危険! 上っ面の「働き方改革」が意欲ある社員の壊す!(tips10)
“ゆるブラック”と言う言葉を最近よく聞きませんか?
ジョブ型の働き方が社員のやる気やモチベーションを下げる、、、
本来なら社員すなわち働く人のための「ジョブ型」ワークであり「働き方改革」であるはずなのに、下手な会社の"改革"が社員のやる気を奮っていくのです。
とあるビジネスパーソンから同じような話しを聞きました。
“働き方改革”とは労働時間管理で改善されるものなのか?
話しを伺った方の企業は、コロナ禍でも順調に業績が推移した会社のようです。会社側は社員のモチベーション、エンゲージメントを高めるため様々な施策を打ち出して来たとのことです。
その施策の一つとして急に言い出したのが、、、ワークライフバランス。
そしてそのために”労働時間管理強化”を強化するらしいです。
具体的な施策として、今までの労働時間管理は入退室管理システムによる時間管理だったのだが、パソコンのログまで管理することになったと、、、
そしてパソコンのログを取るだけでなく、社外勤務に関しての残業は認めない。残業申請自体を禁止としたらしいです。
「なぜそこまで会社はするのですか?」と聞いたら、自宅での勤務態度は、管理者の目が行き届かないので残業は認めない、、、と言う理由らしいです。
つまりは残業するなら会社に出てきてやれ、、、と言う風に捉えられます。そして更に出社での残業に関しても、事前に本人が申請して管理者が承認しないと認めない、、、と言うルールだそうです。
今までは
・入退室管理による時間管理。
・残業は基本的に自己申請でいわゆる36協定は”守ること”が基本ルール。
であったらしいです。
労働時間規制という名が社員の自由を奪っている・・・
表題のような気持ちを私は持ってしまいました。 管理されると言う事はある意味束縛に値する。 どうも何か息苦しいし、監視されてコスト管理をされている気分に感じます。やはり企業側は"人"を単なるコストと見なすの?
ここでの私が感じたポイント3つを挙げたい。
1.パソコンでのログ管理
はたして「こんな事までやる必要あるの?」「社員信用してないの? 監視したいの?」ログまで取ってどうする、かつて個人情報保護法が施行されたとき、オフイス内に監視カメラをつける付けないで物議を醸したこともあるが、それと同じではないか?
監視される、つまりは個人の自由、尊厳を搾取されている様に感じます。
2. 仕事をやりたくても途中でやめろ? それがこの会社のワークライフバランス?
あともう少し仕事を突き詰めたいと思う時がある、、、「でも時間です、残業はやめて下さい」。それこそ社員のモチベーションダウンにつながらないか?
医師の世界での”働き方改革”もこの辺りが焦点らしいです。仕事を労働とみなすか”自己研鑽”とみなすか、、、である。会社員も同じことが起こっているということでしょう。
本来の「働き方改革」の真理とは、何なのか・・・
個人の脳内を解放して色んな刺激を受けて新たな発想を生み出すこと。
それは働く時間であったり、働く場所であったり、自分にあった最適なワークスタイルを選択する「自由さにあったのではないか?」 と思っています。
3.残業する際は事前に申請、、、
これも、いやらしい企業側の「損得勘定」を感じました。会社側の思惑が見え隠れします。単刀直入に言うと「人件費削減」、そんな風に感じてしまいます。
・在宅勤務(テレワーク含む)は残業申請も禁止。
・残業するなら出社しろ、計画的に事前に申請しろ(当日申請はダメ)、やること書け。
私ならこの人の話しを聞いただけでこの会社への忠誠心は”ゼロ”になりそうです(失礼)。
管理者への報告(しかも何をやるかの)だけでも何らからの圧力は感じないか? そもそも上司なんて面倒に思っている部下が多いはずで、「うちの上司は自分の仕事内容を理解していない、、、」と言う担当者は沢山います。
「社員の反応はどうなんですか?」と聞いてみた。
予想通りの反応、”モチベーションダウン”、あるいは”怒り”で一時の話題になったらしいです。そして職場ムードが “しらけた” の雰囲気に変わったらしいです。そんな風に職場の雰囲気が壊れることを会社側は理解しているのだろうか、、、どれだけマイナスになるのか理解されていないようです。
・若手社員は”手取り収入”が下がった。(残業申請出来ないので)
・毎日の仕事は予期せぬ仕事が半分以上、おおよそ現場の実務を理解してない一方的ルールが作られたとの怒り。
・働く自由、、、やはりサラリーマンは束縛の対価として給料もらってるんだなとの認識が覚醒。
・会社に対する不信感、、、残業代はどこへ? 内部留保に向かうの? 要は”人をコスト”としか見ていない。がめついのは会社側だと。
・管理職への陰口の増大。(管理者は残業支給なしのフルコミットの高い給与のため)
・やりたい仕事を規制される理不尽さ(モチベーションダウン)。これもコスト体質の日本企業だとの再認識。
以上がとあるビジネスパーソンから聞いた話しです。
はっきりさせないまま進める日本企業はブラックである。
働き方改革、ジョブ型ワーク・雇用の問題は色々と出てくると思います。
日本企業の内部留保の多さと上がらない給料、賃金。「人」や新しい「コト、イノベーション」への投資しない保守的な企業体質。
どこかで仕事と自己研鑽の線引きは必要なのも分かります。しかしやりたいコトも追求させて貰えず「イノベーション」が生まれるのか?
私は疑問に感じます。イノベーションと夢を追い続ける起業家の人たちは時間気にせず没頭しています。
日本だけがおおよそ30年間も賃金が上昇していないと指摘される原点の一部もここにあって、「新しいコトへの事業創出」を本気で謳うのであれば、働き方も本気で変える必要があるはず。
人を”コスト”として捉え、賃金給料を抑制して来た歪みは明らかに”経営判断”にあると思います。そして45歳定年説、50代不要論を言う会社経営側は”過去”を封印している様に感じます。
何度も思う、叫びましょう!
本気で改革をやる気あるなら経営サイドの意識改革が必要だと。それとルール化する前には「きちっと社員と話しましょう」例えば「どこまでが労働でどこまでが自己研鑽か 」社員は会社の言いなりの奴隷ではないですよ!
サラリーマンの将来、いや日本の将来を心配する叫びです。
(終わり)