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【2024年秋アニメ】44作品の第1話を観ての感想まとめ

毎クールの恒例行事、TVアニメ第1話感想です。2024年10月期に放送開始された作品から44作品を視聴、感想をまとめました。

最後に備考でも触れていますが、過去に途中で脱落した作品は2期以降の続編があっても観ないことにしているので、今期は全体の本数としては本来とても多かったはずなのに視聴数としてはそこそこ控えめに収まってホッとしている。

前クールの感想で「最近は土日に集中する傾向があってなんとかしてほしい」旨を書いたんだけど、今期に限っては木曜がキツい。さすがに個人的な視聴リスト上でも12本あるのは多すぎるし、そういう曜日は必然的に辛めにチョイスせざるを得なくなるから制作側にとってもあまりよくないと思うんですけどね。

あくまでも目安として、大雑把な評価で各作品に★を付けています。5個で満点。★2以下ならほとんどの場合、継続して視聴することはなく、★3でも場合によっては途中で観るのをやめることがある。ただしこの★の数は結構甘めに付けているつもり。

★★★★★ すげえいい
★★★★  かなりいい
★★★   まあまあいい
★★    ちょっとキツい
★     だいぶヤバい

※掲載順は東京ローカルの放送順

【9月29日(日)】

1 〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン

すでに配信はされていたけどTV放送は初ということで秋アニメはここから始めていきます。もはや伝統芸能の域とも言えるシャフトらしさは、やっぱり〈物語〉シリーズでこそ生きると感じる。それはしばしば「演劇的」と称されるけれども、もっと端的には「動きのある紙芝居」だと言うべきもので、メリハリと外連味を最大限に活かすための最適解のひとつだと個人的には思っている。ハマったときの気持ちよさはアニメーションの醍醐味。

★★★★

【10月1日(火)】

2 嘆きの亡霊は引退したい

うーん、主人公のキャラがよくわからない。幼馴染みたちに比べて実力を欠いたままリーダーに祭り上げられてしまったことに引け目を感じている、というのが基本設定だよね。それと言動とが噛み合っていないように見える。個々のシチュエーションそのものは無難なあるあるものなんだけど、そのちぐはぐさが気になってしまってどうにも収まりが悪い。

★★

3 甘神さんちの縁結び

これってほぼほぼ『てんぷる』じゃない……? 原作は同じ講談社同士なんだけど、編集部間で喧嘩にならずに普通にコラボとかしてるのもなんだか居心地が悪い。そりゃ「美人三姉妹が暮らす家に何らかの事情で転がり込む若い男1人」っていうシチュエーションは王道ラブコメなんだけどさ、あまりにも既視感が勝ってしまう。

★★

4 歴史に残る悪女になるぞ

今期の悪役令嬢枠なんだけど、そこはかとなく漂うFUNAニメーション臭は何なんだろうな。たぶん微妙に倫理観のズレた主人公がひたすらポジティブに目標に邁進していく感じが似てるのかな。

★★

【10月2日(水)】

5 アクロトリップ

「綺麗なまほあこ」って言われてて笑った。魔法少女に憧れるきっかけをもうちょっと強烈な印象で盛り上げたかったかなとは思う。悪くないんだけど全体にちょっと意図が読みづらいというか、不思議なカットが多くて不安になる。

★★★

6 Re:ゼロから始める異世界生活 3rd seaon【襲撃編】

劇場上映したエピソードだけにボリュームたっぷりの90分SP。CMも少なめで尺パンパンの4話分を一挙放送しても視聴者は付いてくるという自信に見合った充実感。キャラは多いが捌きが適切で思い出す余地を与えてくれる構成力には舌を巻く。ベア子がひたすらかわいいところから急転直下、サブタイどおりの「劇場型悪意」を見せつける引きを作って新シリーズの開幕編としてもキャッチー。

★★★★★

7 カミエラビ 【シーズン2】完結編

1期の終盤くらいからもう全然お話がわからなくなってしまっている。イキフンでどれだけ誤魔化せるか。

★★★

【10月3日(木)】

8 きのこいぬ

誰でもいいから「これって5分枠で充分ですよね」って言わなかったのか? 間延びしすぎてて気が狂いそう。そういう作品でも小ネタを重ねることでテンポを出すやり方はあるはずだし前例もたくさんあるんだけどあまりにも無策。

9 ネガポジアングラー

余命ものかと思いきや釣りがメインのホビーアニメなのか。ちょっと意表を突かれた。厭世的な主人公のキャラクターとイージーゴーイングな釣り友たちの対比がいい。

★★★

10 結婚するって、本当ですか

原作のシベリア支店がアラスカに改変されていて世相を思うなど。原作は好きで、主人公たちが2人のやり方で少しずつ距離を縮めていく過程が肝の作品なので、それなりに尺はほしいがどうか。1話は双方の視点を交互に見せて丁寧。

★★★★

11 アオのハコ

部活の朝練の空気感、いいよね(未経験)。先輩に憧れる過程から、名前を覚えてもらったりちょっとしたことで一喜一憂する思春期少年の煩悶を丹念に描写してて好感。そこからラブコメのド定番、無理筋同居パートに遷移するのもちょっと面白い。

★★★★

12 ひとりぼっちの異世界攻略

いやごめんキツくてAパートで断念。この手の異世界もの、必然的に序盤を主人公のモノローグで押し切らなくてはならないので、そこで当該人物を好きになれないと詰む。

13 メカウデ

いつも言ってるけど音楽が澤野だと1ランク上のアニメに見える法則がここでも発動している。その名の通り自律思考するメカニカルアームとのバディアクションものといっていいのだろうけれど、デザイン上は自ずと制約が多くなるので見せ方次第か。

★★★★

14 ダンダダン

地に足の付いた「オタクくんに優しいギャル」をやってるな。ダイナミックな動きに目を奪われがちだけれど、荒唐無稽な題材でありながら「そのへんにいかにもいそう」という、視聴者と地続きの親近感を持たせる堅実な視点が徹底されていると思う。SARUの次世代エースとして山代風我という名前は覚えておく必要がある。

★★★★★

15 ハミダシクリエイティブ

ワンアイディアで一本押し切ってしまうのはザ・5分アニメといった風情で潔いけど、いかんせんキャラに思い入れがないからな……。好きなら観てもいいんだけど。

★★

16 齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定 season2

15分枠はもっと省みられていい。そんな大層な話じゃないけどテンポよくストーリーを見せたいというときに有用なフォーマットだと思う。かつては30分枠でも実質15分×2本みたいな作り方もよくあったわけだし。

★★★

17 トリリオンゲーム

池上遼一のバタくさいキャラをアニメで動かすの大変だよね。外連味の効いた相棒と常識人でツッコミ役の主人公のバディ感が心地よい。

★★★

【10月4日(金)】

18 株式会社マジルミエ

今期のメタ魔法少女枠2本目。お仕事ものとしての魔法少女っていうのはまあまあある視点だとは思うが、就活からドロップアウトした落ちこぼれがセカンドチャンスとして自分を見つめ直していくみたいな話があまり世知辛くもならず、かといってファンタジー過ぎず、いい塩梅。主人公と先輩の声優がファイさんと花守ゆみりで、キャラ的に逆じゃねえのって思ったら意外にハマっててちょっと面白かった。

★★★★

19 ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 第2期

1期から何年経ってるんだっけ。5~6年? 正直もうよく覚えてないけど、なんかわちゃわちゃしてるのをそこそこ楽しく観られてしまうのは、さすがにAクラスのシリーズだなという感じはする。

★★★

20 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ【豊穣の女神篇】(第5期)

気付いたらモテモテになってるベルくん、死ねばいいのにと思ってたら死にそうな目に遭ったのが前期だったから、今回は甘々なのかなと思いきや裏がありそうな展開で引き。これもまた人気シリーズならではの安定感はある。

★★★

21 ケンガンアシュラ Season2 Part1

あれ、そういえばまだ全然トーナメント終わってなかったんだっけ。すでに主人公がボロボロなんだけど……w どうでもいいけどこれは達央が降ろされてなかった役のひとつだったか。

★★★

22 合コンに行ったら女がいなかった話

いかにもガンガン系の女性作家ギャグって感じで全く性に合わない。金田一蓮十郎とかあのへんの系譜。これ言うとちょっとwokeっぽいんだけど、近年ときどき感じてしまうようになった「20年代にもなってこのネタで笑ってもいいのかな」的なアレもあるし。

23 魔法使いになれなかった女の子の話

おとぎ話の絵本のような色使いが意欲的。「サクガン」に続くProject ANIMAからのアニメ化作品なのね。もうちょっとマ組と普通科の間にどれくらい格差があるのか強調してくれないと主人公の落胆に感情移入しづらいかなとは思った。

★★★

24 凍牌~裏レート麻雀闘牌録~

誇張された反社描写がアニメにはハマってるよね。女の子が和気藹々と楽しいゲームとして麻雀するアニメもいいけど、やっぱり殺伐としてたほうが好きだな。

★★★

【10月5日(土)】

25 オーイ!とんぼ 第2期

2期1話を丸々1期の総集編回にしてしまうの、親切設計だけど勇気が要るよな。そういうところにも土曜朝のキッズアニメとしての誠実さを感じる。泣きのポイントをまとめられてしまって不覚にも芯を食った。ゴン爺のあれはヤバいって!

★★★★

26 科学×冒険サバイバル!

ちょっと懐かしい感慨すら覚える古式ゆかしい正統派教育アニメなんだけど、そのEDがなぜか「survival dAnce」なのが意外にしっくりくる90年代感。3話くらいずつのミニシリーズを重ねていく構成らしくテンポはちょっ早。もうちょっと説明してもいいんじゃないかとも思うけど、あまり蘊蓄に尺取っても説教臭くなるだけだろうし匙加減が難しそう。

★★★

27 チ。―地球の運動について―

アニメそのものへの感想以前の問題として、原作にこのような批判があること(そして何ら有効な反論がなされていないらしいこと)を踏まえると、これに「NHK総合」というある種の「権威」が乗っかってしまうことには忸怩たるものがある。

アニメとしての出来は可もなく不可もなく。癖つよの中年男役にツダケンをキャスティングするのいい加減やめません? とは思うけど。彼にとっても不幸だと思う。あれしかできない奴みたいに見えるじゃん。

★★★

28 らんま1/2

年数の経った作品のリメイク時にキャストを旧作から据え置きにしてしまうことには個人的にあまりいい印象を持っていない。「声優は何にでもなれる、何でも演じられる」というテーゼには一定の欺瞞が含まれていると思っているからだ。当然ながら声帯には年齢的な限界があるし、言葉を選ばずに言えばそうした作品には「無理して若作りしたオジさんオバさんの声がキツい」と感じることが少なくない。ところが、厄介なことに本作ではメインキャスト陣がみなさん達者なせいであまり違和感がなく、そういう意味ではちょっとした敗北感を覚える。

どうしても『うる星やつら』との比較にならざるを得ないんだが、キャストを一新した『うる星』よりもこちらのほうが作品全体としては「いまのアニメファン」にきちんとフォーカスしたリメイクになっていると思う。原作自体におよそ10年のタイムラグがあるということも影響しているのかな。

しかし高橋留美子作品のリメイクアニメって、どうしてオノマトペを描いてしまいたい衝動に駆られるんだろう。まあ便利ではある。

★★★★

29 君は冥土様。

やや強引な設定&導入ながら思考能力をゼロにして楽しむタイプのラブコメとしては悪くない。こういう作品ではヒロインが可愛いことだけが正義なので。

★★★

30 パーティーから追放されたその治癒師、実は最強につき

主人公のキャラが薄味すぎて印象に残らないし、武闘家ちゃんとの因縁ひとつで牽引できるほどの魅力は感じなくて厳しい。

★★

【10月6日(日)】

31 七つの大罪 黙示録の四騎士 第2期

やっぱり物語的には蛇足感が否めない。それでもまだ「黙示録の四騎士」編の1期はまだ、旧「七つの大罪」メンバーの姿がちらちら出てくることで興味を維持させることができてたけど、それもメリオダスまでたどり着いちゃうと打ち止めなので、いよいよ現メンバーで勝負しないといけなくなると辛い。

★★

32 ラブライブ!スーパースター!! 第3期

「ラブライブ!」シリーズ作品としては初の3期っていうことになるのかな。そのわりに個々のキャラに対する愛着は薄いが、留学がポシャった澁谷かのんが仲間になかなか言い出せずにスニークしまくるドタバタコメディでAパートを見せきったのはさすがの貫禄。ああいうのをスベらずに通すの、意外と難しいからね。

★★★

33 村井の恋

題材的には教師と学生の恋愛という現代では倫理的になかなかハードルが高くなってしまっているものなんだけど、次から次に押し寄せるハイテンションなギャグでそれを感じさせない。山川吉樹監督作品はキルミー以降リトバス、ダンまち、ハイスコアガール、死神坊ちゃんと黒メイドと一度も外したことがなくて、J.C.STAFFのエース級演出家としての信頼感は抜群。

★★★

34 ぷにるはかわいいスライム

いや、脱帽です。原作も話題作だけど「これが動いたらどうなるか」という期待と想像を大きく上回ってきた。スライムならではのヌメヌメぷるぷる感と変身するぷにるの可愛さ、ギャグアニメとしてのキレのよさ、キャスティングに至るまですべてがパーフェクトに噛み合った。

★★★★★

【10月7日(月)】

35 ハイガクラ

設定もノリも何もかもが中華っぽいなと思ったら原作は国産なのか。独特な用語とかちょっと複雑で飲み込みづらいの、リアル中華ならそういうもんかと思ってある程度は我慢もできるんだけど、国産ならちゃんとやれで終了です。

36 来世は他人がいい

女性向けのひとつの潮流でもある「ファンタジーヤクザ忠犬スパダリもの」の代表格にして大本命がついにアニメ化っていう期待値からするとちょっと肩透かしかな。吉乃の表情とか、原作のそのテイストを拾うんだって本来の客層ではない俺でも思っちゃうんだからファンは納得いかないだろうな。肝心の暴力描写で微妙に腰が引けてるのもよろしくない。まあ原作そのものも正直に言えば出オチに近いというか、掴みは最高だけどこの話の落としどころって結局どこにあるのと思いつつ読んでるところもあるんで、まさにその冒頭部分がこれだと先行きにあまり期待はできない。

★★

37 最凶の支援職【話術士】である俺は世界最強クランを従える

まず「話術士」というジョブの存在意義とか強みがよくわからなくて、支援魔法とどう違うのかっていう差別化が不充分だから、主人公に対して「こいつなんでこんなにイキッてんだよ」ってなってしまうのはマイナス。てっきり男2人が裏切って女が残るのかなと思ったら一番役に立たなさそうな男が残るのかよ! っていう意外感のある引きでギリギリ興味をつないだかな。どうでもいいけどクエストの打ち上げをしてる店がよくあるファンタジー酒場じゃなくてもろにファミレスだったのちょっとウケた。

★★

【10月8日(火)】

38 妖怪学校の先生はじめました!

ヘタレすぎる主人公にちょっとイラッとするけど生徒たちのキャラは多彩で楽しげ。属性ひとつでキャラが立つから意外と発明だなと思った。

★★★

【10月9日(水)】

39 やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中

タイトル通りのテンプレやり直し令嬢もの、で好きな人は好きだろうけどあまり見るべきものはないかなと思いかけたところでドラゴンの声を聞いて目が覚めた。人外の存在を演じる井澤詩織からしか得られない栄養がある。

★★★

【10月10日(木)】

40 星降る王国のニナ

貧民街出の少女が人知れず非業の死を遂げた王女の身代わりを務めさせられるという入りはキャッチー。その教育役である王子も、自らの子に王権を継がせたい父王の後妻からは疎んじられているというのも王道。まあ逆に言うと現時点では意外性が全くないので何か別のフックはほしい。

★★★

41 さようなら竜生、こんにちは人生

無限の生を得ていた竜が討伐されて定命の人間に転生して何をするのか、っていうのがまだ全然見えてこないから評価がしづらい。ラミア娘は可愛いがそれだけでどこまで保つか。そういえば『モンスター娘のいる日常』がもう9年も前だったって気が付いて震えた。まだ連載中だし2期やったってええんやで?

★★★

【10月11日(金)】

42 ドラゴンボールDAIMA

これもごめんなさいだなあ。根本的に俺にドラゴンボールに対する興味が足りないということもあって、導入が眠すぎるという印象しか持てなかった。要は魔人ブウ戦を起点に分岐したマルチバースのひとつっていうことなんだろうけど、で、それって面白いんですか? としか思えない。

★★

【10月12日(土)】

43 魔王2099

徹底してサイバーパンク近未来のお約束を擦り続ける感じ、嫌いじゃないぜ。高度に発達した科学は魔法と区別が付かないというけれど、これはまさにその2つが融合した世界なわけで、説明も簡潔かつ筋が通っていて腹落ち。どこかで見たような設定のオンパレードの中で、数百年眠り続けてしまった結果せっかく復活したのに時代遅れになってしまっていた魔王という物語の主線が際立つ。

★★★★

【11月6日(水)】

44 マーダーミステリー・オブ・ザ・デッド



(備考)主な視聴漏れ作品

続きもののシリーズで前期より以前に視聴していて途中でやめてしまった作品については、特に仕切り直したりせずそのまま最初から観ないことにしている。今期はそれが非常に多くて逆に視聴リストを絞れて助かってる部分もある。

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる 第2期
新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP SEMIFINAL
百妖譜 第2期
百姓貴族 2nd Season
アイドルマスター シャイニーカラーズ 2nd season
BLEACH-ブリーチ- 千年血戦篇 -相剋譚-
ブルーロック 第2期
青の祓魔師 -雪ノ果篇-(第4期)
MFゴースト 2nd Season
鴨乃橋ロンの禁断推理 2nd Season
夏目友人帳 第7期
精霊幻想記 第2期
放課後少年花子くん 続編
シャングリラ・フロンティア 2nd season
ありふれた職業で世界最強 3rd season
魔王様、リトライ!R(第2期)
るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-【京都動乱】(第2期)

あと、新規の作品でもリスト作るときに一応HPとかでチェックするんだけど、そこでピンと来ないと外す場合があり、それに該当するのは以下の3作品。

妻、小学生になる。
青のミブロ
殿と犬

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