
戦艦大和に乗っていた少年。〜前世の記憶
52歳のアーリーリタイア山川宗一郎です。
《なんだこれミステリー》というTV番組で興味深い話をやっていた。
今は小学6年生になる少年が、言葉を話せるようになると、日常生活とは脈絡のない話を唐突にし始めた。何かやどこかで見聞きした訳でもないのに、太平洋戦争の事を話す。物心ついた頃から時には軍歌を歌ったり、兵学校の話題などもあった。また『僕は戦艦大和に乗っていた』と言い、担当は右舷中央の砲台で、その大和の特攻出港や米軍との戦闘の様子、また撃沈され沈没してゆく様をリアルに語ったらしい。
実際、幼少期に語るその映像が残されていた。
どうやら前世の記憶を持ったまま生まれてきたようだ。それは認めるとして、過去世の記憶がこのままなのは、今後の人生に悪影響が出ないのか。先のことを思うと少々心配になった親御さんは、とある大学教授に相談する事にした。その教授は前世記憶を持つ子供達の研究をしており、幾つもの実例に出会っているようだ。
調べてゆくと、彼の話す内容は全て史実に照らすとドンピシャだという。そこで戦艦大和の場合は歴史的な資料が多く残っている事を生かし、調査を進めると故人が判明。写真を見せると、男子は『自分だ』と言い、さらに詳細な記憶を語り出したようだ。
ここ最近は過去生の記憶を残して産まれてくる子供が増えているらしい。いや、ひょっとすると前からいたのかも知れないが、夢遊病や頭のイカレタ子扱いで、事実は伏せられその子の感情は抹殺されていたと思われる。
とはいえ、ほとんどの人は、前世の記憶は忘却の彼方となって今世に産まれ来る。しかし記憶が残っていても消えていても、いずれにせよ過去世の忌まわしい記憶や心の傷やネガティブな感情は、今生の手枷足枷となるのは間違いない。それをインナーチャイルドと呼び、この《戦艦大和乗りの前世記憶を持った少年》の親御さんが心配した通りに、解消した方が良いことである。
その大学教授は言う。
『前世記憶を癒すためにも、その地を訪れることは意味があります』。
かつては、辛く苦しい想いで終わってしまったこの地この場所だ。そこへと今生の自分自身が訪れて過去に思いを馳せる。その行為自体がインナーチャイルドを癒す事になる。なぜなら、また生を受けて再びここ同じ場所に立っているからだ。ただそれだけのことが深い意味を持つことに気が付けるだろうか。過去を清算し、哀しみなどのネガティヴな感情を手放して再びここから歩み始める。意識せずとも、それは新たな人生の決意となる。
少年は母親と共に《戦艦大和》が建造された呉へと旅をした。過去世の彼が通い訓練した海軍兵学校もそのほど近い所にあって、今は海上自衛隊の基地へとなっている。そこへも足を運んだ。時は移ろい、全ては姿を変えてゆく。今は変貌して当時そのままに建物や物が残っている訳ではない。
それでも、どこか懐かしく刹那く感じられるようで、かつて鍛錬した時に使われた山道を歩く少年の顔は真剣だった。その道を登り丘の上に立った時、見下ろし眺めた呉の街と兵学校に、新たな決意を覚えたようだった。
『前世の時は敵を倒すために戦おうと思った。今度は平和のために尽くしたい』
将来の夢は?と、番組スタッフに尋ねられた少年は自衛官になりたいと答え、そう語った。そして母親は、年相応の子供に戻った気がすると言っていた。きっとこの少年は、ようやく今世を生き始めたのだろう。
おそらく誰もが繰り返し生まれ来るのは、新たな人生の体験をするためだ。インナーチャイルドを癒し過去を手放して、《魂》の本来の使命を全うすべく今世=今回の人生に向き合えるか。
あなたも、そんな場所=*トポスを探す旅に出てはいかがだろう。
*トポス…心理学用語にて意味深い場所のこと。
今世で生まれ来た国、地域、場所にも意味がある。また、なぜか無性に気になる所も、過去世やインナーチャイルドと関係があるそう(スピリチュアル・プログラムより)。


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