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体癖リーダー論

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入社しては辞めていく…

新潟で心理学講師をやっていたときに、私を呼んでくれた会社の新潟の校舎の責任者が七種でした。

幸いなことに私をある程度尊敬していてくれたらしく、とても手厚くてくれたのですが…
一緒に仕事をした約1年半の中で、その校舎で辞めたスタッフが3名。

一人は二種、一人は四種、一人は六種。
代わる代わる入社しては辞めていきました。
一年ともたず、ほんの2カ月で辞職するスタッフもいました。

私は心理学講師という肩書のせいか、七種の責任者からも、辞めていった各スタッフからも「先生、ちょっといいですか?」みたいな感じで、サシ飲みしながら話を聴いていました。

お互いが「あの人おかしいんです」と言ってくるのです。
責任者はスタッフが「おかしい」と言い、スタッフは責任者が「おかしい」と言う。

が、どちらの言い分も、納得のいくものでした。

「それはあなたがおかしいよ」とは言えない。
「あの人がおかしい」とも言えない。
どちらにも理があり、どちらが一方だけがおかしいとは言えないけれど、どちらもおかしいとも言える。

ついでに「会社がおかしい」とも言えない。
私はその会社の30の校舎のうち5つの校舎で心理学講師をさせていただいていたのですが、決してブラックというわけではなく、ちゃんとうまくいっている校舎もあったのです。

リーダーとチームメンバーの体癖による食い違い…
それぞれの人の人間性が異なり、感受性が異なり、個性が異なっていただけ。

それだけで、お互いがイヤな気持ちを抱えたまま仕事をして、我慢をして、言いたいことを言えず、誤解し合い、陰で責め合い、「あの人があんな人でなかったら…」と非現実的な妄想をふくらませ、それでもシビアな現実に打ちのめされて…
辞められる状況にある人は辞め、そうでない人は残っただけの話です。

「あぁ、みんな体癖を知っていたら…」
メンバーを率いるリーダーも、メンバーも、皆が体癖を知っていたとしたら、誰もイヤな気持ちにならずに済んだはずです。

とりわけ、リーダーは体癖を知っている必要がある。

リーダーと時代

現代は、リーダーこそ非常にやりづらい時代なのです。

昔のように強制的な飲みニケーションで「決してあなたを嫌っているわけではないよ」という人情を見えることもできず、ちょっと注意すれば「パワハラ」の烙印を押され、雑談をしようとしてプライベートな話題をふれば「セクハラ」、よくなってもらおうとアドバイスすれば「モラハラ」…

トップダウンで物事を運ぼうとすれば「無能」と陰口を叩かれ、コーチングのつもりでモチベーションを上げようとすれば「押し付け」と誤解され、組織の上からは「人を使え。使えないならお前が売れ、お前が動け」と圧迫され、皆の意見を採り入れようとアイデアを聞けば黙ってやり過ごされ、ねぎらいの意味でお菓子を用意すれば「お菓子のセンスない。人気取りしようとしてる」と陰でバカにされ…

立派な大学を出ているのに「みんなで力を集めて、共同して利益を獲得して国に貢献する」という組織(会社など)の前提を知らない若者は増殖して、”自由”を履き違えた間違った個人主義が蔓延し、大した実力もないのにプライドだけは一人前で、チームで獲得した成果にすら関心を持たず…

安全地帯から自分が所属している組織をディスり、仲良しのスタッフ同士でリーダーや組織の愚痴を言って溜飲を下げ、次の日には何食わぬ顔で出社して、またストレスを溜めてそれを組織や他の誰かのせいにして…

あるいは自分を過剰に責めて何の相談もなくうつになり、労災申請などをされて組織の上から過失はなかったのかと問い詰められる…

非常に、やりづらい。

上記はすべて、組織でリーダーをやっている方々からリアルにカウンセリングやグループコーチングで聞いたお話です。
サシ飲みをして仕入れた情報もあります。

もちろん上記は、かなりリーダー寄りの見方でしょう。
チームメンバーから見たリーダーも、たいがいです。
メンバーだって非常にやりづらい。
そういう話もたくさんたくん、イヤというほど聞きました。

ですがその話は一旦置いておいて、また他の機会にじっくりと書くことにします。

リーダーとチームメンバー

ともかく、まずはリーダー。

リーダーとは直訳すれば「導く者」。
皆を率いて、より良い結果に導く者こそがまず、自他の体癖について敏感になる必要があると思うのです。

なぜチームメンバーが思うように動いてくれないのか?

その謎は、メンバーの体癖にもあります。
相性があることは確かなことでしょう。

が、実はそれ以上に、”リーダー自身の体癖”によって、メンバーが動く・動かないを決定している部分が大きいのです。

自分が無意識にやってしまうことが、無意識にメンバーの心を遠ざけて、無意識にやる気を失わせてしまっていることが非常に多い。

「話せば分かる」
いや、話したって分からないのです。
リーダーとチームメンバーの間には、割と高い壁があるからです。

それは、組織側の人間と、率いられる人間の差。
一緒になって物事を成すための前提が大きく違ってしまっているわけです。

これは会社組織のみならず、社会人サークルや高校の生徒会など、何かの目標を達成するための組織であれば、どんな組織でも見られる特徴だと言われています。

チームの5つの機能不全

よく言われることですが…

チームがうまく機能しなくなるには、5つの段階があります。

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