(令和版)罪を憎んで人を憎まず(4)
一昨日、参議院選挙の応援演説中に銃撃されて亡くなった安倍元首相に対する追悼演説が衆議院本会議で行われました。演説したのは立憲民主党の野田元首相。以下のリンクで、その全文と動画をご覧いただけます。
率直に、素晴らしい演説だと思いました。演説を行った野田元首相、その演説を許した衆議院議長を始めとする関係者各位にお礼を申し上げたい。
安倍元首相の政治は嫌いでした。しかしそれは政治に対してです。
政治家を好き嫌いで選ぶような低レベルなことはしません。安倍晋三さんと私は、一国の首相と一国民としてしか関わりが無いので、安倍政治を憎んでも、安倍さん個人を憎む理由はありません。
一方、多くの方に慕われた安倍さんですから、故人を慕っていた方々やご家族は多いことでしょう。そしていまだ猛烈に悲しい思いに耽けているはず。安倍政治を憎んでいたとしても、安倍晋三さんと安倍さんを慕っていた方々の気持ちに思いを馳せて、寄り添う気持ちは大切だと思います。
今回の野田元総理の演説の持ち時間は22分。
ご自身と安倍元首相との出来事を織り交ぜながら、元首相の足跡を辿り、激務を労い、記録に残る長期政権を称える言葉を続けました。このように遺族や親しく付き合っていた方々を労る心からの言葉が約20分ありました。また演説最後の1分間も故人を偲ぶ言葉で締めくくってくれました。
持ち時間の殆どを、このような言葉に使ってくれて良かった。
演説後、議場には大きな拍手が響きました。与野党問わず、その演説に共感したと感じざるを得ない大きな拍手でした。私はそれが嬉しかった。
なぜなら私達は引き続き、議論を重ねなければならないから。
感情を抜きにしないと議論できない領域。
議論を抜きにしないと明らかに出来ない。
明らかにするには闇に光を当てるしかありません。
それには余計な感情を抜きにしないといけません。
個人は憎まず、政策は検証する。それには与野党議員一丸となったフェアで建設的な議論を重ねる必要があります。演説後の拍手に希望を感じました。
野田さんありがとう。
感情を抜きにして仕切り直し。やっとはじまる。はじまってほしい。
罵り合わない国会を、建設的な議論の模範を、国民に見せてほしい。
演説をした野田元首相に心から感謝します。また、この追悼演説を、国会を通して国民に聞かせる機会を許してくれた議長や国会議員各位にも感謝します。これからよろしく頼みます。俺も自分の持ち場で頑張るからさ。
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