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朋有り遠方より来る、亦た楽しからずや。~臥龍梅 秋あがりと名古屋コーチン手羽煮~

朋有り遠方より来る、亦た楽しからずや。新型コロナがやや収まり始めた9月某日、名古屋にいる友(ではなく実は従兄弟)が手土産片手にふらりと店先に現れた。なんでもコロナ禍後、2年ぶりの東京出張だという。もちろん小生が会うのも2年以上ぶり。突然の訪問に驚いたのと、うれしさと。

そして今宵、手土産をアテに飲むは、<秋季限定>「臥龍梅 秋あがり」。日本酒も秋酒の季節へ。臥龍梅は、静岡は三和酒造の銘柄ですね。粋な浮世絵のラベルは季節限定シリーズに貼られるスペシャルバージョン。代表的な酒米、山田錦が使われていて、精米歩合は60%の純米吟醸です。一口いただくと口当たりはとてもなめらかですが、味自体は結構しっかりとどっしりとしています。後味は複雑な香りの余韻。なるほど、なんとなく秋らしい味わいですね。ところで「秋あがり」とは冬に作ったお酒を酒蔵で熟成させ、夏をまたぎ旨味が増した秋に出荷されたもののことだそうです。似たような言葉で「ひあおろし」というのがありますね。こちらは熟成前に一度火入れをした後、やはりひと夏過ぎて、出荷する前に二度目の火入れをせず、冷やのまま卸すので、ひやおろしだとか。広義には、秋あがりにひやおろしも含まれるのかな。厳密には違いがあるのかもしれませんが、詳しいことは専門の方に任せて、素人の小生はただ飲むのを楽しむだけ。まあ酒店で酒瓶にその名が貼られていたら、いずれも旬な秋酒だと、手に取るのがよろしいのではないでしょうか。

<秋季限定>臥龍梅 秋あがり


アテは従兄弟の名古屋の手土産の「三和の純鶏 名古屋コーチン 手羽煮 黒胡椒」。パッケージによると三和さんは創業明治33年の老舗だそうです。ちなみに臥龍梅の酒蔵が三和酒造のこととは、全くの偶然、関係ございません(多分)。商品は真空パックのお手軽ながら、いただくとこれが、トロッとトロのやわらかさで、黒胡椒が効いていて、結構ピリッとスパイシー。こりゃ酒の肴には最高ですね。

三和の純鶏 名古屋コーチン 手羽煮 黒胡椒

季節は秋へと移ろい、新型コロナの制限も徐々に緩和の傾向。思えば、遠くの友人が会いに来たり、こちらから遠路訪ねて行ったりといったことが、すっかり減ってしまってました。やっぱり世の中は、人の往来があってこそ、だと実感しますね。臥龍とは、龍が寝ていることですが、神力をもつ龍が起きる前の静かな状態で、これから龍が起き、世界が活発に動き出す直前を指しています。このまま新型コロナも収まって、一刻も早く元の暮らしに戻れることを切に願います。




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