カンボジアの子どもたちとアニメーションつくろう『SocialCompass活動レポート0002』
あなたもカンボジアの子どもたちといっしょに、アニメーションを作りませんか?
大丈夫!アニメーションの作り方がわからなくても、これを読んでいる日本人の方ならきっと誰でもできるはずだ。
画用紙に自分の考えた好きなキャラクターを描いてもらい、それをハサミで切り取る。ちょっと器用な人は関節部分も切り離し、ホッチキスで関節が可動自由に留めてもいいかもしれない。
それをスマートフォンで、1枚撮っては、ちょっと動かす、1枚撮っては、ちょっと動かす、を何度も何度も繰り返す。コツコツと少し時間はかかるけと、それだけでコマ撮りアニメーションのできあがるのだ。
これだったらカンボジアの農村部に住んでいる、家にテレビがなくて電気も通っていない村に住んでいる4歳の子どもでも作ることがでた。紙とペン、そしてスマートフォンだけで作れるアニメーションならば、ワークショップが終わった後でも続けてくれるかもしれない。(ちなみにカンボジアの田舎でも、テレビを持っていなくてもスマートフォンは普及していたりする。)
アニメーションを作ることって意外に簡単だと思いませんか?
カンボジアの子どもたちや若者もYouTubeも普及して、アニメーションを見る機会は世界の人々となんら変わらない。だからカンボジアやアフリカでも、ディズニーや日本のキャラクターのことはよく知っている。
そうなると、見るだけでではなくて、作りたいという思いになるのは当然のことだろう。しかし、カンボジアにはアニメーションの学校はほとんどない。(カンボジアの地方バッタンバンにフランス系の学校が一つだけはある。)
そこでソーシャルコンパスでは、アニメーションのワークショップを行っている。特に国際交流基金アジアセンターとは、2016年6月に行われたAsiaAnimationを皮切りに、様々なイベントに合わせ定期的に共催している。
国際交流基金アジアセンターとは
国際文化交流事業を総合的かつ効率的に行なうことにより、我が国に対する諸外国の理解を深め、国際相互理解を増進し、及び文化その他の分野において世界に貢献し、もって良好な国際環境の整備並びに我が国の調和ある対外関係の維持及び発展に寄与することを目的とする」(独立行政法人国際交流基金法第3条)
AsiaAnimationではカンボジア芸術大学(RUFA)の学生を対象に4日間に渡って、コマドリアニメーション・Adobeのソフトウェアと使ったデジタル2Dアニメーション・日本から専門家を読んで絵コンテ制作などの講習を行った。
カンボジアで農業や職業訓練など、支援のために勉強会やワークショップを行う際になかなか人が集まらないと聞いたことがある。交通費や昼食代などを名目にして、お金を配ってしまうこともあるようだ。
しかしこのワークショップを行った時には、学生たちは欠席どころか開始の1時間も前から集まってくる人までいた。もちろん、遅刻者もいなかった。
もちろん、アニメーションの技術は使えるようになったからといえ、すぐにお金を稼げるわけではない。(日本でも高い学費で美大や専門学校へ出ても同じ状況だろう。)ただ、学生たちの学ぼうと思うエネルギーに、圧倒されたことだけはよく覚えている。
昨年2020年には、国際交流基金アジアセンター・在カンボジア日本大使館・CJCCが開催した七夕フェスティバルでは、コロナの影響もありオンラインでのアニメーションワークショップとなった。
クメール語通訳を介して慣れないオンラインでの開催なのにも関わらず、モニタの向こうでみんなアニメーションを作ってくれたのは嬉しかった。それどころか、今まで対象にできなかったクラチェ州やコンポントム州などの遠隔からの参加もあり、新たな可能性も感じた。
そんなカンボジア若者の未来を作れるかもしれなアニメーションのワークショップ。
どうだろうか?カンボジアの子どもたちといっしょにアニメーションを作ってみたいと思ってくれただろうか?
たとえ、アニメーションやイラストに自信がない方でも、日本人は生まれた時からテレビがあり、たくさんのアニメーションを見ながら育っている。
だから、例えものづくりが得意ではない人でも、実は途上国の子どもたちに比べると自由で豊かなクリエイティビティを持っていたりするはずのだ。
カンボジアの子どもたちに自分の考えた好きなキャラクターを描いてもらおうとしても、みんな最初は必ず手が止まる。何を書いていいのかわからないのだ。
まずは、いっしょになって、下手な絵でも描いて、そして褒めあって、笑い合うだけでも良い。気がつけばみんな素敵で個性的なキャラクターが生まれているからだ。
そこに特別な知識や技術は必要はない。日本人とアニメーションを作るというだけで、どの国の人々もみんな喜んでくれるので、本当に先人たちに感謝でいっぱいだ。
是非機会があったら、カンボジアの子どもたちをアニメーションを作ってもらえると最高だ!
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