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死生観 ➖消防士が悟ったもの➖

一瞬だ

握りこぶし一個分の大きさしかないあなたの小さな心臓が止まるのなんて。それは一瞬の出来事で起きる。

交通事故、急病、ケガ、自然災害、大震災、自殺… …。

私はたくさんの人の「生」と「死」に出逢った。

そして人の命の「脆さ、儚さ、尊さ」に気づいた。

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普通は経験することはないであろう人の命が失われる様をまざまざと見せられてきた。

交通事故で車の外に放り出されて首がもげている人間。初めて見たときは膝がガクガクと笑った。人間の顔が重いと知った。

あり得ない角度に四肢が変形し、口から胃袋のようなものが飛び出している人間。体験をあげたらキリがない。とにかく…

人の命は本当にもろい。生身の身体も簡単に引きちぎられる。病にも負ける。自然にも負ける。自分にも負ける…

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そんな「生きる人」と「死ぬ人」を目撃する経験を繰り返してきた私は、防災訓練の指導に訪問した際、参加者の皆さんにいつも必ず伝えることがある。

「いつでもあると思うな親と金」

「いつもないと思うな災害と運」

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大災害は運だ。

津波を止められる人間なんていない。土石流も無理だ。人間は自然には勝てない。

結局その場に居たか居ないかの運が、いま生きているか、もしかしたら死んでいたかに過ぎない。だから私たちは

「たまたま生きている」

「もしくは生かされている」と伝える。

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一方で、普段の病気やケガ、事故や火事などはどうだろうか?

そういった災害に遭遇する運は、「動かせる」と伝える。

そう、「運動」だ。

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動くことで運が良くなる。筋肉が増えて健康になれば病気やケガのリスクが減る。

事故に巻き込まれても強い体があれば助かる可能性が高まる。火事だって逃げられると。

私たちはいつも言い訳をする。できない、やりたくない、あとでやる、それはリスクだ、自分には関係ない。

しかしいまあるこの命が「たまたま生きている」「たまたま生かされている」と悟った時、もっとチャレンジングな人生でもでいいんじゃないか。

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人の命は脆い、儚い。だからこそ命は貴重だ。ゆえに生きるという営みにも面白みを感じる。

動く、変わる、未来ー

生きているかがり人生はいつでもどこでも誰でも何度でも挑戦できる。

人生100年時代。

人生の道標は立て放題。

ならば立てて楽しんでみようではありませんか。

一瞬だから*

SO

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