社交不安障害が服用する薬とは?
社交不安障害においても薬物療法は治療の要です。
およそ半年にわたって薬物治療を行ってきたので、体験者目線で薬について書いていこうと思います。
※筆者は精神医学、薬学いずれにおいても素人です。この記事はあくまで参考程度にとどめていただくと幸いです。
社交不安障害の薬物療法
一般的な薬物治療
社交不安障害の薬物療法では基本的にSSRIなどの抗うつ薬が用いられます。
他にも抗不安薬やβ遮断薬も使われるそうですが、私はまだ服用したことがありません。
SSRIは周知の通りうつ病治療薬として開発されましたが、不安障害にも効果があることがわかっています。
副作用として飲み始めに吐き気が出てくることがあるので吐き気止めといっしょに処方されると思います。
院内処方
ちなみにクリニックにもよると思いますが、私が通院しているクリニックでは基本的に院内処方となっています。
正直なところ院外処方との違いがわからないのですが、利用者としてはこちらのほうが楽なので嬉しいですね。
とまあ一般論はこのあたりにして、ここからは私が実際に服用した薬について書きたいと思います。
現在服用している薬
現在私が服用している薬は以下の三つになります。
トリンテリックス(一般名:ボルチオキセチン)
エビリファイ(一般名:アリピプラゾール)
デエビゴ(一般名:レンボレキサント)
トリンテリックス
トリンテリックスはS-RIM(セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調整剤)という最も新しい抗うつ薬に分類される薬です。
ざっくりいうと、SSRIにドパミンなどの神経伝達物質の量を調節する効果を加えたものです。
副作用が少ないのも特徴の一つです。
私の場合、他の抗うつ薬ではあまり意欲が湧かなかったためこの薬を使用するようになりました。
特に副作用もありませんでしたが、この薬でも意欲の大きな改善が見られなかったため以下のエビリファイで増強療法を始めることになりました。
エビリファイ
この薬はDSS(ドパミンシステムスタビライザー)に分類されるもので、その名の通りドパミンを調節する薬です。
非常に便利な薬で、用量によってドパミンを増やすことも減らすこともできるため、統合失調症や双極性障害などでも使われることがあります。
抑うつの場合は一日あたり大体3mg程度の服用となります。
私は1mg/日処方されたのですが、かなり生活に変化が起こりました。
意欲が向上し、外出機会が増えたり毎日の筋力トレーニングを始めたりと大きな効果があった一方で、睡眠障害(中途覚醒)や出費が増えるなどのデメリットもありました。
(エビリファイによる変化はまた別の記事にまとめる予定です)
特に睡眠障害では、睡眠時間が5時間程度となり途中で2、3回目覚めることが多かったため、睡眠薬を処方することになりました。
デエビゴ
デエビゴは、オレキシン受容体に作用し、覚醒維持に関わるオレキシンが受容体にくっつくことを阻害することで不眠症を治療する薬です。
入眠障害にも中途覚醒にも効果があり、依存性も少ないため使いやすい睡眠薬となっています。
副作用として眠気や集中力の低下、悪夢があります。
私はまだ使用を始めて数日なのでわからないことも多いのですが、いまのところ睡眠時間は改善されました。
また副作用として日中に眠気を感じることがあります。悪夢らしい悪夢は見ていません。
処方薬の変遷
トリンテリックスを服用する前に2種類の抗うつ薬を服用してきたので紹介します。
フルボキサミンマレイン酸「サワイ」
一番初めに処方されたのがこのフルボキサミンです。
この薬はSSRIの中でも比較的効果が穏やかな薬となっているので、副作用も少なく使いやすいとされています。
服用していたのが何ヶ月か前ということもあって、私にとってはこれといった印象のない薬です。
エスシタロプラム「明治」
最も有名なSSRIのひとつ「レクサプロ」のジェネリック薬です。
効果と副作用のバランスがよいとされています。
ただ、私の身体とは相性が良くなかったのか、副作用として軽微な性機能障害がありました。
もちろん主治医はたくさんの患者を見ているので慣れているはずですが、性機能障害を申告するのって恥ずかしいじゃないですか。
そこまで大きな問題でもなかったためそのまま治療を続けました。
結局、意欲の改善が見られなかったためにトリンテリックスに変更し、性機能障害はなくなりました。
おわりに
薬物治療の過程で疑問に思ったことや体に合わないと思う点があれば遠慮なく主治医に質問しましょう──なんて言いますけど、実際のところ難しいんですよね。
とくに社交不安障害であれば質問自体が苦手かもしれません。
最近はネット上で簡単に情報を集めることができるので、調べてみることをおすすめします。
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