プラスチック容器やラップから溶出するビスフェノールA
おはようございます!
今週は木曜日ではなく本日火曜日にお届けいたします。
今週もまたプラスチック関連のお話です。
トマト缶などの缶詰の防錆コーティング剤として有名なビスフェノールA(BPA)ですが、プラスチック製の容器にも含まれています。
(缶詰のコーティング剤としては、現在はほとんど使用されていませんが、BPAの代替物質が使われていて、その代替物質も問題となってきています。)
【ビスフェノールA(BPA)について】
(これまでも何度か書いているので、繰り返しになってしまってごめんなさい。)
・ポリカーボネート樹脂(光ディスク、自動車のヘッドランプ、道路の防音板など)
・エポキシ樹脂(塗料、電子部品、複合素材、機械、土木建築、接着剤など)
の合成原料としてBPAが主に使用されています。
BPAは汎用性の高い化学物質で、樹脂の原料の他にもポリ塩化ビニル等の安定剤、ポリエステルの可塑剤、酸化防止剤等として、様々なプラスチック製品に添加されています。
BPAが添加されたプラスチック製品は熱に強いため、加熱可能な食品保存容器や清涼飲料水の容器としても使用されています。
BPAは化学物質排出把握管理促進法(化管法)において、第1種指定化学物質に指定されています。
つまり人や生態系への有害性があるということになります。
極めて低い用量のBPAばく露でも、
・思春期の早発及び遅発
・神経や行動への影響
・乳腺や前立腺への影響(乳がん、前立腺がん)
・皮膚炎を発症
・ホルモンバランスが崩れ不妊症
・精子数の減少
などが報告されています。
<これまでの検出例>
容器に保存されている内容物の調査では、下記から検出されています。
・缶の内側にコーティングされているラッカー
・缶詰に入っている魚肉や畜肉
・缶入り飲料のコーヒー、紅茶、お茶、アルコール
・哺乳瓶や乳児用マグカップ
缶のコーティングからの溶出量は、加圧加熱条件下で増加するとも報告されています。
今日はプラスチック製の容器からの溶出についてご紹介します。
【2021年の実験結果のご紹介】
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