蕎麦宗店主の自転車クロニクル その2 【ピンポンパン自転車】
ママと遊ぼう!ピンポンパンは1966〜1982年に、フジテレビ系列でやっていた子供向け番組で、僕(1972生)の時代は酒井ゆきえさんがお姉さん役を務めていた。エピローグで、収録に参加した子供達が、スタジオの真ん中に作られた大木の中へおもちゃを取りに行く光景を、ブラウン管越しに羨望の眼差しを投げかけて観ていた方も多いのでは!と思う。
最初に買ってもらった自転車が、そのピンポンパンのロゴやキャラクターが入ったもので、保育園に入る前に補助輪付きで乗っていた記憶があるので3歳の時だろう。三輪車に乗った年子の弟と二人で、「競輪、ケイリン」と掛け声かけながら競いあって近所を走り回ってらしく、それをきっかけに父親は競輪通いをやめたという。
保育園の年長に上がり、近所の幼なじみが二輪で走り出す。ならば自分もと、やがて、補助輪を外して乗りたくなるのは必然で、父親に連れられて近くの小学校のグラウンドで特訓したことは鮮明に覚えている。親父は体育教師だからか、やたらスパルタ。転びまくった僕はその度に怒られて泣きじゃくったので忘れるはずもない。
それでも、その日の特訓で乗れるように走れるようになった瞬間の喜びはこの上なく、あの感動は今も涙と共にカラダごと思い出せる。
4歳児の僕にとって、おそらく人生初の達成感だ。
こうして、僕は移動するための《自由な翼》を手に入れた。つづく
#ピンポンパン #競輪 #三輪車 #スパルタ #達成感 #自由の翼
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