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サービスすべてのクリエィティブをチェックする

Schooのデザインユニットでslackの#creative_checkを運用し始めて2年ほど経つ。サービスから世に出る全てのクリエィティブを確認して送り出すのが目的で、ここでは今までのトライとかエラーについて書く。

クリエィティブチェックという仕事が嫌いだった
デザイナー以外が作ったデザインの質を確認して作り直して貰ったり修正したり。しかも突然差し込みのように降ってきたりする。
しかし、守りである作業を攻めに変えることができれば、それは届ける相手の時間をマイナスからプラスへと変えるチャンスでもある。

クリエィティブチェックとは?

全社クリエイティブを高いレベルで統一するために、世に出す制作物はすべて、デザインユニットがチェックを行います。

slackの#creative_checkのトピックには上のような説明が入っている。クリエィティブという言葉自体が曖昧だけれど、主にwebのバナーや動画などデジタルなものからフライヤー・ポスターといった物理的なものまで、視覚表現に関わるものすべてを指す。大まかな業務内容を項目化すると3つに分類される。

・デザインのチェック
・デザインのディレクション
・制作業務

とはいえどれもプロジェク化するほど大きいものではなく、バナー1枚とか営業用のチラシ更新など作業時間が比較的短いものに限る。もし、1からチラシ制作など明らかに時間がかかる業務は別途ヒアリングしている。

どれくらいで出来上がるのかデザイナー以外には分かりにくいので、作業別で表記していたりする。とはいえ、メインの業務の合間時間にやることになるので、実際の締め切りは長めにお願いしている。

作業内容 / 完成までの期間(最短)
チェックのみ / 1日
写真加工・小量(色、明度の調整) / 1日
写真加工・大量 / 3日
宣材写真の確認 / 1日
写真撮影 / 1日CM・ジングル / 1週間 ディレクション業務が発生
テロップ / 1週間 ディレクション業務が発生
ポスター、チラシ / 1週間 ~ ディレクション業務、制作業務が発生


運用のツールとか

・Slackのチャンネル / コミュニケーション
・trello / タスク管理
・confluence / 概要・説明のテキスト
・デザインガイドライン / デザインの共通認識

使用しているツールは主に4つで、簡単なコミュニケーションはslackで記録に残るように、仕事の量を定量化や管理はtrelloを使っている。依頼が多い時などチケット化できるので作業の分担もしやすくなる。また、作業内容でラベル化しておけば一目で内容がわかるので便利だ。ちなみにラベルの種類をこれ以上細分化すると分かりにくくなった。

テキストや概要に関してはconfluenceに、デザインの方向性は簡単でも良いので、デザインガイドラインを用意しておくとデザイナー同士の認識のブレが減るし非デザイナーとのコミュニケーションもしやすくなる。

失敗とか

・一人でやらない
・OK、NG の理由を言語化する
・何度も全社に発信する
・NOも言う
・嫌な顔をしない

誰か一人にチェック業務を任せるよりも、チームで回せることが理想だと思う。一人に任せるより複数でできるといざ、一人が忙しくなってもすぐフォローできる。担当者が休みの時に、どんな判断をすれば良いかわからない。なんてことが無いように。あとは、コミュニケーションに関わることで、結局はデザイナー以外のメンバーと信頼関係が築けているほど業務は円滑に進む。あと、日々定期的に発信される写真などは、アプリなどで加工方法を指定しておけば大きなブレは少なくなし、チェック作業も軽減する。一番苦労した、しているのは関わる人に認知してもらうことだ。

なぜクリエィティブチェックが必要か?

なぜチェックが必要か?にも繋がるが、チェックフローを取り入れる以前はデザイナーが全く関与しないところで重要なロゴが制作され社外に展開されたり、謎の数値や図を使った資料が作られたりしていた。視覚的な情報に対してデザイナーの感覚は飛び抜けているので、積極的に関わって行かないと、気づいた時には不思議なサービスに変貌しているかもしれない。それを避けるためにデザイナーとして積極的に声をかけて行く必要性がある。

目的を忘れずに、楽しく続ける

誰のためのデザインか?を忘れずに、小さなチェック作業を楽しくやれれば、その価値は伝染していくと思う。今日も小さな悪巧みをしながらクリエィティブをチェックしてみよう。

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竹下 想
ここまでスクロールしていただけて嬉しいので、間違いなく嬉しい。