9.11続き6
2001年9.13
僕とヨシはほとんど会話をしなくなった。
ヒデさんがキムおばちゃんのために料理でお礼がしたいと言った。ヨシとヒデさんと3人で買い物へ。
今思えば今思えば僕とヨシの険悪感を察して気を遣ってくれたんだと思う。
「これは刺身でいけるなぁ」
どうやって判断しているのが一切わからなかったけど安心感は半端なかった。
そう思い返してみればやっぱり物流は止まっていなかった。
空の空軍、一ブロックごとに立つ米兵が醸し出す妙な空気感が強かったんだと思う。まるで今のロックダウンのような記憶が書き換えられそうだけれど、移動に関する制限はされていなかった。
夕飯は本当においしかった。
アメリカの家庭の食卓で刺身が食べられるなんて思わなかった。
でも僕とヨシの関係性に限界が訪れた。
ずっと目を合わせてなかったのに、そして相手を見るたびにイライラしていた。
「おもてでろや」
そこからはじまった。
2日目でって?思うかもしれないけど、僕らの人間性もあるかもしれないけど、人をとぼしめることでとる笑いは簡単だけど、相手に凄いストレスを与えるんだ。だからあの時のことはめちゃくちゃ覚えている。イラッとする具合が半端なかった。僕らは親友だったはずなのに。だから非常時に人をとぼしめて笑いを取るのはやめましょう(笑)
ちなみに「おもてでろや」って言ったのは僕です。