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サッカー本大賞読書感想文

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『サッカー本大賞』読書感想文キャンペーンとして、サッカー本大賞2024優秀作品である対象作品11作品を読んで、noteへ読書感想文に「#サッカー本大賞読書感想文」を添えて投稿して…
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#推薦図書

書評 #30|フットボール哲学図鑑

 欧州の名だたるクラブを西部謙司の知識とセンスを駆使して簡潔に言い表していく。核心を突き…

yushin_ito
3年前
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書評 #33|クレイジーフットボーラーズ ピーター・クラウチが明かす プロサッカーの裏…

 イングランド代表やリヴァプールをはじめとする数々のクラブで活躍したピーター・クラウチ。…

yushin_ito
3年前
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書評 #29|ヘディングはおもに頭で

 主人公の松永おんは自身を”0.5”と表現する。子どもと大人の中間。そして、これといった肩…

yushin_ito
3年前
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書評 #35|組織的カオスフットボール教典 ユルゲン・クロップが企てる攪乱と破壊

 リヴァプールが近年示してきた強さの背景が凝縮された一冊。読後の感想として、以前からの印…

yushin_ito
3年前
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書評 #28|わたしはオオカミ 仲間と手をつなぎ、やりたいことをやり、なりたい自分に…

 文字の一つ一つに独立した力が凝縮している。女子サッカーにおいて一時代を築いたアビー・ワ…

yushin_ito
3年前
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書評 #32|「サッカー」とは何か 戦術的ピリオダイゼーションvsバルセロナ構造主義、…

 壮大なタイトルだ。読者を魅了し、先へと誘う文体も印象に残る。その工夫に、筆者の想像力や…

yushin_ito
3年前
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書評 #36|おもしろサッカー世界図鑑スペイン編

 スペインの歴史。そして、レアル・マドリードとバルセロナの歴史の要点を短時間で理解できる良書。  国旗と国章。国としての成り立ち。その過程から生まれた文化の数々。臨場感や歴史の名残のようなものを感じさせる写真。そして、チャーミングなイラストが作品と読者の距離を近づける。  途中で供される豆知識に舌鼓を打ちながら、「そうだろう」と思っていた不確かな知識に輪郭をつけてくれる。このシリーズがスペイン以外に広がっていくことを願ってやまず、スペインを訪れて、現地の空気を吸いたくなる

書評 #38|ルカ・モドリッチ自伝 マイゲーム

 レアル・マドリードとクロアチア代表で活躍し続ける、ルカ・モドリッチ。三五〇ページを超え…

yushin_ito
3年前
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書評 #34|女の答えはピッチにある:女子サッカーが私に教えてくれたこと

 本著は男性諸氏にサッカーに対する新たな視点を授けてくれる。適度に力の抜けた文体。それが…

yushin_ito
3年前
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書評 #31|フットボール風土記

 淡々とした文章。だからこそ、純度の高い感情が伝わってくる。サッカーが持つ喜怒哀楽を描い…

yushin_ito
3年前
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書評 #48|フットボール新世代名将図鑑

 濃厚だ。『フットボール新世代名将図鑑』には知識と愛情が凝縮されている。費やした時間。重…

yushin_ito
3年前
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書評 #56|ディエゴを探して

 マラドーナではなく、ディエゴを探す旅。マラドーナは僕にとって神話に近い。驚異的なプレー…

yushin_ito
2年前
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書評 #57|カルチョメルカート劇場 世界一クレイジーな移籍市場の秘密をすべて教えよ…

 セリエAのカルチョメルカート(サッカー移籍市場)にまつわる狂騒劇の数々が『カルチョメル…

yushin_ito
2年前
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書評 #55|蹴日本紀行 47都道府県 フットボールのある風景

 宇都宮徹壱による、四十七都道府県のサッカーにまつわるエグゼクティブサマリー。歴史の要点も丁寧に網羅されている。  筆跡は淡々とし、時に自虐的でもある。しかし、そこには日本列島を踏破した、思いや感情、喜怒哀楽が込められている。山の上から、森の奥まで。比喩ではあるが、時に郷愁さえも感じさせる力がある。それが読者の肌によく馴染む。  筆者は車の運転が大の苦手と言う。しかし、運転しないからこそ、見える風景があり、訪れる出会いがある。取材には数多くの形が存在するだろう。しかし、取