5/19開催レポート②:やっぺすの居住支援
5月の情報交換会では「NPO法人やっぺす」の髙橋共同代表理事をゲストに「シェルター」の取り組みをご紹介いただきました。
今回は参加者から届いた2つの質問、①緊急支援(シェルター入居)後に就労等の支援ケース、②若年女性の相談支援ケースを髙橋さんに聞きました。
生活再建には精神的な安定が必要
まず、就労等への支援を具体例から説明してもらいました。
50代女性の支援ケース。家族関係が悪化したためにシェルターへ入居、その後に離婚が成立しました。当初は精神的に不安定だったところを臨床心理士と面談を重ね、落ち着いてきたタイミングで今後の生活再建を相談。いまでは仕事に就くことができました。
次に精神障害がある40代女性。障害により就労できず、また身寄りもなくシェルターに入居しました。生活保護を受給してシェルターを退去した後も、臨床心理士が訪問しています。これからの生活を整えて就労に向けて準備するためです。
臨床心理士の面談を重視するのは「精神的な安定が基礎となって就労等の生活再建ができる」とこれまでの支援で実感しているからです。髙橋さんがいま必要と考える「ニーズを聞き取ってコーディネートできる伴走者」(前回noteより)の大切さが理解できる支援事例でした。
教育が貧困の予防になる
次に、若年女性の相談支援ケースです。
困窮する10代・20代の女性はシングルマザーやヤングケアラーが多いとのこと。周囲のお世話に忙殺されて教育の機会が奪われ、結果として貧困の連鎖が生じます。助けを求められず精神的に不安定になってしまい、それが原因で生活再建に時間がかかることもあるそうです。
単純に福祉を利用すれば解決という訳ではなく、生活再建には育ってきた環境やこれまでの生活状況が大きく影響します。そのため髙橋さんは「こどもの教育機会の平等や自由なキャリア選択が大切で貧困の予防につながる」とお話していました。
次回の情報交換会は6月23日です
生活を立て直すためには住まいが重要なことが分かりました。住まいを拠点にして体調を整え、仕事に就き、そして周囲とのつながりができてはじめて安定した社会生活が送れます。
住まいを簡単に失ってはいけないし、仮に失くしてしまってもすぐにケアされることが必要です。この状況を私たちがどう支えられるか、さらに意見交換を深められる場をつくりたいと思います。
6月も「住まい」をテーマに「ビレッジハウス・マネジメント株式会社」からゲストスピーカーをお呼びします。全国に1,000件以上もの物件を展開する企業の視点から話題提供していただきます。
参加は下記フォームからお申し込みください。どのようなことでも意見や質問、相談などもお待ちしています!
★参加申込フォーム:https://forms.gle/jR3gB1fcJKFRToge8
◯せんだい・みやぎソーシャルハブ6月情報交換会
日時:2022年6月23日(木)19:00〜20:15
会場:仙台市市民活動サポートセンター 6Fセミナーホール
(〒980-0811 仙台市青葉区一番町4-1-3)
オンライン:Zoom(https://onl.bz/3DzQJHz)
ミーティングID:842 7415 8099、パスコード:hub
テーマ:住まいの支援 -住居を貸し出す側の視点から-
ゲストスピーカー:ビレッジハウス・マネジメント株式会社東北支社
塚本誠一さん、七宮美幸さん
※サポセン会場の参加は人数制限を設けて先着順にご案内します。
イベント開催時の新型コロナウイルス感染対策チェックリスト詳細はこちら。
https://sapo-sen.jp/.../upl.../2022/06/20220623checklist.pdf