翡翠の先の《玉旭》
旅するスーパースター、蕎麦宗です。
2022年5月の末に、富山県内350kmの自転車旅をしてきた。初夏の富山はそちこちが翡翠色。その街や風景に力を貰い、すっかり自分自身がパワースポットになったつもりで戻って来た。詳しくは*【チャリ鉄の旅その4〜富山編】を読んで頂くとして、その際になんともひょんで愉快な縁があったので、今回はそのお話。
富山駅をスタートして富山きときと空港の横を過ぎ、しばらく進めば国道472号にぶつかる。坂が始まるここからが山間地帯への入り口で、上ってすぐに八尾の街並み。相倉合掌造り集落へ向かうルートをここに選んだのは、和紙で栄えた古の街道を味わうためだった。昔日そのままの数多ある*鍵の手コーナーは曲がって楽しく、ただ、写真では伝わらないので、撮影は諦めたところに一軒の造り酒屋。立ち寄るために見上げたら『なんと*玉旭酒造さんではないか!』。
というもの、《日本橋とやま館》で購入の後、飲んで気に入ってこの旅以降にお客さんへ提供すべく、先行仕入れした酒蔵だったからだ。そうか八尾にあったのか、知らなんだ。店内へ入って女将さんに静岡県三島市から来たことを告げると、
『まさかの三島の使者が来た!』
と、とても喜んで下さった。なんでも個人的に三島に興味と親近感があると言う。ワケは三島駅前の洋服店《イシカワラボ》さんの、ネットショッピングを通じてのファンとのこと。それなら《蕎麦宗》含めて『ぜひぜひ三島に来訪下さい!』と、思わぬところで意気投合した、という次第。
三島に帰って早速注文。薄濁りの純米酒《玉旭WHITE》はサラリとした飲み口でグビグビいける。純米吟醸《玉旭BLACK》は華やかな旨味を軽やかに酸味が包む。それをさらに濃厚にする感じが先行仕入れした《デスペラード》。夏にロックで提供して、加水変化を愉しむのが面白いと思ってる。それらに加えてピンクの《ECHOES》は白ワインを思わせる甘味と軽やかさ。ブルーの《ECHOES》はそのスパークリング版で、オマケで送って下さった(ありがとうございます)。日本酒が苦手だという方々にこそ、ぜひ飲んで欲しい。
さて、今回選んだこれらの《玉旭》に流れる通奏低音は心地よい《酸味》。米ならではその味わいをご賞味頂きたいと思う。一つの蔵元のこれだけの種類を一度に揃えるのは蕎麦宗でも初めての試み。天ぷらやタタキそしてモチロン、手打ち蕎麦に合わせて日本酒で昼間酒!。さぁさぁ、梅雨時の鬱陶しさを吹き飛ばそうではありませんか!
ではでは、ガンバラナシませう。
*玉旭酒造…おわらの町八尾の酒蔵。富山県富山市八尾にて1808年創業、富山県内有数の老舗酒造所。ホームページはこちら↓