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WhiteCanvasカンボジア2021 ECF賞受賞作品【SDGs×ART×ASIA】

『Happy』2020年 H40 × W60 cm

昨年のWhiteCanvas2020に惜しくも受賞は逃したが、竹を編んだ素材の上に描かれたユニークな作品がノミネートされた。

マスクをずらした笑顔は、2020年を象徴してる。

制作したのは、プノンペン在住のVo Sosamnang氏。
本職は、歯科技工士。

正規のアート教育を受けてはいないが、プライベートのアートスクールなどで学んだ経験が、義歯や補綴物を作る手先の器用さにつながっているようだ。

『The Silent Tear』2021年 50x60cm

そんな、Vo Sosamnang氏の新作が『The Silent Tear』。
WhiteCanvas2020のECF賞を受賞した。
ECF賞は、WhiteCanvasの協力団体である東方文化支援財団から送られる賞だ。

昨年に続いて現代の世相を反映させた、PCR検査をされる赤ん坊を描いた作品。

一見するとそれだけの作品に見えるが、実は隠されたギミックがある。

作品の表面に蛍光塗料でも、もう一つの絵が描かれている。
暗闇で見ると、赤ん坊を大切に抱いた父親の姿が浮き出てくる。

1枚の絵で、ふたつの絵が描かれた作品。
(暗闇での作品は、こちら。)

昨年の竹に編まれた素材の上に描かれた作品に負けないアイデア。

Vo Sosamnang氏曰く、今回のWhiteCanvas2021の受賞が人生で初めての受賞らしい。
忘れていた作品作りを、昨年のWhiteCanvasに合わせて作り始めてくれたようだ。

WhiteCanvasが、なかなか機会が少ないカンボジアのアーティストのクリエイティブの発散の場になってくれているのは本当に嬉しい。

来年のVo Sosamnang氏の作品が、どんなユニークなアイデアを形にしてくれるのかが、今から楽しみで仕方がない。

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