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★原神と「風の谷のナウシカ」(考察)(原神)

こんにちは、Hanaです。

今日はジブリの「風の谷のナウシカ」が原神に影響を与えているというお話をしようと思います。

(原神は数多くのモチーフがありますが、少なくともスメールとティナリはナウシカの要素が取り入れられていると思います。)

といっても、風の谷のナウシカはジブリ側もジブリ作品のように扱っていますが、トップクラフトによって制作された映画です。

原作漫画は宮崎駿さん本人が手がけており、宮崎駿さんが最も力を入れた、伏線があまりにも多い複雑な作品になっています。 

「旧世界」と「新世界」

原神には「旧世界」や「新世界」という言葉が登場します。
この旧世界や新世界という発想のモチーフは風の谷のナウシカではないかというふうに私は考えています。
ちなみに原神世界には「世界の滅亡(旧世界の死)」と「世界の誕生(転生・新世界の誕生)」のような伏線がたくさん存在しています。

今回は映画版ではなく宮崎駿さんが描いた原作漫画の方を主軸に考えていきます。

旧世界は高度な文明であり、科学技術も進んでいた。多くの機械が存在し、人間たちは繁栄を謳歌していた。
しかし、人間はあるとき、神を自ら作り上げることを決意してしまう。人間が神を作る…それは大いなる「あやまち」の始まりだった。

上はナウシカの原作の文章をそのままコピペしたのではなく、私が勝手にナウシカの冒頭っぽく文章構成しました。

ナウシカの「旧世界」の人類は、人間が神を作れるというふうに驕り高ぶったことを考えていました。

これと似たようなことは、原神内にも登場しています。ファトゥスやスメールの賢者たちは、「人が神を作れる」と考えています。
この考えはおそらく、神を持たない国、カーンルイアにも存在しました。

神を作る計画

「神が人を作る」のではなく、「人が神を作る」という行為は、人が神をも超えれると驕り高ぶることを意味します。

旧世界の人々は、ついに巨大な人型生命体(機械)である巨神兵を作り出した。人間は兵器として彼らを生み出したが、人間が作ったのは「調停と裁定の神」だった。この神は、人間世界の腐敗が進みすぎたときに、人間世界に「裁定」を加えるようにプログラムされていた。次第に知能を持ち、世界が腐敗していると感じた人工神は、世界を「リセット」しようと考え始めた。この世界は文明が進み、技術が発達したが「腐敗」してしまっている…。ついに、巨神兵によって「火の七日間(世界の滅亡)」が起きた。

世界滅亡(循環)の伏線は原神にも沢山存在します。
ちなみに巨神兵と同じく、遺跡守衛たちも「国々を葬る命令を待ち続けている」そうです。

火の七日間で旧世界は焼き尽くされた。巨神兵たちのほとんどは、世界各地で力尽きて死んでいった。今でもその残骸が「化石」として残っている。

もうお気づきだと思いますが、この「巨神兵」は遺跡守衛などのモチーフだと考えられます。
遺跡守衛も世界各地にいます。中には壊れた個体もあります。

遺跡守衛の別名「独眼坊」
スメールにある巨大な遺跡守衛

遺跡守衛はなぜ独眼なのか?
そのモチーフはおそらく、
①北欧神話の神・オーディンが片目であった
②ギリシャ神話の鍛治の神サイクロプスをはじめとして、鍛冶の神は独眼で描かれている。
という二つが入り混じっていると考えられます。


原神(特にカーンルイアや深淵)は北欧神話とギリシャ神話の影響が強いです。
なぜそういえるのか気になる方は私の過去の記事か、過去の考察動画を見たらわかると思います。

原神はナウシカ以外にもラピュタやもののけ姫の影響も濃く出ています。

公式放送で言及するくらいには、原神の運営ホヨバさんたちはジブリ大好きです。(上のツイートのスクショ参照)

新世界の毒である「瘴気」「腐海」について

世界は滅亡し、巨神兵によって「汚染された」(リセットされた)。汚染された大地には、巨大な菌類(異形のキノコ)の森が広がった。
菌類が放つ胞子は「瘴気」と呼ばれ、その森を生きる虫以外にとっては「毒」となるものだった。瘴気を放つ森はどんどん拡大していき、「新世界の人々」は困り果てていた。

なぜスメールの森はキノコだらけなのだろうと疑問だったのですが、インドやアラビア、エジプト関係を調べてもそれらしきモチーフが見つかりませんでした。
もしかしたらナウシカからもってきた設定かもしれません。

胞子生物(魔獣)であるキノコン

ちなみに、「腐海」は原神世界の「死域」とよく似ています。というか多分、ホヨバがジブリに寄せています。

「新世界」を生きるナウシカはあるとき、とある少女から「秘石」をわたされた。この秘石は、世界を滅ぼす戦争に使われた、「とある神」を動かす道具だった。このとある神こそ、「巨神兵」である。

この後ナウシカには本当に長い「いろいろ」があったのですが、割愛します笑

ナウシカはあるとき、腐海の地下に落ちてしまう。死を覚悟したナウシカだったが、実は、腐海の地下には、清浄な汚染されていない大地が存在していた。そこでナウシカは気づく。森である「腐海」こそ、大地の浄化をおこなっているのだと。

腐海が大地の毒を浄化しようとすればするほど、地上の「瘴気」を放つ森が拡大化してしまいます。
ここら辺もまさに死域に似ています。

ナウシカではこのあと小賢しい人間のせいで王蟲が出てきたりといろいろ忙しいのですが、そこも割愛します。

ナウシカが王蟲たちの大暴走を止めようと必死になる中、彼女に力を貸した人々がいた。その人々は「森の人(住民)」と呼ばれていた。
ナウシカは森の人と共に「青き清浄の地」を夢見るようになる。

ナウシカに登場する「森の人」の伏線は、実は原神にもあります。

ナウシカを森の人が助け、インド神話ではラーマ王子を森の人が助けます。
原神の森の民はここらへんの二つがモチーフだと思います。

ナウシカはその後、とある旧世界の技術を利用する勢力が巨神兵を復活させようとしていることを知った。ナウシカは巨神兵の戦争利用をやめさせようと、その勢力のアジトまで行こうとする。
旅の最中、ナウシカは「庭園」に入り、「庭園の主」と会話した後、腐海を生きる生物が旧世界の技術による人工生命体であることを知ってしまう。
また、ナウシカ自身を含む、「新世界」の人類や腐海の毒では生きられない生物たちは、旧世界の人々が汚染環境に適応できるように改良した存在だと知ってしまう。

旧世界から新世界に変わり、新世界は旧世界となる?

ナウシカの世界では、
旧世界→新世界(ナウシカが生きている時代)→次の世界
というように、実は新世界はいつか旧世界となり、新たな「新世界」がつくられる予定がありました。

ついにナウシカは、自分も含めた今の世界の生物が、浄化が完了した清浄な世界では生きていけないということを知ってしまう。
それはなぜか。
旧世界の人々にはある「予定」があった。
腐海をあえてつくり、世界を浄化した後、「旧世界」の生物や文化を復活させ、清浄な世界を生きられる体を持つ平和な人間を生み出そうとしていたのだ。
この「旧世界を再び新しい世界として再生する」という予定は、ナウシカたち「新世界(現世界)」の人々にとっては受け入れ難いものだった。

真っ白で平和で純粋な世界を目指す人は原神にもいます。天理もちょっとそれっぽい記述がありましたし、ファトゥスとかまさにこれを目指している節があります。

「永遠に純白で汚れのない王国」
ナウシカは旧世界の「記憶の残骸」と出会った。清浄だけを追い求める旧世界の存在…それに対してナウシカは、何の汚れも認めない真っ白な世界を求める旧人類(旧世界の人)はおかしいと思った。
ナウシカは、苦しみも悲しみも乗り越えて、死も受け入れて、汚れすら受け止めて、頑張って生きていくから人間は尊いのだと考えていたのだ。
ナウシカのこの思いは、新人類(次の世界の人類)が生まれる可能性を消す選択につながった。
ナウシカは再び風の谷に帰り、全てを自らの胸の内にしまって、生きていくことを選んだ。

ここで私が解釈したナウシカの物語は終わります。
ちょっと思い出しつつ書いたので、おかしいところがあったらすみません。

苦しみとかも受け入れましょう、死も怖いものではないから受け入れましょうっていう考えは、
スメール魔神任務あたりで既に何度か聞いた気がします。

ここまで読んだ方は、「風の谷のナウシカ」と原神の類似点をお分かりいただけたのではないかな思います。

ナウシカが戦った相手「旧世界の残骸」「新世界(ナウシカたちの次の時代)を目指す人々」が原神内で誰にあたるのかはまだわかりません。

今のところ軽く予想するならば、旧世界の残骸はカーンルイア、新世界を目指す人々はファトゥスかな、と思います。

ナウシカの物語が今後そのまま、原神に出てくるとは思いませんが、現時点でもアレンジを加えて利用されていると思います。

ついでに、真っ白な世界について私なりの考えを述べようと思います。

水清ければ魚棲まず

水清ければ魚棲まず

「水至って清ければ、則ち魚なし。 人至って察なれば則ち徒なし」
中国の漢書の文から派生した故事成語。

世界が真っ白だったら良いってもんでもないですね。私もナウシカと同じ選択をすると思います。

旅人は旅時の果てに、「真っ白な世界」を目指す者と出会ったとき、どんな選択をするのでしょう。

独眼の王についての一考察

これはまだ小さな可能性の話ですが、カーンルイアの王である独眼の王エルミンは、
もしかしたらカーンルイアが作り出した「人工神(王)」だったのかも…と思ったりもします。

カーンルイアは「神」を持たない国です。
しかし、そこに「王」がいたことが既に判明しています。

神がいる国や天理に対抗できるくらいの大国だったカーンルイアで王をしているのなら、神とほぼ同等の存在だったと考えられます。

それはもはや神だったのではないでしょうか。

不在だったから神を持たないと言っているのではなく、
天理に認められた神ではない者が君臨していたから神を持たないと考えることもできます。

神でないものが神のように君臨する国だったから、ファトゥスはスカラマシュを利用してカーンルイアの真似事をしたのかも…という想像ができます。

旧世界の遺跡からは、地脈が保持する旧世界の記憶(アイテム)が排出されます。
上のアイテムから、旧世界は外界の力(知識)を得ていた可能性が高い。

遺跡守衛は独眼ですが、カーンルイアの王も「独眼の王」です。
上の遺跡守衛のアイテムの説明から、旧世界の技術をカーンルイアが応用していたことがわかります。
私が思ったのは、
カーンルイアの技術=旧世界の技術 
なのではなく、
カーンルイアの技術=旧世界の技術を利用したもの
が正しいのではないかということです。

独眼は外界の知識の象徴ではないか、というふうに私は疑いを持っています。

つまり、独眼の王エルミンとは、外界の技術を何らかの形で利用している存在であり、
もっというならもしかしたら、まだ可能性は低いし自信があるわけではないのですが、人工生命体なのかも…。

この独眼の王の力が弱った時に、国の政治を担って実質王のようになったのがアルベリヒ一族でした。

独眼王がどういった存在なのかますます気になります👀

(ちなみに、普通に世界樹に関係する人間もしくは神である可能性の方が高いので、話半分に聞いてください。
エルミンは北欧神話オーディンモチーフでもあります。)


※ティナリの伝説任務のネタバレ

実はナウシカをいちばん色濃くモチーフにしているのはティナリの伝説任務です。

ナウシカではオーマという人工生命体(機械)がナウシカと共に旅をして、少しずつ成長して人間の感情みたいなものを身につけていきます。

ティナリの伝説任務でもカカタが少しずつ成長していました。
あれを見た瞬間、あぁナウシカモチーフなんだなぁとすぐ気づきました。

ナウシカも腐海の調査をする族長のようなポジションなので、ナウシカ=ティナリだと思っていいと思います。

これは関係あるか分かりませんが、ティナリの耳はテト(ナウシカに出てくる相棒)っぽいですね。

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