AIロボットが愛着を満たす未来
コミュニティFM「渋谷のラジオ」の番組、シブコネ。平日午前中の放送だから、いつもNoteから拝聴してます。金曜パーソナリティはアグネスさん。ユーモアのセンスが好きで、毎週楽しみのルーティンになってます。
その前半のコーナー「超福祉ラジオ」で、NPO法人ピープルデザイン研究所代表理事の田中真宏さんが提供してくれた出張時の話題から、ふと「愛着」について考えさせられました。
韓国の介護事例で、しゃべる人形を高齢者に配って孤独を解消する手法がドキュメンタリー映像を通して紹介された、と。人形にAIは搭載してないから会話は一方通行。一方通行だけど会話できれば孤独感を解消できる事例。
高齢者は小さな頃から人形に慣れ親しんでいるから、懐かしさがある人形でいいけど、今の若者が高齢者になる頃はAIロボットになるかもしれない、という話を聞いて、ふと思ったのが「ハーロウの代理母実験」。実験内容は、こちらの記事が詳しく解説してくれてます。
この実験結果から(スキンシップ)による安心感が、愛着形成に関わっているとハーロウは考えました。針金よりも肌触りの良いタオルのほうが愛着を満たせて、愛着を満たすことが母性に求められるとの考え。
ミルクを求めるのは身体の維持に必要な空腹を満たす行動。その一方、接触を求めるのは孤独感を満たすため。何かしらの形で他者と関わることが、孤独感で欠乏した心を愛着で満たすことができる、ということですね。
番組で紹介された事例は人形との会話で孤独感を満たします。
言葉を理解すれば論理的に相手を感じるけれど、言葉が乏しいと五感をフル活用して声色や顔色などから相手を感じます。いずれにせよ、言葉のキャッチボールで信頼できれば、相手に愛着を抱くので一方通行でも構いません。
例えば、認知が歪んで喜怒哀楽がダダ漏れの当事者と理路整然に会話するのは大変だけど、支離滅裂でも会話を続けると状態が落ち着くし、不思議なもので、こういうことで支援員との信頼関係が築けます。
逆に言葉が理解できない方に理路整然と話すのは逆効果。現実は身も蓋もないから時には耳が痛くなる。それでは愛着は満たせません。(プチ自戒w)今のAIは真面目すぎるから、論点を少しズラす技術が無いと使えないかもね。
風貌も少しトボけたくらいがいいけど、そういう意味ではロボットの表情は豊かに表現できていいですね。そこに肌触りの良さがあると幼児から後期高齢者まで親しまれるかも…と思うと、なんだかんだ人形もアリなのかもね。
未来を想像する良い時間になりました。
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