9.11の続き10



相変わらず航空会社に電話は通じない。
ヒデさんがいたから毎日の料理が信じられないくらい充実していた。
ヨシと二人だった頃は2ドルで買った噛むたびにジャリッと音がする塩しかないのかというミートボールスパゲティとかを食べていた。
朝と夜はキムおばちゃんの担当?だったからパンケーキ祭。夜はハンバーガーとガロンで出てくるワインだったけど。
ヨシたちが学校から帰ってきた。
「食べなさい!」
キムおばちゃんの宴が今日も始まる。
非常時の日常。
今日の夜も僕とキム2はいつも通りカウチに座ってタバコをふかしている。
「彼女は無事だったよ。」
「よかったじゃん!」
「でも男と暮らしていたんだ。」
なんと声をかけていいか分からなかった。
お互いに無言でタバコをふかした。
「君はテロに負けなかった人だね。好きな娘のためだけのことを思って行動した。僕はそこに尊敬しかないよ。」
キム2は静かに、深くタバコを吸い言った。
「韓国の文化ではタバコの煙とともに女を忘れるんだ。」
僕は「そっか。」
としか言えなかった。
またタバコを深く 吸い、煙を吐き出した後
「忘れられないよ〜」
あんな情けなくてカッコいい顔を見たことはなかった。

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