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雑誌『広告』
2019年9月2日 12:07
「ものの価値」って何だろう。どうやって人はものに価値を感じているのだろうか。そんな根源的な疑問を文化人類学者の松村圭一郎氏に本誌編集長の小野直紀が投げかける。松村氏は「すべての物事は再構築できる」との立場を取る“構築人類学”を提唱している。いまの時代に、価値あるものとは何なのか、これからどうやって価値あるものを生み出していけばいいのか。そうした問題意識に対して、人類学は“価値の再構築”の手がかり
2023年7月10日 12:00
1. まじめな遊び・ホイジンガの遊びの理論文化史家ヨハン・ホイジンガの『ホモ・ルーデンス』は、文化と遊び(※1)の関係について、初めて深くまじめに論じた著作として名高い。とくに「遊びの相のもとに(sub specie ludi)」という標語のもとで、文化の様々な側面をある種の遊びとして理解しようと試みたことは、よく知られているだろう。ホイジンガは、先行するいろいろな遊びの定義論をまとめて