白雪に潜みし影[原神]
今回は2021年のVer2.3イベント「白雪に潜みし影」の内容と伏線を、考察を交えつつまとめるNoteになります。
前回まとめた白亜と黒龍のイベントと同じくらい重要な伏線だらけのイベントになっています。
星の王子様を意識したようなイベントだったので、モチーフ考察も含みつつご紹介します。
アルベドを追って
モンド城でアルベドを見かけた旅人は、アルベドの様子がいつもと違うことに気がつきました。
パイモンはアルベドの機嫌が悪そうだと捉えましたが、スクロースにそのことを伝えると、不思議そうに「アルベド先生はそんな人じゃない。」と言われてしまいます。
色々あって旅人は、雪山(ドラゴンスパイン)にアルベドを探しに行くことになりました。
アルベドを探して雪山に来た旅人たち。
そこでアンバーと冒険者協会のサイリュスとパラドに出会います。
冒険者協会は現在雪山で特訓を試みているとのことでした。
アンバーがなぜ雪山にいたのかというと、ジョエルという男の子が雪山にいることを心配して来たそうです。
ジョエルという男の子は探索中にも出会えるキャラで、ずっと帰らぬ失踪した父親を待ち続けています。
そんなジョエルを元気付けるために、アンバーは助っ人としてエウルアを呼んでいました。
ジョエル、アンバー、旅人、エウルアは雪山を散策することになります。
(※厳密には、旅人はエウルアに新人冒険者の指南役を押し付けて(親切心ですが)います。)
一旦分かれてパイモンと2人で探索していると、アルベドに会うことができました。
色々あってアルベドの拠点に行くことになるのですが、アルベドの拠点は荒らされていました。
拠点から無くなったのはアルベドの錬金術ノートです。
アルベドの拠点には、実は原初の人間の研究関係であろうメモが置いてあるという裏設定(?)も存在します。これはイベントと関係なくいつでもみれます。
2021年に考察したときに分かったことなのですが、一枚一枚の絵にモチーフ元があり、そのモチーフ元から推測すると、恐らく人間の体と宇宙の関係性について書いてあります。
これは私の考察ですが、錬金術ノートにもこのメモと同じく原初の人間に関する研究の内容が書かれていたのだと思います。
錬金術には原初の人間、つまりアダムとイヴが不死だったころの姿を目指すという要素があります。詳しくは🔗錬金術とアルベドに関する考察記事でまとめています。
そんな錬金術ノートを欲しがる存在とは…?
盗人は誰か?
拠点にはノートを盗んだ犯人のものと思われる足跡が残っていました。アルベドと旅人たちはその足跡を辿ります。
足跡を追っている途中、アルベドは旅人に洞窟の入り口で待っていて欲しいとお願いをします。
旅人はアルベドの頼みを聞いて、入り口で待っていることにしました。
アルベドを待ってそんなに時間が経っていないタイミングで、アルベドが戻って来ました。
しかしこのアルベドの様子はどこかおかしいです。
「いらないものは、初めから残すべきではない。」
意味深なセリフを吐くアルベド。
そんな奇妙な空間に突如「助けて!」という声が響き渡ります。
声の方へ向かうと、そこには相変わらず不運に見舞われて檻に捕えられたベネットがいました。
実は冒険者協会の教官役として来ていたベネット。しかしベネットは不運が重なり、約束の時間に間に合うことができず、その役はすでにエウルアが務めることになっていました。
一通りベネットの状況を聞いた後、旅人たちは一緒にいたはずのアルベドがいないことに気が付きます。
アルベドを探しに行こうとしたその時、逆にアルベドが旅人たちを探してやって来ました。
パイモンが「どこにいたんだよ!」と言うと、
アルベドは「それはボクのセリフだよ。キミたちには入り口で待つように言ったはずだが?」と返します。
話が噛み合わないアルベドと旅人たち。
そこにエウルアも合流します。
エウルアはなにやらアルベドに怒っている様子。
エウルア曰く、アルベドがジョエルのような幼い子を魔物だらけの危ない場所に連れ出そうとしていたというのです。
それを阻止しようとしたエウルアは、アルベドに攻撃されたといいます。
しかし、アルベドには心当たりがない様子。
不審な点が多く、旅人たちは混乱します。
アルベドはそこで、一つの結論に達します。
それは、旅人やエウルアが出会った「アルベド」は偽物なのではないかということ。
そしてその偽物がアルベドの錬金術ノートを盗んだのではないかということ。
そしてついにそこにアンバーまで合流します。
アンバーはみんなを探していたようです。
旅人とパイモンとアルベドは、一旦エウルア、アンバー、ベネットと離れて、アルベドの拠点に戻ることになりました。
そこでアルベドの身の上話を聞くことになります。
アルベドという存在
これはキャラクターの設定にも載っていることなので、アルベドを所持している方は知っているかもしれません。
・アルベドはカーンルイアの学者「黄金のレインドット」に作られた人造人間(ホムンクルス)であること。
・生まれた時にはすでにカーンルイアは滅んでいたこと。
そしてもう一つ重要なこと。
ドゥリンとアルベドが実は兄弟であったと言うことに、パイモンはかなり驚きます。
アルベドの話を聞いた後、旅人たちは調査を始めます。その途中でまたエウルア・ベネット・アンバーと再会しました。
どうやらベネットの不運が伝染して、3人は山の麓に戻れず、ずっと雪山をぐるぐるまわっていたようです。
とりあえず旅人たちは全員アルベドの拠点で休むことにしました。
ただ旅人とアルベドは自由行動と称して、絵を描きに行きます。
アルベドの絵はとても上手です。
この設定は、今回のイベントのモチーフと関係していると思います。モチーフの話は後にまた説明します。
その後、拠点に戻り一夜を明かした旅人たち。
全員で雪山を降りることにしました。
しかし途中で雪崩に巻き込まれ、アルベドとベネットがはぐれてしまいます。
2人を探しに行った旅人たち。
ベネットを発見しますが、アルベドは見つかりません。
しばらく探していると、急にアルベドが現れました。
みんな揃ったと喜ぶメンバーたち。
しかし旅人はうかない顔をしています。
アルベドやこの不自然な雪崩に違和感を拭えない旅人。
そこで急にアルベドが旅人たちを襲います。
さっきまでそばにいたアルベドは偽物で、本物のアルベドが姿を表します。
偽物のアルベドは変異トリックフラワーだったようです。旅人たちはこの魔物を倒します。
さて、アルベドの錬金術ノートを盗んだのはこのトリックフラワーだったのか?
結論はまだ出ませんでした。
アルベド曰く、
この土地に蓄積された魔龍の血が地脈を通って魔物(トリックフラワー)に伝わり、急速な変異をもたらしたとのこと。
魔龍の血が周囲におかしな力を与えることは、過去のイベント「🔗白亜と黒龍」でも判明していました。
旅人は結構早い段階から偽物のアルベドと本物のアルベドの見分けがついていました。
なぜなら偽物の首には星の模様(菱形)がなかったからです。
その後、ベネットたちとは分かれ、旅人はアルベドと拠点で重要な話をすることになります。
やや唐突ですが、ここでパイモンが物語を作ることなら自分も得意だと言い出します。
パイモンとアルベドは物語を作りあって発表することになりました。そこでアルベドは重要な伏線を残します。
アルベドはこうも言います。
「物語はあくまでも物語だ、本当のことにはならない。二号はこの物語で成功することができなかった。だが雪山では、キミたちも警戒を怠ってはならない。
ドゥリンの力と血肉によって変異したモノは、同じくレインドットの創造物とも言える。ボクとなんら変わりはない。キミたちも、そういった化け物には気をつけるんだ。」
自分を卑下するようなアルベドに対して旅人はこう言います。
「アルベドは友達、化け物なんかじゃない。」
そうして2人が話し終わった後、エウルアとアンバーが麓の拠点から旅人を探しにやって来ました。
なんでも、雪山特訓が終わるので、帰って来て欲しいと冒険者協会のサイリュスが呼んでいるようです。
アルベドが旅人たちの下山に付き合えないといったため、旅人たちだけで下山します。
復活した人間
サイリュスたちのところへ行くと、信じられない人がいました。
長い間失踪していたジョエルの父親が生きていたのです。
うっかり足を踏み外したパラドの物音を聞いて駆けつけたのが、ジョエルの父親ジョセフでした。
ジョセフが雪山で目を覚ました時、身体中が血まみれだったそうです。
そして大部分の記憶を失っていました。
しかし、家族のことは覚えていました。
ここで一つ疑問が生まれます。長い間雪山で眠っていたジョセフ。少なくともそれだけ長く眠っていたら凍死してしまうはずです。
では、なぜジョセフは生きているのでしょうか。
Hanaの考察
当時いくつかの説がありました。変異トリックフラワーがジョセフに化けていると言う説や、偽物の第二のアルベドが化けているという説が結構多かった記憶があります。
しかし私は、龍の血には特別な力があり、ジョセフは蘇ったのだと思っています。
ジョセフが血まみれだったのは本人の血ではなく、龍血だったのではないかと思います。
🔗ドゥリンの血と復活について
何より、エウルアが面白い伏線を残していました。みなさん覚えていますか?
幼いジョエルをアルベド(偽物)が連れて行こうとしていて、それをエウルアが止めたら、アルベドに攻撃されたと話していたことを…。
攻撃された話だけ聞くと、ジョエルを連れて行った意味がよく分かりません。
しかし、時系列で考えてみると見えてくるものがあります。
アルベドの錬金術ノートを盗んだ二号。
二号はアルベドの錬金術ノートから学び、二つの実験を行ったのではないでしょうか。
①龍血を使って変異トリックフラワーを生み出し、アルベドの偽物はこの変異トリックフラワー(三号)だったのだと「騙す」こと。
②龍血を使ってジョセフを蘇らせたこと。
二号は正体がバレることを恐れているのに、わざわざ怪しまれるかもしれないような「ジョエルを連れて行く」という行動を起こしたのは、二号の中の良心が働いたからかもしれません。
(実際に二号は、自身を母から放棄された失敗品と考えて傷ついているような描写がありました。彼にも「心」があるようなんです。親子という存在には思い入れがあるはずです。)
長いこと失踪して死すら予想されていたジョセフが「あのタイミングで」蘇ったのは、何か今までと違うきっかけがあったからだと思います。それが二号だった。
じゃあ大元の2号が蘇ったきっかけはなんでしょうか。
ドラゴンスパインが解放された後、ドゥリンの心臓を蘇らせられるようになったことと関係しているかもしれません。
イベントストーリーの意味深な結末
後日旅人がモンドのティマイオスのところに行くと、偶然アルベドと出会います。
アルベドの首の星模様が、消えたり現れたりして、本物のアルベドのイタズラなのか、もしくはまだ本物は山にいて偽物(二号)がアルベドになりすましているのか分からず旅人はドキドキします。
(このアルベドが本物か、もしくはドゥリンの腹から出てきた二号かはずっと議論が分かれています)
そこで、食い意地はったパイモンとアルベドで果物についてこんな会話をしました。
アルベドが語る夕暮れの実はホムンクルスの暗示だと思います。この会話は色々と意味深ですが、読んだ人によって想像する結末が異なります。
星の王子様
このイベントはモチーフストーリーが「星の王子様」だったのではないかと思います。
「絵を描くボク」「バラ」「庭師」「排除」「毒」というようなキーワードがアルベドの話から出てきています。また「絵本」「童話」という言葉も出てきていました。
これらはすべて星の王子様と共通するワードです。
星の王子様に登場する絵を描く「僕」は恐らくアルベドのモチーフとなっているように思います。アルベドはとても絵が上手です。
バラを大切にした違う星から来た王子様は旅人のことでしょうか。
星の王子様には小さいうちはバラによく似ていて、繁殖すると星を崩壊させるバオバブという種の話も出てきます。
今回のイベントストーリーではバラにそっくりなバオバブが、アルベドにそっくりな2号に置き換えて説明されていました。
つまり、星の王子様と原神のストーリーを掛け合わせるとこうなります。
星の王子様の物語では王子様は死にますが、原神では旅人が生き残り、アルベドの偽物と本物の共存を匂わせるラストになっています。
おまけ
こんな感じの画面でした。
いろんなパターンの雪だるまを作りました。
シナバースピンドルは限定武器としてその後の再配布はありませんでした。(多分これからもない)
コイン?を集めるマリオっぽいミニゲームもありました。
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