生い立ち
私は、下町のとても貧しい大家族に生まれました。
両親に姉2人、それに父方の祖母に父方の叔父叔母。
合わせて10人が同居する大所帯。
家はボロボロのトタン作りで、玄関はアルミサッシ。
土間を上がるともう畳。お風呂はなく銭湯通い…
いまでは考えられないけれど、
戦後のバラックそのものみたいな、平屋で狭い家が、私の生家です。
しかも父がほぼひとりで家計を支えている状況だったので無論、裕福なわけもなく…
女の子がふたり続いたのち、私を授かった母は
3人目の妊娠を歓迎されなかったそうです。
父は母に(私を産むのを)諦めるように促したそうで…
そんな両親のすったもんだの末、
わたしはなんとか、この世に誕生したのでした。
余裕のない生活でのうえ、さらに増えた命。
落ち着いた生活など叶う訳もなく…それはそれは不安定な子供時代を送りました。