そーなんだ化学 Note

化学や素材業界に関連する「えっ!そーなんだ!」となる話をお届けします。 国際情勢、経済時事から日常生活まで幅広く化学目線で考え発信します。中の人間は某総合商社で10年以上勤務、化学品に関する営業をしております。

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総合商社で10年以上勤め、Twitter『そーなんだ化学』(現在フォロワー数1.5万人)を運営する筆者のサブスクメンバーシップです。サブスク限定の『そーなんだ化学』を定期更新する①そーなんだ化学+α(月額630円)と②LIB分野に焦点を当てた専門誌(準備中)の2本立てです。 ※Fansで2年以上運営していたのですが、機能の問題で移管することになりました。 ◾️コンセプト 化学/素材分野で国際ビジネスの最前線で働く商社マンが日々お客様に提供している様な情報を、資料と文章を用いてわかりやすく、面白くお伝えします。 ◾️プランと対象 ① そーなんだ化学+α 【月額630円】  ・Twitter『そーなんだ化学』の投稿をもっと見たい方  ・化学/素材産業に興味をお持ちの方  ・知的好奇心が高い方 ② LIB Note by そーなんだ化学 :現在準備中 筆者の専門である新エネルギー/LIBに特化したアカウントを作成予定です。 しばしお待ちください・・・

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    リチウムイオン電池関連の市場情報や最新動向をグローバルに、分かりやすく。 総合商社の人間が日々業務でお客様に提供している様な内容をできる範囲で一般公開致します。

最近の記事

10月度 LIB中国部材市況

10月度のLIB部材市況の更新です。まだ落ちます。 7-8月に材料市況が暴落し、9月に入り落ち着いたかと思いきや全体的にまだ下げ調子です。炭酸リチウムで10ドル/kg、三元系の正極材で15ドル前後/kg、電解質は8ドル/kgへ突入。 そもそもは、需要に対し供給過剰(中国材料メーカーの大増産)が起因してこのような状況に陥っているのですが、これに加えて新エネルギー車の導入にNegativeなトランプ氏が米国の大統領に就任しました。 米国は今後のEVの成長市場として最も期待されて

    • 9月度 LIB中国部材市況

      9月度のLIB部材市況の更新です。 7-8月の下落が著しかったこともあり、今月は落ち着いております。中国では10/1-7まで国慶節という長期の祝日があり、休み前2週間くらいから荷動きも落ちます。本来であれば7/8月に国慶節休みを見越した需要の前取りが発生し市況品は一般的には上昇傾向にあるのですが、電池業界はその時期にも暴落してしまうほどの供給過剰が続いております。 直近では、世界最大手の中国系電池企業のCATL工場での火災が話題になりましたがこれが市場に与える影響も今後の気

      • スマホ・タブレット・PC市場 2024上半期

        恒例の【スマホ・タブレット・PC市場】の更新になります。情報技術、通信業界に強い米の調査会社、IDC(International Data Corporation)が2024年Q2までのデータを公表しましたので、アナリストのコメントやデータをまとめて、さっくり簡潔に見れるように致しました。 お忙しい皆様へまずは資料で要約版をインプットください。 それでは各論に移っていきます。

        • 【2024年度 第一四半期】化学企業19社一挙に比較。

          恒例の、そーなんだ化学決算シリーズです。 2024年4-6月の、いわゆる今年のスタートダッシュとなる企業の成績を一挙見でご覧ください。 結論から言うと、世界的景気低迷、政情不安、戦争等々言われておりますが円安の影響が大きく化学産業の数字だけで判断すれば悪くない数値です。 市場は良くないが、円安で・・・というのが正確な所でしょう。

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          10月度 LIB中国部材市況

          10月度のLIB部材市況の更新です。まだ落ちます。 7-8月に材料市況が暴落し、9月に入り落ち着いたかと思いきや全体的にまだ下げ調子です。炭酸リチウムで10ドル/kg、三元系の正極材で15ドル前後/kg、電解質は8ドル/kgへ突入。 そもそもは、需要に対し供給過剰(中国材料メーカーの大増産)が起因してこのような状況に陥っているのですが、これに加えて新エネルギー車の導入にNegativeなトランプ氏が米国の大統領に就任しました。 米国は今後のEVの成長市場として最も期待されて

          10月度 LIB中国部材市況

          9月度 LIB中国部材市況

          9月度のLIB部材市況の更新です。 7-8月の下落が著しかったこともあり、今月は落ち着いております。中国では10/1-7まで国慶節という長期の祝日があり、休み前2週間くらいから荷動きも落ちます。本来であれば7/8月に国慶節休みを見越した需要の前取りが発生し市況品は一般的には上昇傾向にあるのですが、電池業界はその時期にも暴落してしまうほどの供給過剰が続いております。 直近では、世界最大手の中国系電池企業のCATL工場での火災が話題になりましたがこれが市場に与える影響も今後の気

          9月度 LIB中国部材市況

          スマホ・タブレット・PC市場 2024上半期

          恒例の【スマホ・タブレット・PC市場】の更新になります。情報技術、通信業界に強い米の調査会社、IDC(International Data Corporation)が2024年Q2までのデータを公表しましたので、アナリストのコメントやデータをまとめて、さっくり簡潔に見れるように致しました。 お忙しい皆様へまずは資料で要約版をインプットください。 それでは各論に移っていきます。

          スマホ・タブレット・PC市場 2024上半期

          【2024年度 第一四半期】化学企業19社一挙に比較。

          恒例の、そーなんだ化学決算シリーズです。 2024年4-6月の、いわゆる今年のスタートダッシュとなる企業の成績を一挙見でご覧ください。 結論から言うと、世界的景気低迷、政情不安、戦争等々言われておりますが円安の影響が大きく化学産業の数字だけで判断すれば悪くない数値です。 市場は良くないが、円安で・・・というのが正確な所でしょう。

          【2024年度 第一四半期】化学企業19社一挙に比較。

          7月-8月度 LIB中国部材市況

          7月度-8月度のLIB部材市況の更新です。 底を打ったかと思った電池材料市況ですが、炭酸リチウムを筆頭にさらに下がり続けております。実務で同分野で営業をしている立場ながら、正直ここまで落ちるとは思ってもおらず今後市場の動きにはより一層注目です。 ▪️7月中国リチウムイオン電池部材市況真っ赤っかです・・・ ▪️8月中国リチウムイオン電池部材市況炭酸リチウムに至っては7月ー8月の2ヶ月で▲20%弱の値下がり率です。 マクロ目線で言えば中国を筆頭にした電池・材料の過剰生産に対し

          7月-8月度 LIB中国部材市況

          化学大手5社 第一四半期決算 要約レポート

          2024年第一四半期の決算発表が大方で揃いました。 外部環境は不安な状態が続いておりますが、大手5社とも昨年度を底に反転、回復基調の中での好決算となっております。 尚、Xでの投稿は10秒~30秒程度で決算の概要がざっと頭に入るような投稿を意識して作成しております。 もう少し深く知りたい・・けれども全社のIRやニュース・トピックスをいちいち全部読む時間もないし、めんどくさいという方向けにそーなんだ化学+αでは各社1枚、5社で計5枚で第一四半期決算報告の内容をまとめてみました

          化学大手5社 第一四半期決算 要約レポート

        記事

          7月-8月度 LIB中国部材市況

          7月度-8月度のLIB部材市況の更新です。 底を打ったかと思った電池材料市況ですが、炭酸リチウムを筆頭にさらに下がり続けております。実務で同分野で営業をしている立場ながら、正直ここまで落ちるとは思ってもおらず今後市場の動きにはより一層注目です。 ▪️7月中国リチウムイオン電池部材市況真っ赤っかです・・・ ▪️8月中国リチウムイオン電池部材市況炭酸リチウムに至っては7月ー8月の2ヶ月で▲20%弱の値下がり率です。 マクロ目線で言えば中国を筆頭にした電池・材料の過剰生産に対し

          7月-8月度 LIB中国部材市況

          化学大手5社 第一四半期決算 要約レポート

          2024年第一四半期の決算発表が大方で揃いました。 外部環境は不安な状態が続いておりますが、大手5社とも昨年度を底に反転、回復基調の中での好決算となっております。 尚、Xでの投稿は10秒~30秒程度で決算の概要がざっと頭に入るような投稿を意識して作成しております。 もう少し深く知りたい・・けれども全社のIRやニュース・トピックスをいちいち全部読む時間もないし、めんどくさいという方向けにそーなんだ化学+αでは各社1枚、5社で計5枚で第一四半期決算報告の内容をまとめてみました

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          教養としての『ペロブスカイト太陽電池』 2

          前回記事で取り上げたのは今年の4月2日、あれからまだ4ヶ月しか立っておりませんが『ペロブスカイト太陽電池』がここに来て大盛り上がりになってきました。元々はビジネス界でも素材や化学分野系の界隈で話題だった新技術なのですが今や世間でも市民権を得てきた新技術なのではないでしょうか。 前回も大好評でしたので直近のアップデートも踏まえ第2弾のリリースです。 概要から企業動向、直近の経済界での話題まで広く、深くを商社の目線で記載しております。前回記事と併せて読んでいただくことで初めて『

          教養としての『ペロブスカイト太陽電池』 2

          これだから、石化は簡単にやめられない!

          石化産業について、もっとわかりやすく、誰でも親しめる様な投稿をしたいという思いがあり今回は4コマ漫画風に業界のリアルをまとめてみました。 その分野の方でなくとも「なるほど!!」と思っていただけるようなライトなものにしておりますので、さくさく読めると思います。 まずは資料を一挙読みいただければと思います。

          これだから、石化は簡単にやめられない!

          6月度 LIB中国部材市況

          6月度のLIB部材市況の更新です。 引用元の掲載データが少しアップデートされたので同じく材料項目についてもアップデートしております。 セパレーターに5μの市況が追加されるというのはいかに中国が電池材料で先端を走っているのかの象徴でもあります。日本だと旭化成さんが元々は薄型セパレーターと言って世界で開発していたものですが、今や中国ではこのように価格が一般公開されてしまうくらいに汎用扱いになっているということです。恐ろしいですね。 昨年12月でも電池材料の大暴落が起きて以降、

          6月度 LIB中国部材市況

          【企業解説シリーズ】試練の住友化学

          久方ぶりの『企業解説シリーズ』、今回は話題の住友化学です。 住友化学と言えば、化学/素材業界では知らない方はいないでしょうし、特に直近の決算状況が大赤字と悲惨な結果だったこともあり業界に精通していない方々にも今年一気に知れ渡った企業ではないかなと思います。 どういう状態かと言いますと、ザクっと↓こんな感じです。 2023年で当期利益が🔺3,118億円、肝心な営業利益に関しては2022年からの二期連続赤字、これを受け株価も暴落中の格好です。 念の為、他社との比較で見ても、圧

          【企業解説シリーズ】試練の住友化学

          船会社との議事録

          最近は海上運賃の高騰が激しく、日中はもっぱら納期調整・価格の値上げに走る筆者です。(筆者は総合商社で務めております) コンテナの海上運賃高騰に対する投稿への反響が良く、皆様の関心も高い話題なのだなあと改めて再認識させられました。 今回はその続編という事で、直近の船会社さんとの面談内容を皆様とも共有できればと思います。ビジネスの渦中にいる人たちが何を感じ・何を考えているのか、(具体的な社名や固有名詞はあまり出せませんが)現場の生のやり取りだと思って読んでいただけますと幸いです

          船会社との議事録

          海上運賃、またも高騰!!なぜ?

          今回の記事は、ビジネスの現場の速報的な話です。 題名の通り、日本から海外に向けて輸送する際の海上運賃がすごいペースで上昇しております。 特に北米および欧州向け・・・・輸出業務に携わっている方々であれば業界問わず値上げ調整・納期調整のてんやわんやではないでしょうか。 直近の海上運賃は2022年のコロナ禍の物流混乱事ほどまでには上がりきっておりませんが4月、5月、6月とその上昇幅とスペース(予約)を抑えることのハードルは日に日に増しております。 今回は改めてその整理として、

          海上運賃、またも高騰!!なぜ?

          【2023年度通期決算】化学企業19社一挙に比較。

          恒例の、そーなんだ化学決算シリーズです。 今回は諸事情で配信が遅くなり、大変申し訳ないです・・・・ コンセプトは変わらず、忙しい皆様の隙間時間に、化学企業の決算をなるべく多く、一挙に、かつ比較しながら見てもらえればと思います。 2023年度は円安が進行し輸出立国の日本企業にとっては追い風の一面もあったものの、中国経済の原則、戦争によるサプライチェーンの乱れ、高金利による世界的景気低迷の影響で全体的に苦しかったのではと思われます。 定量的な”成績”という意味では結構面白い展

          【2023年度通期決算】化学企業19社一挙に比較。

          4-5月度 LIB中国部材市況

          更新が遅くなり大変申し訳ございません。一身上の都合でここ2ヶ月間ほとんど時間が取れず・・・・漸く落ち着きましたので配信を再開させて参ります。4月分のデータも併せて4、5月合併号ということで配信いたします。 さて・・・5月のLIB材料市況ですが、前回底から漸く抜け出したかと思われていたリチウムがまた値崩れし始めました。ただ業界では昨年たまりに溜まった中国の電池在庫は流石にある程度なくなったと言われており足元の出荷はそこまで悪くないような話を商社の身として聞いておりますのでこれ

          4-5月度 LIB中国部材市況

          『LIBの教養』2023年までの整理と今後

          2024年度が始まり、もう第一四半期が終了してしまいましたが漸く種々のデータが出揃ったので2023年の最新統計データを踏まえLIB業界の2023年の整理と、今後の見通し・見所を発信できればと思います。 コンパクトにサクッと世界のLIB市場の全体感が抑えれるような構成を意識しておりますので業界問わず幅広くご活用できるかと思います! ▪️LIB世界市場推移2023年のLIB世界出荷量は1,203Gwhとなりました。過去実績も御覧頂ければ一目瞭然ですが引き続き市場成長は進むもの

          『LIBの教養』2023年までの整理と今後

          3月度 LIB中国部材市況

          2月に旧正月(中国の正月休み)がありましたので、3月の価格動向は一つの注目ポイントでした。結果としては・・・リチウムを筆頭に正極材が反転上昇しております。筆者の見立てとしては、中国市場の成長鈍化によって積み上げられた製品在庫もようやく捌け、荷動きが再開し始めたと言ったところかと思います。とはいえ、一昨年、去年のような末端のEV需要が旺盛なわけではなく、あくまで在庫が平時に戻ったようなもので、当面については市況が高騰するような状況ではないかと。あくまで、需給の波の中で、底は脱し

          3月度 LIB中国部材市況