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そば処遊庵の独自製法【前半】

改めてになりますが

はじめに何故当店「遊庵」が従来の蕎麦の製法と違う独自製法を特許出願したのかを説明します。

それは自分の店やお客様の為という気持ちより「作り手の為」に特許申請しました。「作り手」というのは現在お蕎麦屋さんを営んでいる職人さん、これから蕎麦店をやりたい方、または蕎麦店ではなくても居酒屋やカフェでメニューの中に蕎麦を入れてみたい方の力になりたいという純粋な想い、使命感に近いです。

これはお客様が知らないだけで(もちろん知る必要はありません)数年前から蕎麦業界がぶつかっている課題でもありますが、古くからある蕎麦屋が年々減少しております。原因にあげられる主な理由は駅前や繁華街でよく見られる立ち食い蕎麦等の「蕎麦チェーン店」の急増から経営に影響が出てしまったことと「後継者不足」の二点あげられます。

遊庵はこの独自製法を用いて実現したいことは長期間の修行期間がなくても「美味しい蕎麦をつくれる」という事と「魅力ある飲食店ビジネス」を作ることです。

解決すべき課題

誰でも美味しい蕎麦をつくれるようになる

まずは美味しい蕎麦をつくる以前に純粋に蕎麦をつくることが簡単ではありません。その理由が【蕎麦粉だけ】で蕎麦をつくるのはとても難しいのです。

詳しくはこちらをクリック ※大西製粉「お客様の声」より

詳しい説明は割愛させて頂きますが

100%蕎麦粉を使った蕎麦を十割そばと呼んだりしますが蕎麦粉のみで蕎麦をつくると切れやすく、つくれるようになるまで人によっては時間がかかります。その点蕎麦粉に【小麦粉】(の中のグルテンという成分)を含ませることにより切れにくい蕎麦を製造しています。これが今の日本の蕎麦屋さんの主流でもある二八蕎麦と言われ当店でも二八蕎麦をお出ししてます。

小麦粉を二割、蕎麦粉を八割という意味(説)※説は幾つかあるのですが最有力説の一つです

ではここでは十割蕎麦・二八蕎麦どちらが良いという話ではなく現在当店が特許申請している二八蕎麦の独自製法のメリットをご紹介します。

お客様のメリット

職人が作る十割蕎麦の場合、厳選した蕎麦粉の使用が必須であり職人芸という敷居の高さが理由で提供価格が少し高い設定になる事が多い。その点、当店の製法は同じ手間暇かけた美味しいお蕎麦でも価格設定を1000円前後に抑えられる。

※美味しいかどうか、というのは個人の主観であり、文章では判断できないので参考までに

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食べログ3.6

食べログは公式で3.5以上の店はいいお店だと書いています。また、無料掲載(遊庵は食べログの掲載を頼んだ覚えはないのに掲載されています)の場合は3.6以上は出ないという説もあるので最高点とも言えます。

グーグル 4.0

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作り手のメリット

長期間の修行を経なくてもお客様に美味しいと感じてもらえるお蕎麦を独立して提供できます。また、今後も改良の余地があることや応用も効く可能性があるので蕎麦屋未経験者や今後飲食店ビジネスに挑戦したい方にも利用できる可能性があります。

ではこの作り手とお客様双方の視点から

切れなくて美味しいお蕎麦をつくるポイントを説明します。

ここでもしつこく【そばが切れる・切れない】のお話をするのは

そば打ちでそばが切れる7要因

結論から述べると当店が推奨する【美味しい蕎麦の作り方】は技術的な製法の話ではなく蕎麦粉と小麦粉をどう最大限に【活かすか】に重きを置く製法になります。

ここでは前半部分のポイントになりますが

・加水する水、粉、打ち粉全て 冷蔵庫で冷やしておく。

→蕎麦粉は熱に弱く風味に影響します。


・加水率を決める、夏場は46%〜48%位

→蕎麦粉から蕎麦に変わる過程で水分の加水率・タイミング・振り分け方・加水方法はとても重要なポイントになります

・ 小麦粉と蕎麦粉は篩(ふるい)にかけダマ(玉)にならないようにする。小麦粉は強力粉を使用する。

→粉が固まった状態で混ぜると水分が均等に染み渡らないです。

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・ 攪拌機にてよく混ぜる

→蕎麦といえば手で蕎麦粉に水を混ぜて手で捏ねるというのが「それらしい」かもしれません。ただ、その「それらしい」というのは私たちのイメージであり、パフォーマンスとはいえないでしょうか?

遊庵が蕎麦を作る際。蕎麦粉を混ぜる過程で「手」ではなく撹拌器(かくはんき)を使っています。

よく、考えてみてください。


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ケーキのスポンジ生地を作る際、ボウルで牛乳と卵など混ぜる時あなたは手動で混ぜますか?それともハンドミキサーで混ぜますか?どちらがきめ細かく混ぜることができるでしょうか?


以上、前半は上記四点なります。

これは作り手がイメージしやすいように動画(1分少々)にもアップさせて頂きました。


これある意味ずっと蕎麦を打ってきた職人さんからすれば誤解・反感を生んでしまう恐れもありますがあえて語弊を恐れず言わせて頂くと

遊庵の独自製法は

古き伝統から抜け出し、次の時代へ繋いでいく挑戦

になります。

ここで言う古き伝統とは、蕎麦=伝統技法ではなければならないという先人達の思想からか麺の手打ち技術を職人各々の感覚のみでしか伝える方法がない為、次の世代へ技術が完璧に伝わりにくく(感覚で伝えているので受け手も感覚、もしくはどちらかの妥協)良き後継者を輩出できないというデメリットが起きると考えられます。これはスポーツで言うと「センス」に近いかもしれません。スポーツでは教えてくれたコーチと全く同じ動きや技術をその場で再現することは不可能に近いです。海外のスウィーツ職人を思い浮かべてもらえてもわかり易いかもしれません。料理でもセンスがある・ないで味が左右されてしまうという認識が少なからずあります。そしてこのセンスの『最大の欠点』は業界が進化できないということです。

遊庵が特許申請している独自製法はセンス(感覚)とは対をなす「戦術」です。価格の高い蕎麦粉や比べることができない職人技という個の力に頼るのではなく蕎麦粉・小麦粉・水分・知識や全体像を活かせば誰にでも美味しい「また食べたい」と思える蕎麦をつくることができます。そしてこれは料理だけの話ではありませんが、戦術は進化できます。進化することで発展し、次の時代へ繋ぐ事ができると言えます。

ただし、進化や発展と引き換えにある一定レベルから前に進む為には幾度となく試行錯誤と仮説と検証の末の『根拠』が必要であり、根拠ない理論では誰も納得することはできないでしょう。

今回(前半)はここまでになりますが、ここまで記したことに多少なりとも共感できる又は何か感じるものがありましたら是非次回の続きも見ていただきたい。そしてご都合よければ遊庵で美味しいお蕎麦を召し上がって頂きたい。心からそう思っております。

また次回も宜しくお願いします。


五反田 そば処 遊庵

東京都品川区西五反田7-13-11

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