【健脳】ルールは守るもの?従うもの?(連載4/4回=最終回)
私たちは「ルールを守る」と「ルールに従う」を同じ意味で使うけど、そもそもどうして「ルールを守る」というのか、ここまで考えてきました。
前回は、皆んなで決めた「約束事」は脆弱だから、皆んなで守って維持するために「ルールを守る」、とお伝えしました。だけど正直、「規則を守る」=「規則に従う」の感覚が強いし、逆に「規則は弱いから”守ってあげなきゃ”」なんて感覚は無かったです。
そこで今回、最終回はなぜ私たちは規則に従うのか考えたいと思います。
守る規則は「約束事」
規則など、従うべき規範にも色々あるので、大きく3つに分類しました。
皆んなで決める約束事
市議会、県議会、国会で議員が決める法律・規則
人類には決められない自然の摂理
1は約束事。皆んなで決めるから関係者が改良できます。
3は自然法則。人間が全く抗えないほど強い宇宙の掟(おきて)です。
では2はどうでしょう?規則を作るのは人間だけど、改良できない掟なの?
法律は掟なの?
立法は議員の仕事で、その議員は国民が選挙で選びます。議員は国民の代議士に過ぎず、主権者は国民。だから法律は本来、国民皆んなの「約束事」。
だけど今の日本は違います。国民の知らないところで法律を定めて、国民に押し付ける政治です。さらに政治に従うのが国民として正しくて当たり前、のような態度を目にします。それは全然「約束事」ではありません。
これはまさに権威主義。だけど私たちの習慣脳は環境に馴染んでしまった。今の政治や生活環境に慣れたから「規則には従うもの」と思うけど「規則は弱いから守らなきゃ」なんて感覚が得らないのも脳の習性として当然です。
だけど僕は、政治に飼い慣らされたくありません。
私たちは無力ではない
私たちは生活に相応しくない規則を作る政治を変える力を持っています。それが参政権。代表的なのは選挙権ですが、パブリックコメントやデモ活動も私たちの声を議会に届ける手段です。その手段をどう使うかです。
私たちの心にはそれぞれに小さなヒーローが居ます。それが保護者脳。保護者脳は行動を変えられます。保護者脳が行動を変えたら、習慣脳は「従う」呪縛から解放されます。さぁ、保護者脳のヒーローを目覚めさせましょう。
具体的には、自然の摂理には抵抗できないれけど、人が作った約束事は改善できる、と意識します。そして、変えられない規則と変えられる規則を見極めて、変えられる規則は変えるように行動します。
それが私たちの心の呪縛を開放して、自分らしく居られるようなエートス(居場所)を自分たちで作っていく唯一の手段だと思います。
まとめ
以上、4回に分けてルールは守るもの?を考えてきました。
最後は保護者脳とかヒーローとか謎の情熱が漏れてしまってごめんなさい。正義は使い方を誤ると凶器になるから、うまく使っていきたいですね。
こんな調子で今後も続けますので、お付き合いしてくれたら嬉しいです。
意識の違いは認知の違い。認知は環境で変わるから、環境を変えれば認知も人格も変えられます。全員とは言わないけど多くの人はそうだと思います。
それではまたね。