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これまたシンクロ二シティ
旅するスーパースター、蕎麦宗です。
その1 リビエール
三島の街は今、空前の珈琲屋ブーム(2020年)。
僕が知っているだけでもここ最近で4軒のお店がオープンした。人口わずか10万人の街に既存の店に加えてこれだけの新規店。しかもそれぞれのお店が個性豊かで楽しい。自身を消費者の立場に置けば、選択肢が多いに越したことはない。お店の立場では、なかなか厳しい部分もあるなぁと思いつつ、どこも繁盛して続いてゆくことを願いたい。
さて、その一つ。鎌倉古道が源兵衛川を渡る橋のたもとに《リビエール》というカフェがオープンした。少し前にオーナーさんがわざわざ挨拶に来てくれたのだが、実はこのお店を手がけた《青木工務店》さんが、蕎麦宗の常連さんなのだ。
その方H氏が以前、『いま飲食店の設計をしているので相談させて欲しい』と、わざわざ聞きに来てくれたことがあった。後に知るのだが、その飲食店が《リビエール》だった。その時は厨房内に入ってもらい、飲食業者である僕なりの施工時のポイントを話した。なぜ、そんなことを僕に聞いてくれたのか、という話は少し説明がいるので次回。
その2 一人工務店
僕は本業はもちろん手打ちそば屋の店主、料理人である。
が、蕎麦宗の店内は15年前に開業する際に僕自身がデザイン・設計・施工管理・施工の全てを手がけた。実際には多くの方々が手伝ってくれたが、いわゆる1人工務店。実家の隣が大工さんで、高校時代は建築を目指していたことがあり、趣味のDIYの延長上でセルフビルドしたのだ。
その時の工夫や苦労話など、そのくだりを《青木工務店》のH氏に語ったことがある。図面やデザイン画も見せた。相手はプロで自分は素人だが、いたく感心して聞いてくれて、僕はとっても嬉しかった。
それだけでない。飾ってある大切な頂き物の本《ルイスバラガン自邸》で盛り上がったり、ツールド沖縄参加の時に見て廻った『名護市庁舎」を語ったりと、何かと楽しい。
また、この方とは様々なところでヒョッコリと出くわすことが多いのだ。
そう、ひと月前に書いた記事《【シンクロニシティ 】で紹介した気の合う建築士とはH氏のことだ。
その3 無垢の桜のテーブルで
三島の街中を流れる源兵衛川の橋のたもとにオープンしたカフェ《リビエール》の内装を手がけたのが《青木工務店》のH氏で、デザインは《Archipatch 》というH氏の大学時代の同級生のY氏。この方あの《隈研吾》事務所で仕事していた建築家。。先週、そのリビエールへひょいと立ち寄った。
コーヒーをいただく前に、まずは楽しみにしていた店内の内装・インテリア。他のお客さんもいたのだが、調度品やレイアウトなど、一通りしげしげと眺めて回らせてもらった。白い空間にサクラの無垢材をそちこちに使い、とても美しい。特にブックスタンドと収納を兼ねているタワーは惚れ惚れしてしまう。自分も欲しくなってしまった。
蕎麦宗も小ざっぱりとしたインテリアだが、北欧的なミニマムな印象のデザインはピシッと落ち着く。最近でこそ増えて来たものの、
『ウチがオープンした15年前は殺風景だってケチョンケチョンに言われたんだよね』
って笑った。
一杯づつ丁寧に入れてくれる香り高いブレンド珈琲を楽しんだ後、静かになった店内でオーナーさんと色々会話させてもらう。件の『シンクロニシティ』に触れ、ブログにしたためた内容を話し、
『話題にした30分後にH氏が蕎麦を食べに現れわれたんだよ』
と僕が言うと、ほんの少しだけ間を開けて彼が続ける。
『今、宗さんが座っている無垢のサクラのテーブルのその席に、少し前までH氏座ってましたよ!』
お〜、これまた【シンクロニシティ】だって二人で驚いて笑った。あの方やはり何かと繋がっている。きっといつか一緒に仕事して、美しくてステキな建築物を創ることになるだろう。終
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