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出アフリカと思春期
小学6年生の甥っ子の様子を見ていてふと気になった。
いつになく元気がなく部屋の隅っこに横たわっているので、
「どうした」って聞くと、
「何もしたくない」と言う返答。
「何にもしたくない時はどうしたらいいか知ってる?」
と質問したらしばらくポカンと空(くう)を見る。で、答えを教えてあげる。
「何もしたくない時はどうしたら良いか…何もするな!」
とオジサンがいうと、彼もニヤリ。
「そのままオレの部屋行って寝たいだけ寝てろ」と毛布をかけてあげたら、しばらく経って少し元気になって階段を降りてきた。
コロナ禍による休校で、もう2ヶ月もの間、基本的に家の中で過ごしているのだから、気分がブルーになって当然。学校だけでなく塾も習い事でさえ自粛で無くなっている。そして真面目な子供ほど家や学校の言いつけを守って、外出せずにおとなしくしている。
僕はその方が心配。
昔の子供に比べたらこじんまりとしているとはいえ、そこは思春期の男児。体から湧き出る得体の知れないエネルギーをコントロール出来ないでいるから、暴力的になったり鬱っぽくなったりするのだ。
一説によれば、人類が『出アフリカ』できたのは思春期があったかららしい。その爆発的なエネルギーをいかに暴発しないように手なずけながら、ふざけつつも楽しく積極的な活動としてガス抜き出来るのかが、大人になって行く上で大切な気がしている。
何とかしなければと思って「今度、登山行くぞ!」と、誘ったら二人とも乗り気になったので、突然の営業自粛でヒマなオジサンは山登りをすることになりました。
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