解き放たれるAnArt 〜カンボジア女性JessyAnの描く世界〜
最近、ちょっと感心している。
SocialCompassのメンバーJessyAnについてだ。
JessyAnがアーティストなのである。
ある日、iPad Proを購入したJessyAnは、プライベートで次々とデジタルアートの制作を始めた。
趣味で始めた作品作りは、彼女の個性を醸し出しながらも、日々新しいスタイルに挑戦し続けている。
facebookやInstagramで発表し続けている彼女の作品は、手探りながらも、いつも実験的だ。
JessyAnがまだ単なる通訳だった頃の話だ。
私は、カンボジア人のデザイナー候補を育成するプロジェクトに関わっていた。私が日本語で話して、Jessyが通訳としてカンボジア語で伝える。
そんな彼女は通訳をしながら、他のカンボジア人デザイナー候補といっしょに、私が出したデザイン課題に挑戦していた。
とはいえ、彼女は他のデザイナー候補と比べて、お世辞にもセンスがいいとは言い難かった。
その頃の口癖は、「私は、絵が上手ではないので〜」
他のデザイナー候補と比べると劣等感があったのであろう。いつも自信なさげだったのだ。
『アートやデザインの勉強もしていなければ、田舎から出てきてアートやデザインなんて話わからない・・・。』
そう思い込んでいる節があった。
解き放たれた直後にJessyAnが描いた謎の生命体。
そんなJessyAnを呼んで、対面で質問をしてみた。
「今まで、私は嘘をついたことがありましたか?」
正直、一か八かの質問だ。
もしJessyAnが、私が「嘘をついたことがある」と答えるならば、彼女にとって私は信用に値しない。私から何かアドバイスを言っても、意味がないだろう。
しかし彼女は、
「ない。」
と、答えてくれた。
一応、私を信用してくれているのである。
続けざまに、
「私のことを嘘をついていないと思うならば、聞いて欲しい。私はJessyAnに才能があると信じている。
今まで嘘をついていない、私の言っていることだ。
嘘ではないので、信じて欲しい。
だから金輪際、私の前で、私が信じているJessyAnが『絵が下手』だとか、『才能がない』だとか、絶対に言わないでくれ。」
と、お願いをした。
いや、命令をした。
すると彼女は、目に涙を浮かべた。
後から聞くと、今までこのようなことを言われたことがなかったので、嬉しかったらしい。
私は催眠術はあると思っている。
自分の声は、自分自身が一番近くで聞く。自分の放った言葉で、自分自身が催眠にかかってしまうのだ。
所詮、脳みそなんて単純なものなのだ。
だからネガティブな発言は、誰よりも自分自身がダメージを喰らう。
その後、JessyAnは催眠術の呪縛から解かれた。
あれから、7,8年立っている。決して、すぐに才能が開花したわけではない。
徐々に呪縛から解き放たれたのだ。
しかし、今。
彼女の才能は、私だけではなく、周りに少しずつ理解されつつある。
プリントアウトして、エデュションをつけた彼女作品を、購入する人も現れているのだ。
ぜひ、JessyAnのfacebookやInstagramもフォローして欲しい。
いつか彼女の作品の展覧会もいいかもしれない。
すっかり、アーティストかもしれないJessyAn。
最近、ちょっと尊敬している。
Title: Soul of Khmer Ancestors_01
She said, Hope you like it as your way of your feelings on it