目が見えなくても、耳が聞こえなくてもアニメーションは作れる?!
カンボジア国営放送TVKの朝のニュース番組内の1コーナーで、SocialCompassの活動が取り上げられた。
取り上げられたのは、2021年2月10日にカンボジア情報省の要請でコンポンチャム学校の特別学級の聴覚障害・視覚障害の学生を対象に、アニメーションワークショップについて。
目が見えなかったり、耳が聞こえない学生たちと共に、アニメーションを作ったのだ。
前回の記事でも取り上げたように、我々ソーシャルコンパスは考えたキャラクターを作るファシリテーションを行い、それをアニメーションにするワークショップを行っている。
今までは、カンボジアだけではなく、ラオス、ミャンマー、そしてアフリカのルワンダなどの色々な国でワークショップは行ったてきたが、日本語が話せる現地の通訳がつくか、英語を話して現地語の通訳を、ひとり介せば解決した。
しかし、今回、耳が聞こえない学生たちはもちろん、目が見えない学生が対象。
クメール語通訳アシスタントのJessyAnが、私の日本語をクメール語に訳して、それを特別学級の先生が手話で伝えるという二重通訳を使わなければならない。
その上、根本的に目が見えない人にアニメーションは作れるのだろうか?
とても興味深く楽しみなワークショップ。
さて、ここで問題。手を挙げている学生たち。彼らはいったい何をしているのだろうか?
答えは、拍手。
手を叩いても聞こえないので、頭の上で手をひらひらをすることにより、拍手の代わりのリアクションにしているのだ。実際、目の前でやってもらうと、写真よりも華やかだ。
初めてみる無音拍手はとても新鮮で、私はとても嬉しかった。
こういった目が見えなかったり、耳が聞こえないからこそ、作り出されるものがある。
障害にも先天性の学生もいれば、後天性の学生もいる。
色という存在を知っている人もいれば、色を全く知らない人もいるのだ。色を知らない人は、絵をどう描くのであろうか?
とても興味深い。
結果としては、なかなか完全に目が見えない学生の手は動かなかった。後天性の学生は、絵を描くことにも挑戦してくレテはいた。
しかし、アニメーションを制作するにあたって、完全に生まれながら目が見えない学生でもストーリーを考えていた。彼らにしかできない個性を発揮してくれる。
それは、耳が聞こえない学生と、目が見えない学生が組んで作ったチームを組んだからなし得たと思う。役割を分けて、コミュニケーションを取りながら、それぞれのチームでアニメーションは作ることができたのだ。
この動画の後半に、学生たちのアニメーションをまとめた。ぜひ、彼らの作ったアニメーションも見て頂けたら嬉しい。
子どもたちは思った以上の個性を発揮してくれた。
決して健常者の子供たちとの差はないクオリティーの作品ばかりだと思う。
たった1日のワークショップだったが、それぞれのチームがしっかりと完成させ、楽しんではくれたようだ。
また、コンポンチャム州へ来て、定期的にワークショップをしていきたい。
クリエイティブは制限がある中で、新しいものが生まれると思っている。私が、途上国で活動するのもそういった理由だからだ。その中でこうした視覚障害・聴覚障害の子どもたちとアニメーションをいっしょに作る機会を頂けたのは、単純にとても楽しかった!
彼らにしか作ることができないアニメーションは、まだまだあるようなきがしている。楽しみだ。
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