SDGs絵本20『富士山は地球とつながっている』
SDGs×世界遺産のキャラクター作りもいよいよ最後のひとつ。SDGs目標15 陸の豊かさを守ろう だ。
地球の陸地面積の30%以上を占める約40億ヘクタールの森林が、毎年1,300万ヘクタールも失われていることで様々な問題が起こっている。
それはつまり、毎年東京都59個分の森林が失われていることになる。
元々のSDGs目標15 陸の豊かさを守ろう のキャラクターは、手が『木』になっているということでカンボジアのアンコールワットのキャラクター・ワッティーを配置していた。
というのも、国際協力機構(JICA)とカンボジア環境省とともに、森林保全・林業をテーマにワッティーのアニメーションも作っている。
カンボジアの森林減少率は世界で最も高い国のひとつで、深刻な問題だ。14年間で144万ha。東京都の3分の2の面積の森林が消失しているのだ。
カンボジアと陸に豊かさを守る目標は相性が良いと思っていた。
ところが、前回のこの連載『貧困をデザインする』で書いた通り、SDGs 目標01 貧困をなくそう のキャラクターとして、ワッティーは採用してしまった。
そこで、代わりにSDGs目標15 陸の豊かさを守ろう と組み合わせる最後の世界遺産として選んだのが、日本の富士山だ。
絵本の中に、日本語の『ありがとう』も加えたい。
しかし、2013年にユネスコの世界遺産に認定された富士山だが、その登録には条件がついている。火災や噴火が起きた際の安全対策や、ゴミなどの様々な環境問題を抱えているのだ。2021年現在、士山は世界文化遺産登録を取り消されてはいないが、今後環境保全を怠るようなことがあれば、富士山は登録を取り消されてしまう可能性もあると言われている。
SDGs目標15 陸の豊かさを守ろう のキャラクターは、富士山のMs.フジー。
赤富士色のドレスを着た淑女だ。しかし、一度怒らすと大爆発を起こしてしまうヒステリックな魔女。
是非Ms.フジーといっしょに富士山の環境問題を解決して、陸の豊かさ、ひいては地球の豊かさを守っていって欲しい。それが地球の平和を守る大きな一歩いになることだろう。
考えを巡らすだけで、ワクワクだ。