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自己紹介と商業アニメーター辞める宣言

 はじめまして。SOMAです。
 美大を卒業し、デザイン事務所を転々とした後、フリーランスでイラストやアニメーション制作を生業としていました。20年くらいでしょうかね?
 ここ10年くらいは変なスイッチが入っていたのか、仕事に関係ない事はゴミ、くらいの勢いで仕事漬けでした。

 ところが、ちょうどコロナ禍に原因不明の体調不良、それに伴い仕事のミスも重なりメンタルにも支障をきたしてどうにもならない状態までいってしまいました。原因がいくつもあるのでここでは言及しませんが、ご迷惑をおかけしてしまったクライアントさまには本当に合わせる顔がありません…。

 早い段階でギブアップして休みをいれていれば良かったのですが、ノンストップで仕事をしていた事もあり、「止まったら死ぬ」そんな強迫観念にも似た精神状態であった為、倒れるまで平気な振りをしてしまいました。バカですね。 

 追い詰められすぎて良からぬ事まで考えていたのですが、最後の最後に両親を頼る決断をし、現在は実家に戻り療養しながら現役バリバリの両親のフォローをしながら生きながらえています。感謝しかないですね。

 仕事をできる状態でもなく、精神的にも不安定だったせいか、仕事用のアドレスやSNSを全て削除して本名から今のペンネームに変えてしまいました。過去のポートフォリオを消していない所が我ながら未練がましいとは思いますが…。

 それでも個人のLINEから連絡をいただいてお仕事をいただけたりと、本当にありがたい状態で、実家にも慣れ、心も体も回復もしてきた事だし、本格的に営業をかけようかとも考えました。

 しかし、仕事がない状態の中で今まで出来なかった事に触れてみたり、見てこなかった物に触れてみる機会を与えられた事により、少しずつ私の中で意識が変わっていってしまいました。

 今まで仕事漬けだった自分が、エンディング同じなのにハードモードでノーミスクリアしようとしているゲーム系YouTuberみたいで滑稽に思えてしまったのです。しかもそのゲーム、実はそんなに好きじゃないよね?再生数欲しいだけだよね?みたいな。

 イラストやアニメーションは大好きだったのに、いつの間にか食べていく為に自分の心を無視した選択をし続け、気がつけば後に引けない状態まで自分を持っていってしまいました。

 自分がその仕事をしたいのではなく、他の人にその仕事を取られる事が気に食わないという気持ちが強い事に気がついた時は、我ながら自分って気持ち悪いなと冷静になってしまいました。

 弟がいる長女なのに、父からやたら自立を促され、弱みを見せたら負け、といった昭和の男児のような教育を受けたせいもあるとは思います。

 好きな事を仕事にしている人の方が少ない、アニメ好きでイラスト得意だけど会社員で事務職、営業職、みたいな人の方が多いぞ!!我儘いうんじゃねえ!!と仰りたい方も大勢いらっしゃるはずです。ですが、私にはその選択は不可能でした。毎日会社に同じ時間に出社し、そつなくこなす事が私には続けられませんでした。チャレンジした事はあるんですよ。チャレンジしたけどクビになりました。真っ黒なサングラスしたまま色校正するバイカーの社長や、社内結婚して社内不倫している作業は部下に投げっぱなしのリーゼントの上司などにクビ宣言されたり等、今となっては笑い話ですね。たぶんきちんと鑑定したら何かしらの発達障害だと思います。

 情けない話ですが、一番続いたお勤めは、短大卒業してすぐの場末のスナック1年だけです。
 辞める際に高そうな花束をいただけたり、ママには「卒業旅行(ダブった友達に誘われた)終わったら戻ってくるんでしょ?」と、おしまれながら辞められたのもスナックだけでした。全く美人でもなく、可愛くもなく、おっぱいがデカい訳でもないのですが、当時二十歳前後の娘がキャバクラではなくスナック、という選択が良かったのかもしれません。

 余談が過ぎましたね。

 テレビ仕事をいただいていた時は、制作会社の社長さんからTwitterの一字一句をチェックされたりなどがあり、いつの間にか言いたい事が言えなくなっていました。

 動かす前提にないキャラデザを何とか動かせるように調整したり、アニメーター任せのアバウトな絵コンテに上手い事提案する等、そういった事に対応する精神力、力量が私には足りませんでした。

 上記以外にも諸々の理由があり、再び商業アニメーターとして切磋琢磨し、仕事をする気力が無くなってしまいました。

 これからは、収入が激減しようと、案件に合わせてイラストのタッチを変えたり、他人が作ったキャラクターを動かす様な仕事はしないと心に決めました。

 この決断をするまでに本当に時間がかかってしまいました。貧乏性というか、自信がないんでしょうね。

自分語りが長くなりましたが、私と似た様な境遇や悩みを持つ方の参考になればと思い、今後も色々書き綴っていきたいと思います。

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