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バイ貝、なくなってもうてるやん〜
娘が、寝た。
娘が、寝た!!
そして、わたしは起きている。
起きてるぞーーーー!!!!
という寝かしつけ復活からの嬉しい雄叫び。
いつもは夫が仕事から帰ってきても
気づかず寝おちしてしまう平日の夜。
………
特に日曜日は1日外で遊んでいたので
疲れが月曜日まで繰り越し、
しんだように生きていた。
そんな中、日曜日の夜に
ヘトヘトになったなかで寄ったスーパーで
夫が見つけたバイ貝。
貝類なんて冷凍以外滅多に買わないが
昔バイト先の突き出しで出ていたバイ貝のうま煮が
美味しかったんだよな〜といって
衝動買いしていた。もちろん調理前である。
だれが料理するの?私である。
バイ貝のうま煮なんて食べたことないが
なんとなく醤油、酒、みりん、砂糖で
味付けするんだろうなという、主婦の勘。
それで夕飯のおかずが1品完成するなら、と
月曜日の日中、
しにかけた体にムチをうち、作り方を調べたら
バイ貝は一度茹でこぼした上で、
唾液腺という毒がある部位を
ひとつひとつ取り除かなければいけない、という。
しかも、動画をいくらみても
この唾液腺というのがどれなのかわからない。
エビの背腸くらい分かりやすくしてくれないと…
ダメ元で1人開腹手術に挑んだが
やはり唾液腺がさっぱりわからない。
そもそもメスを入れた場所もここで合っているのか
それすら分からないヤブ医者である。
いや、もう
めちゃくちゃめんどくさいやんけ。
少なくとも瀕死状態の月曜日に
頑張れるタイプの料理ではない。
幸い、賞味期限がまだあったので
とりあえず冷蔵庫にそっと戻し、
今夜の夕飯は簡単な豚肉炒めにした。
(しかしそう言う料理の方が喜ばれる)
…そして、冒頭部分に戻るが、
お風呂に入ったら疲れがだいぶとれて
成功率わずか5%の寝かしつけからの復活を
見事やり遂げたところで、夫が帰ってきた。
たわいもない話をしていた流れで
夫が買ってきたバイ貝がいかに調理が
めんどくさいかと言うのを語った。
そしたら、その唾液腺、見つけてやるよと
夫が言い出したので、
一度インオペ(?)したバイ貝を開き
2人で動画を見ながら唾液腺除去を試みた。
しかしやはり素人2人。
こ、これーーー????
と言う感じで、
唾液腺かどうかもよく分からない物体を引っ張り出しては
己の心にこれが唾液腺だと納得させて、終わった。
まあ副作用が出ても死ぬようなやつじゃないから
(腹痛とか)という
めちゃくちゃな理由でとりあえずOKとなった。
私がインフルエンサーだったら
真っ先に炎上しそうな内容である。
そして自己責任の上で
ついでにその流れでうま煮を作った。
放り込んで予想通りの調味料を入れて
そこからはあっという間に完成。
明日のおかずにしようと粗熱をとるうちに
うま煮の良い香りに我慢できなくなり
夫がひとつつまみ食いをした。
そしたら、
うまい!!!!
と飛び上がり、
これは酒のあてだわ…と言った。
普段全くお互いに晩酌しないのだが
えっ、じゃあ、飲んじゃう?と言って
ここぞとばかりにビールを出して
2人でうまい、うまい!!と言いながら
気づけば明日のおかずは消えていた。
バイ貝、もうなくなってもうてるやん〜と
エセ関西弁を使いながら笑った時、
ふと結婚って良いなと思ったのだった。
夫と結婚して5年経つけどね。
バイ貝、素敵な出会いだった。
あと、お腹も痛くならなかった。