、研究職、大学教員に採点させた項目です。
要するにこれが本当のランキングなんですよ。
他の指標は乱暴に言うと、アジアの大学に圧倒的不利になるものが大半です。
つまり、東大は世界1位タイ、これが東大の真の実力です。
なお、この指標で100点満点を達成している他の7校とは
MIT、ハーバード、スタンフォード、オックスブリッジ、UCB、UCLA
東大以外は全てアングロサクソンの大学ということになります。
彼らのリソースを割いて作っている大学ランクです。
目的は彼らの大学に世界中から優秀な学生を集めること。
だから総合ランクでアジアの大学を一位タイというわけには・・・
まぁ、それはそういうわけにはいきませんよね。
だからAcademicReputationを最重要指標とし比重も最も大きくしている
と公開しているだけ、まだマシと言わざるを得ません。
で、英語使っていないから大減点する、とw
こういう、回りくどいことをやっているわけです。
そりゃそんなことしたら母国語英語が有利に決まっていますよね。
で、英語圏て、どうやって拡大してきたんですかねぇ・・・
まぁ、このあたりはあまり深入りはやめておきますか。
話かえますと
ハーバード大学でも教鞭をとり同大在籍時人気一位講師だった最難関中高一貫校元校長も「学力では上」と明言してます。
そんなところを実は英米のランキング作成機関はよくわかっています。
しかし近年は科学的正しさよりポリティカルコレクトネスのほうが優先されるのでここについては詳細は書きません。
著名人が書いたら大炎上確実な、東大生が欧米の学生より優秀である根拠となりうる「科学的に正しい話」もあります。有名な話です。しかも米国の研究者の成果です。この話はここですら書きたくありませんので(炎上しかねない)興味ある人は自分で調べてください。機会があればそれについて書いた本をここで紹介はしようかと考えています。(そういって毎回結局やりませんが)
ともかくそういうわけで、あまりにあからさまに「有色人種の敗戦国は黙ってろ」感だけしかないランキングにはできないので、一部まっとうな指標を入れたうえで、
英語使ってないとか、そういう自国有利の指標を増やして、最終的な判定としては、毎年東大を概ね30位くらいにランクするという、ちょっと回りくどいことはしてます。
これは一応、彼らの最低限の配慮ということにして感謝しておきましょう。
ありがとう毎年30位くらいにしてくれて(本当は1位だけど)。
日本の報道について
今回取り上げた内容だけでなく、報道は大手であってもデタラメが散見されます。彼らは間違えたり、場合によっては捏造報道が発覚したりしても、
小さく訂正記事を載せるか、形式的な検証番組を少し流して終わりです。
私自身も自分の専門分野に関する内容で、所謂「デタラメ報道」を見たことがあります。詳細は書きませんが、それは大手テレビ局の看板報道番組で、堂々と有資格者の専門家がデタラメを語り、周りの専門家も司会進行役も、一切反論も誤りの指摘もしないのです。ちなみにデタラメを言う動機も、テレビ局がそれを黙認する理由も、概ね想定できましたが、そこは私の推測です。
ともかく、あまりに稚拙なデタラメだったので驚愕したのと同時に、マスコミのデタラメを見抜けるようになってようやく専門家だな、と少々自嘲気味に自分を褒めてあげた記憶があります。
報道から2年くらいして、一部のジャーナリストがその件をとりあげていました。
「放送電波使ってデタラメをばらまいていたその有資格者の専門家」を痛烈に批判している内容の記事等を公開していました。このようなデタラメをその専門家が吹聴した理由やメディアもそれを黙認した背景もジャーナリストなりに分析して語っていました。
しかしどちらかというと、比較的正しいことを指摘しているその記事が世間からはあまり関心を持たれていません。
そしてその「有資格者でありながらデタラメを語っていた専門家」はいまだに何事もなかったかのように先日もメディアでまた専門家面して語っていました(それはデタラメではなかったです、雑な説明ではありましたが)。
とにかく、大手報道機関にこれをやられると専門知識がなければお手上げです。
正直、私の周囲の人は皆その報道を信じて疑わない様子でした。そりゃそうでしょう有資格者の専門家が大手テレビ局の看板報道番組で堂々と非科学的なデタラメをしゃべりまくって、それを回りが誰も指摘しないのだから。
私も専門外の分野では、ある分野の専門家が嘘やデタラメ言ってもわからないでしょうから、この一件以来
大手であってもマスコミを一切信用しなくなりました。
さて、大学世界ランキングと東大の話にもどしますと
竹中さんの話を取り上げた上記リンク先の記事だけでなく日本の報道の多くはこんな話は当然黙殺、東大は近年も相当の成果を出しているがそれも黙殺
英語使わないと減点、英語圏の先生が少ないと減点、英語の論文引用少ないと減点、
とまぁこんな風に、とにかく英語圏≒英米が絶対的アドバンテージを得るような指標をたくさん作って、それを評価点として算定して、その結果
世界中の優秀な研究者や専門家に言わせれば世界1位タイの東大が、
なぜか結果は毎年30位程度に落ち着くというおかしなランキングが
当たり前の結果であるかのように、上記のような記事が誘導している。
(日本のメディアの一部がそんなことをする目的はここでのテーマではないので書きません)
そして日本の大衆はおめでたいほどにお人よし(上記繰り返します、米国の元政権幹部曰く「同じ手で何度でも騙せる国民」)なので、
彼らのいうことをそっくりそのまま全く無批判に受け入れて
大衆が「東大はダメだ」とかほざいてるというわけです。
喜劇的ですよね。
ここまで書いた話の中でも、大学ランキングについては東大生は無論のこと、京大やいわゆる難関10大学、スーパーグローバル大学といった大学群やそれに匹敵するクラスの学生なら、こんな話は誰でも知っていることです。
正直、リテラシーなんてレベルじゃない。まともな読解力があればわかる程度の話ですから。
しかしもっとも、現世界秩序の主導権は欧米にあり、そこを無視するのは現実的ではないので、結局彼らの無理筋の話のなかでやるしかない。
東大は優秀だが、日本の外交・政治力がなかなか厳しいので、
これはしかたないです。
今の政治家を批判してもしかたないかな。
敗戦したのは彼らのせいでもないし。
ちなみに本記事冒頭リンク先の竹中さんの話はただのポジショントーク。
どんなポジションに立って主張しているか、についてはここでは書きません。
調べればわかることなのでね。