学び_Xデザイン学校アドバンスコース2023#2
今月のXデザイン学校アドバンスコース2回目講義の学びや感想を今回も記載していく。
本日のアジェンダ)
前半:ビジョン、パーパス、アート思考、スペキュラティブデザイン、トランジションデザインの講義とワークショップ
後半:パーソナルまたはチームのテーマや課題に関するディスカッションとアドバイス
本日の学びと感想メモは下記の通り!
学び/感想メモ)
ムナーリのデザイン・アプローチ(5つの手法)
一時的なS
商業的なS
空想的なS
決定的なS
近似的なS
ムナーリは「ファンタジアとは、これまでなかった新しいことを考え出させる人間の能力」と定義し、そもそも子どもの時にあったものと述べている。
「子どもに可能な限り多くのデータを子どもに記憶させるべきだ」とのこと
(感想)成長する中で自然と様々なフレームに当てはめて物事を考えてしまうことが多いから、データをたくさん与えつつも思考フレームワークにはめ込みすぎないことが大事だなーと思った。
(Q&A)リ・フレームをするためには「逸脱」「逆転の思考」「偶然を信じる(=エフェクチュエーションの「レモネードの原則」)」が大事。イントラパーソナル・ダイバーシティという概念も本件と関連しそう(https://jinjibu.jp/keyword/detl/1566/)。
(感想)「フレーム=真面目/直線的」という視点に立った上で、「リ・フレーム=不真面目/曲線的」の視点を自分の中で並存させておくのが大事。
自己と対話をして内省するためには、自分の考えをあえて外に出している状態(メモや何かしらのアウトプット)じゃないとできない。
(感想)これは分かりみが深い。日々の読書メモも起業/社内起業も自分自身と対話をしている行為そのものだと、改めて思った。
パーパスは「大きな船」(主語が社会の人たち。社会にどんな良いインパクトを与えるのか)、ビジョン/ミッションは「小さな船」(主語が自分たち。未来に向けて自分たちがこう在りたい/したい)
パーパスは自分たちの変化/進化に伴い、どんどん変化させていって良い。
パーパスへの共鳴者を広げていく(ex, NYのハイライン事例)
目標設定型の逆算的アプローチは「コーゼーション」の真逆であるアプローチが「エフェクチュエーション」であり、アントレプレナーが取り組んでいるアプローチ手法。
エフェクチュエーションの5つの要素:
①「手中の鳥」(Bird in Hand)の原則
目的を起点にそれを達成する新しい方法を考える(目的主導:goal driven)のではなく、手元にある既存の手段を起点に新しいものを作ろうとする(手段主導:mean driven)考え方
②「許容可能な損失」(Affordable Loss)の原則
プロジェクトから期待できる利益を計算して投資(期待利益の最大化)するのではなく、どこまで損失を許容できるか(損失の最小化)に基づいてコミットメントを決める考え方
③「クレイジーキルト」(Crazy-Quilt)の原則
自社に対してコミットする意思を持っているすべての人々とパートナーシップを持とうとする考え方
④「レモネード」(Lemonade)の原則
「粗悪なレモンを避ける」のではなく、 「粗悪品ならそれをレモネードにしてしまおう(When life gives you lemons, make lemonade)」と発想を転換すること、つまり不確実な状況を避けて、克服、適応するのではなく、むしろ予期せぬ事態をテコとして活用しようとする柔軟性のこと
⑤「飛行機の中のパイロット」(Pilot-in-the-plane)の原則
予測によって不確実性を減らすのではなく、自らコントロールできる活動に集中する考え方
(本日の講義では時間の関係で触れていないけど個人的補足コメント)コーゼーションでは「目的」を達成するためにまず、「自分は何をすべきか?(What should I do?)」と考えるのに対して、エフェクチュエーションでは「自分は何ができるか?(What can I do?)」という観点から考え、誰もが持っている「3つの資源」(「私は誰であるのか(who I am)」「何を知っているのか(what I know)」「誰を知っているのか(whom I know))を洗い出すことで、自分が今、すでに持っている手段を見出していくもの。
(感想)エフェクチュエーションは日々実践している立場なので分かりみが深い。特に良いな〜と思ったのは「Bird In Hand」。また、上場企業の中で社内起業をしている動きについてはコーゼーションもまだまだ大事なアプローチなので、エフェクチュエーションとの掛け合わせをやっている感覚がある。
アート思考の代表的事例で紹介あり。「逆転の発想」の凄み。
ジョンケージの「Water Music」
マティスのコメント「同じ現象で無限の捉え方がある。いかに、夢の実現に役立てるように捉えていくことができるかが大切な才能ということにもなる」
73歳の大手術で油絵が描けなくなった後に、74歳に切り絵の世界へ。83歳で寝たきりの状態で壁に大作を描いた。
(感想)新しい音符を発明したり、決して諦めずに自分の新しい表現技法にトライし続ける偉人たちの取り組みが深く刺さった。面白い。
パーパスづくりのワークショップを実施した
(感想)自分たちの即席チームでは「ちょうど良い関係性を探す/試す/築く」を15分間で作ってみた。即興チームの即興トークだったけど、なんか腹落ち感があってプチ満足。「ちょうど良い」ってステークホルダーが増えれば増えるほどすごく難しいから挑戦してみたくなってきた。笑
広義のデザインをじっくり思考し直す学習機会になっているので、毎日色々なテーマについて多動している自分にとってこういう腰を据えて思考する時間は非常に良い体験。
次回も楽しみ。
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