『建築士定期講習会』から見えてくる 時代のながれ
建築士事務所に所属する建築士は、年度毎3年に1度の建築士定期講習が
義務付けられています。私も先日、その定期講習会を受講してきました。
開催者は、普段利用している民間検査機関によるものを選択します。
年末、年度末をさけた時期となると、横浜の会場の回となりました。
講習時間は、朝一番から夕方の考査(試験)までの丸々一日。
集中力を保つのがしんどい日となりました。歳をとったことを実感します。
この 建築士定期講習会
平成17年に明らかになった『耐震偽装事件』を発端とした建築士法改正で
始まった制度です。私も今回で5回、受講してきたことになります。
建築関係の法改正や技術情報を得る上で、この制度そのものは なかなか
よいことだなと考えています。
そこで
初めて受講した平成21年(2009年)当時の『講習会テキスト』と
今回 令和2年(2020年)の『講習会テキスト』とを見くらべてみました。
初めて受講したときの テキスト。
・建築士事務所の保存図書、定期報告制度、名義貸しの禁止
・建築士の社会的責任や悪事の際の処分のあらまし、などなど‥
『定期講習会』の制度ができたあらましから考えれば 平成21年当時の
テキストの多くの部分の内容は 推して知るべし です。
ひるがえって今回の テキスト。
・備蓄倉庫や宅配ボックス の容積率緩和
・東日本大震災被害から、特定天井の構造
・保育所新設へ向けた保育室の採光の緩和
・大規模木造建築物の緩和
・既存ストック活用のための既存不適格建築物の増改築の緩和
・建築物省エネ法を含む、エネルギー環境系のこと などなど‥
時代の移り変わりを感じます。
現実的な実務では
防火地域内の耐火建築物の 建蔽率1/10割増に加え
準防火地域内の耐火建築物・準耐火建築物も 建蔽率1/10割増。
この改正(緩和)は、ものすごく大きい。
街並みまでも変えてしまうかもしれない。
講習のあとは みなとみらい地区へ。
再び M meets M (村野藤吾展 槇文彦展)へ
半券を持っていたのでフリーです。
夕涼みをして帰路に。
いささか疲れました。
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