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休職137日目 SMASH

オフスプのアルバム「SMASH」を聴いたのは、高校一年生の時だと思うのだけれど、記憶が曖昧で定かではない。
スマッシュはとても良いアルバムで大好きだけれど、当時はイクスネイやコンスピラシーをよく聴いていたので、自分の中で何となく影が薄くなってしまっていた。
アルバム一枚を通して聴くより、気に入った曲をピックアップして聴くことの方が多かった。Nitro (Youth Energy)やCome Out And Playなんかを。
ちゃんと腰を据えて聴き直したのは、ここ数年のこと。パンクやメロコアなんて、ガキの頃に初めて聴いた方が熱狂できるものだと思い込んでいたのだけれど、そうでもなかった。
BPMが早いとか、リフが良いとか、メロがキャッチーとか、そういうことの一歩手前、激しい音楽がリスナーに寄り添う時に何が一番大切かということを作り手がよく理解しているのだと痛感した。それは、リスナーを高揚させることに他ならない。
その当時、てな事を、友達(ODPS crewのボス)に話したら、次に一緒に滑った時にオフスプのステッカーをくれた(笑)。

ちょうど削れない位置に貼った



最後に、作家の駒沢敏器氏がスマッシュのレビューを書いているので、以下に引用する。

1994年に発表され、850万枚以上を売り上げた彼らの3rdアルバム『スマッシュ』は、間違いなくオフスプリングの代表作だ。バンドとしてのユニティが高く、メンバー4人が音を通して何をしたいかがはっきりとしている。単純ながらツボを押さえた演奏はタフであり、ちょっとしたリフは印象的に効いていて、ストレートなリズムは聴く者を飽きさせない。おそらく長年にわたるクラブ・サーキットでの体験が、自然とこのようなサウンドを生みだしていったのだろう。簡単なようでいて真似のしづらい味を出している。
  デクスター・ホーランドのヴォーカルは伸びやかでツヤがあり、従来のパンクのイメージとは裏腹に明るくメロディアスだ。この明るさをバックアップする演奏もカラッとしており、そこにはユーモアのセンスも感じさせる。自意識に内向していくのではなく、リスナーや客を高揚させることを優先するプロとしての自覚があり、そのスケール感はスポーティですらある。<7>や<8>は一度聴いたら忘れられない。

駒沢敏器

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