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「自認」「同一性」どっち?

今、国会を賑わせている、LGBTQ理解増進法案。
与党からは法案名や条文から「性自認」を削除し「性同一性」に置き換える提案がなされた。
この「性自認」と「性同一性」一体何が違うのか?

Gender Identityの訳は?

「性自認」と「性同一性」、
どちらも英語の「Gender(ジェンダー) Identity(アイデンティティー)」の訳語です。

まず、「自認」という言葉。
これは自分で認めること。
なので、「性自認」は、性を自分で認めること になります。

一方「同一性」。
この言葉は多義語で、一見、二つのものが同じという意味もありますが
ここでは
「Aは何者なのか」 →「定義」「本質」とも言い換えられる意味になります。

つまり「性同一性」の場合、「Aは男なのか/女なのか/それ以外なのか」
という意味になります。

「性自認」と「性同一性」どっちが正しい?

こうやって考えると一見「性同一性」の方が、「Gender Identity」の訳語として正しい気もしますが、日本では「性同一性障害」といった病名としての使われ方が多く、LGBTQの方々を表現する言葉として、抵抗があることも納得できる。

では「性自認」はどうか?
「性自認」は明確な法律上の定義がない。
また科学的な証明も難しい。つまり「性自認」を確認する客観的な手段はなく、本人の申告に基づかざるを得ないのだ。

基本的に、「Gender Identity」に関して、本人の申告が尊重されるべきだということは、賛成ですが、それを悪用してくるケースも容易に考えられる。

G7前までに可決すると思われていたLGBTQ理解増進法案。
このこの「自認」と「同一性」という日本語の解釈がまだまだ議論を呼びそうだ。

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