スカイスキャナーXから学ぶ!ターゲットの心をくすぐるSNSコミュニケーションのヒントとは
今回はスカイスキャナーの日本公式Xアカウントに注目します。ターゲットの心をくすぐるSNS上でのコミュニケーションとはどのようなものでしょうか?
国内線・海外の格安航空券・飛行機チケット・LCC・ホテル・レンタカーの最安値を比較・検索できるサービスを提供するスカイスキャナー。ターゲットである旅好きな人とのコミュニケーション創出を狙うX運用について、弊社の独自の視点で解説します。
【旅好きがつい語りたくなる。ターゲットとのコミュニケーションを重視した運用】
スカイスキャナーの日本公式Xアカウントは、「すべての旅行者が世代を超えて、気軽に世界を旅できるようお手伝いします」とプロフィールにある通り、旅好きな人に向けて次の旅の参考になるような投稿や、また旅に出たくなるような投稿を行っています。
現在2.3万人のフォロワーがおり、アカウントで投稿されるカテゴリをざっくり上げると以下の4つです。
テキストのみの旅に関する質問投稿
テキストを画像を用いた旅に関する質問投稿
風景画像・動画を使った「ここは世界のどこ?」投稿
風景画像を使った○○な旅先4選投稿
その中でも特徴的な投稿カテゴリは、上の2つ「テキストのみの旅に関する質問投稿」と、「テキスト画像を用いた旅に関する質問投稿」です。
まず、「テキストのみの旅に関する質問投稿」について見てみましょう。
5月21日の投稿では、「20代に行っておいてよかったと思う旅先は?」というテキストのみので質問を投げかけ、
689万インプレッション、1.5万いいね、2,038リポスト、678ものリプライが集まっていました。
キャンペーン投稿や有名なキャラクターアカウントではないにもかかわらず、ここまで多くのリプライが集まる企業アカウントは珍しいのではないでしょうか。
リプライには様々なユーザーから体験談が集まっており、そのひとつひとつに丁寧にリプライを返信していることも印象的でした。また、ブックマークが9,833とかなり多いのも特徴です。多くのユーザーから体験談が寄せられたことで、次の旅先として参考にできる有益な情報が集まっていた証でしょう。
同様の投稿カテゴリとして、以下の5月26日の「国内にいながら海外気分が楽しめた旅先は?」と尋ねる投稿も上記の投稿と同じ傾向でした。リプライでは画像付きで熱量の高いユーザーの声が多く寄せられており、参考にしたくなるおすすめ情報が溢れる状況が生み出されています。つい自分もこの目で見たいな、行ってみたいなと思ってしまうようなリプライばかりなので、ぜひ一度見ていただきたいです…!
次に、「テキスト画像を用いた旅に関する質問投稿」です。
一見海外のSNSアカウントライクな見た目の投稿ですが、画像に質問を入れ込むことでより視覚的に強調されるので目に留まりやすくなるでしょう。4月19日の「世界で行ったことのある世界で1番美しいと思う街」では、
24.4万インプレッション、564いいね、347リポスト、53ものリプライが寄せられていました。
ほとんどのリプライが画像付きでユーザーの体験談が熱量高く語られていました。そのため、ブックマークが多くされており、有益なユーザーの声が多く集まっていることを物語っていると言えるでしょう。
【クラスタの理解を深めることが、質の良いコミュニケーションにつながる】
紹介した投稿を含め、今回押さえておきたい重要なポイントは、「自社サービスのターゲットとなるクラスタの理解を深め、ターゲットがつい語りたくなる投稿を意識している」という点です。
それぞれの投稿を見ていただくと分かるように、スカイスキャナー日本公式アカウントでは、ターゲットである旅好きな人たちが「つい語りたくなってしまう」ような質問をベースとした投稿がほとんどを占めています。
これは旅好きな人の特徴を捉えたコミュニケーションを意識していると考えられます。よく旅行に行く人たちは、次はここへ旅行に行く・この間はここに行った・何か国行ったことがあるなどといったことを一種のステータスのように捉えており、誰かに報告したり自慢したりしたくなる特徴があります。
自社がターゲットとするクラスタの特徴を踏まえ、質問投稿をベースに運用を行い、ユーザーに語らせるという手法を取っているのは非常に賢明です。なぜなら、そうすることでアカウント自体がコミュニティのような機能を果たすからです。スカイスキャナーのXアカウントは旅好きのユーザーの声やユーザーのおすすめ情報が集まる場として機能していると言えるでしょう。
多くの企業アカウントは自らのおすすめ情報を語りがちです。しかし、ユーザーが実際に参考にするのは、企業の投稿よりも他のユーザーの生の声や体験談です。
だからこそ、スカイスキャナー日本公式Xは、あえて旅好きなユーザーに語らせるという手法を取っていると考えられます。
そしてその狙い通り、旅好きユーザーが集い、それぞれがお互いの体験を自由に語り共有することができるコミュニティとして機能していると言えるでしょう。さらに集まったユーザーの声(リプライ)に対し公式アカウントからも返信も行うことで、相互コミュニケーションを意識したとてもよい運用ができているのです…!
またこれらは、Xのアルゴリズム上の重要なシグナルである、アカウントの投稿がターゲットとマッチしていることや、他のユーザーとのコミュニケーションの頻度が多いことといった条件も満たしています。アルゴリズムに即した運用という視点から見ても、上手く設計されているなと感じます…!
みなさんの自社のアカウントの運用に置き換えるといかがでしょうか。自社のサービスやターゲットについて理解を深められていますか?自社からおすすめ情報ばかり発信していませんか?これを機に、改めて自社のアカウントを見直し、再設計してみるのもおすすめです。もし、その際に、私たちの力が必要でしたらいつでもお声掛けください!
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