体癖と遺伝〜私たちは体癖を選んできた〜
「体癖は血よりも濃い」
体癖を発見された野口晴哉先生のお言葉です。
様々な解釈ができると思いますが、ここでは「体癖の相性は、家族とのつながりよりも、自分自身の人格や、自分を取り巻く人間関係に大きな影響を与える」としましょう。
そう。
体癖は血よりも濃い。
体癖による感受性、それによる自分自身の言動の根本は、単に「この親だから、あの兄弟だから」ということを超えてきます。
”血”とは、遺伝子。
似たような遺伝子であったとしても、異なった体癖であれば、言動は変わってくるのです。
親とは異なる行動様式を、その子供は持つことになる。
血の絆があったとしても、体癖の相性が良くなければ、うまくいかないということでもありますね。
いや、実際には「家族だからこそ、その体癖同士だと合わない」ということも起こってきます。
仕事、恋愛、友人関係、同僚、上司と部下、歳上、歳下、親友、友達と言えるくらいの関係、雇う側と雇われる側、知り合い程度の関係、お客様と提供する側、すごく近い関係、それなりに距離のある関係、そして、家族…
夫婦、親子、祖父母と孫、兄弟、姉妹、兄妹、姉弟、父と息子、母と息子、父と娘、母と娘…
私たちが生きている世界では、様々な関係性がありますね。
全体として体癖の合う/合わないがある、というよりは、関係性によって、体癖の合う/合わないということが起こります。
恋人同士としては良かったけど、配偶者になると合わなくなる、ということも起こってくるわけです。
同じ配偶者であっても男女の入れ違いによっては、合う/合わないが出てきます。
五種の妻と八種の夫は合うけれど、五種の夫と八種の妻は合わない、と晴哉先生は分析されています。
家族の場面では、分かりやすく体癖的な衝突が起こります。
多くの家族がその場面にいれば、擬態しないからです。
関係性が近いということはそれだけ体癖が丸出しになるということで、外では紳士的で立派な一種の父親でも、家に帰ればモラハラチックになっていたりもするのですね。
父親のモラハラの対象が父と同じ一種の子供や、あるいは同じ上下型の二種の子供であれば「これはモラハラだ」と取らず「教えだ」と取ったりするものですが、八種や四種の子供が相手では、少しのこともモラハラになってしまうわけです。
そういう面でも体癖の相性というのは表れてくる。
さらに、その父子のやりとりを見る母親の体癖も重要になってくる。
父親と同じ一種であれば、父親と一緒になって「指導」をするでしょうし、子供と同じ八種や四種であれば、子供の方を庇うわけです。
あるいは、そこに兄弟がいる場合でも違ってきますね。
もし十種の兄や姉でもいれば「弟・妹がかわいそう」と庇ってもらえるでしょうが、父と同じ一種や二種の兄・姉であれば、「お前が悪い」とでも言うかもしれない。
家族というのは職場と同じように、実のところ様々な体癖がひしめき合う場なのです。
父母以外は似たような遺伝子を受け継いでいるはずなのに、家族全員が仲が良い家庭もあれば、家族全員があまり仲が良いとは言えない家庭もある。
それはなぜか?
体癖は多くの場合、父母からそのまま受け継がれるものではないからです。
(詳しくは後述)
もちろん、環境や歴史もあります。
モノで溢れている環境もあれば、モノで溢れてはいなくても愛情で繋がれている環境もある。
家族の歴史は子供が生まれた瞬間や結婚した瞬間にできるものではなく、それ以前から始まっているのです。
元の家族の歴史や、その家族を構成する人を取り巻いていた周りの環境によって。
環境や歴史から作られるのは、生き方や処世術、人との付き合い方、物事の受け止め方、感情の持ち方などなど、様々にありますが…
それらを一つの言葉にまとめるとすれば、”ストローク”。
ストロークとは、心理学用語で「自他を肯定的に認める態度・言動」、つまりは”愛”のことであると、この『タイヘキストマガジン』を継続的にお読みくださっている方はイヤと言うほど目にされてきたでしょう(笑)
そのストロークが、環境や歴史によって、溜まりやすくなったり溜まりづらくなったりします。
そう、性格というものは、単に体癖だけで作られているものなのではなく、ストロークも深く関与していることは明白。
性格=体癖+ストローク。
逆を言えば、どんな体癖であってもストロークが十分であれば、十分に「性格が良い」と言えるのです。
体癖が血よりも濃いのだとすれば、ストロークは体癖より濃い。
まぁ、ストロークは体調やストレス、高潮や低潮の体の波などで増えたり減ったりするもので、決して一定のものではないのですけどね。
ですので、家族全員がストロークフルな(ストロークで満たされた)家庭であれば、体癖の違いというのはさして問題にならないのです。
だいたいが、仲の良い家庭になります。
あるいは、険悪な関係や依存的な関係にならないように、適度な距離を置いて大人同士として付き合うのです。
が、家族のストロークのやり取りの少ない家庭の場合は、どんな体癖同士であっても、何らかのトラブルが起こります。
前述の一種の父親の例を挙げるなら、八種の子供はさらに反抗的に育ち、一種の子供は他の人に対してモラハラ的な振る舞いをするようになるでしょう。
今回の『タイヘキストマガジン』は、久しぶりに家族と体癖というテーマを取り上げつつ、”体癖と遺伝”に関しての新しい説を提唱したいと思います。
この説は、人によってはトンデモに聞こえるかもしれません。
なんせ、私ソシャフィアしか言っていないことですから(笑)
まぁ科学者やアカデミックな研究をしている人や過剰に科学を信奉している人にとっては、体癖自体がトンデモだったりオカルトだったりするのでしょうけどね…
しかしながら、体癖診断士を育成する講座で受講生さんたちが自主的にご家族の体癖をお調べになったようで、その結果を聞くにやはり今回初めて提唱する説に誤りはないのではないか?と思うのです。
そしてこの説をあなた自身が生活に取り込むことで…
・自分の過去を振り返って今に活かすキッカケになる
・家族との関係を見直すキッカケになる
・現在の生きづらさの原因を見つけるキッカケになる
ということが起こってくるのではないかと思っています。
というよりは、願っています。
今回は、”体癖が形成されるプロセス”についての記事です。
そのプロセスを呪いとするか?祈りとするか?
それは、あなたの”決断”とその後の行動にかかっているのです。
体癖は、”型”で遺伝する
以下のnoteにも書いたことなのですが…
体癖は”型”で遺伝すると考えられます。
このnoteを書いたときは、体癖を体から調べる人間が私しかおらず、また私は他の団体さんや整体師さんとコラボしているわけではないので、自分でも「う〜ん、本当かな〜でも何組診断してもそうとしか思えないしな〜」と”体癖は型で遺伝する”説も半信半疑、いや”8割信・2割疑”だったのですが(笑)。
今は体癖診断士の講座で、私と全く同じ技術ができる人を育成しており、講座も終盤。
皆様、自主的に練習がてら自分の家族の体癖をお調べになられて、その結果を聞くに…
やはり体癖は”型”で遺伝している。
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