「ギャラリー」ってなに?『デザイナーのギャラリー日記』
ギャラリーってなに?美術家として活動しているから最低限のことはわかる。運営する側に回ることで初めてお金や人の流れが具体的に見えてくる。私が勤め始めたgalleryMainが特殊なのかもしれないが。私の仕事はデザイナー。ならば言葉に落とし込み伝えて行くことも仕事の内。日報のような日記として、記録してみることにした。ちなみに毎日書くつもりはない。
背景を少し説明すると、6年住んだ東京を離れて、京都で暮らしはじめた。写真家や美術家を育成するスクールPlot Art Schoolを立ち上げた流れで、ならばとギャラリー運営に加わることになった。職場は京都五条にあるgalleryMain。今年10年目を迎えたギャラリーで、写真を中心に現代美術、演劇など、幅広いメディアを取り扱う。ギャラリーのオーナーである中澤さんは人と何かを一緒にぶち上げるのが好きのようだ。が、聞けば聞くほど何をやっているのか、わからなくなる。私の最初の仕事は、このギャラリーが何者なのかを探るところにある。
そもそも、写真家の仲間内で立ち上げたギャラリーで、アートマーケットで名前の上がるギャラリーとは種類が違う。まじめな事業も、どれも作家としての好奇心が見え隠れする。真面目にのらりくらりと、インディペンデントな空間を維持し続けている底力はどこから来てるのだろうか。
今のところ簡単な言葉で仮説を立てると、
・運営も楽しみながら実験している
・人と人との関係を大切にし、誰と何を生み出せるかの試行錯誤の量
・上の2つを辞めずに続けた粘り強さ
正直なところ運営に隙はかなり多い。それを補うように仕事を作りにいく試行錯誤の量が多い。儲かるよりも、人の成長にリソースを回しているようにも見える。私自身、学生のころに写真団体で色々チャレンジさせてもらった。関係性を作りに行く理由はこれから掘り下げていくポイントかもしれない。結果、謎が増えました。
続く
galleryMainでは、高木 康行 写真展“植木|Petits pots et jardins”を開催中です。緑一杯の展示空間です。
“植木|Petits pots et jardins”
高木 康行 写真展|Yasuyuki Takagi solo exhibition
2021/6/23 (wed.) - 7/11 (sun.)
Closed: mon. tue.
13:00-19:00
*最終日は18:00まで
ギャラリーツアー|gallery tour
7/11 (sun.) 11:00~ *要予約/14:00~ *予約不要