福祉から平和を(17)予防できる障害
いわゆる「障害」には大きな分類で身体障害、精神障害、知的障害があり、これらは3障害として多くの人に知られているはずだ。しかし、障害者=知的障害者の認識が広まっている。
そして障害=先天性という偏った認識も浸透しており、後天性の障害に関する知識が広まらず「障害は自分には当てはまらない」と、まるで他人事のように思っている人が非常に多い。これは正直あまりよろしくない。
大きな事故に遭ってしまって、身体や脳機能に障害を負うかもしれない。
病気に罹ったり身体が衰えて、認知機能がになるかもしれない。
人間関係に苦しんで、精神に異常を来してしまうかもしれない。
障害を抱えること、自立生活が困難になることは他人事ではない。もし、そうなったら福祉の支援を頼るだけ。だけど、少しでも事前にリスクを減らせるなら減らしておきたい。そうだよね?
事故の予防。例えば車のエアバッグ、鉄道のホームドアなど再発防止の手段が日々開発されている。病気や老化の予防。医療技術に裏打ちされた生活改善の手立てが日々開発されている。それでは精神疾患の予防はどうなのだろう。健常だと思っていても、実は既に心が病んでいるかもしれない。
先天性や後天性に関わらず、障害を抱えた方の人権を踏み躙る社会にならないよう、障害者福祉は一人ひとりの個別の人間性を大事にして支援している。それはとても大事だ。人権擁護は障害の有無に関わらず危機的だ。
でも、予防できる障害があるならば、その予防に、福祉はどれだけ貢献しているのだろうか?精神保健領域はどれだけ予防に注力しているのだろうか?
人と物の衝突防止は身体や脳の障害防止になる。
人と人の衝突防止は精神の障害防止になる。
予防できる障害があるはずだ。
心の傷害や事故を減らすヒントが福祉領域に眠っているはずだ。
上の図の①MCの領域で技術を高めてコモディティ化する。
それが人々の心を豊かにして、様々な生きづらさを減らすと夢見ている。
豊かな精神社会へChange。