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運動鍼と衛気と営気と②

運動鍼は”気”を動かす2つの鍼法で、
営気にアプローチするのと、
衛気にアプローチする話を
前にさせていただきました。

この営気と衛気に大きく関わってくるのが、
十二経脈と十二経筋。

この2つの事はどちらも
霊枢に詳しく書かれています。
経脈、経筋共に
どこを走っているのかは
必ず覚えて下さいね。

十二経脈は
”中焦から”手太陰肺経が始まり
手陽明大腸経
足陽明大腸経
足太陰脾経
手少陰心経
手太陽小腸経
足太陽膀胱経
足少陰腎経
手厥陰心包経
手少陽三焦経
足少陽胆経
足厥陰肝経で終わり
また手太陰肺経に戻ります。

手太陰肺経のスタートは
中府ではなく
”中焦”からというのは
重要な事なので覚えておいて下さい。

霊枢営衛生会篇に十二経脈は
”環の端無きが如し”
と表現しています。

環の端がないということで、
山手線や大阪環状線のように
グルグル巡っている感じです。

なので十二経脈は
規則的に流れる”営気”が流れています。

経脈は脈診の気口九道脈診で診れますので、
反応のある経脈の原穴や合穴に刺鍼をして、
運動鍼は患部を動かしていきます。

一方、経筋の流れは

・手三陰経筋:手指末端から始まり、
全て胸郭に停止。
・手三陽経筋:手指末端から始まり、
全て頭角に停止。
・足三陽経筋:足趾末端から始まり、
全て目周囲に停止。
・足三陰経筋:足趾末端から始まり、
全て生殖器・体幹に停止。

経筋の走行をみると、
手足末端から顔面、体幹部で終わる。
経脈とは明らかに走行は違います。
経筋は面としての流れ。
経脈外なので”衛気”が流れています。

衛気は脈外を流れているので、
触診で痛み、張りがある所は
衛気の流れが滞っている所なので、
運動鍼では直接、刺鍼、施灸して
患部を動かしていきます。

運動鍼は
遠隔の原穴に刺鍼をするのは営気、
患部に刺鍼、施灸をするのは衛気に
アプローチすることで
営気、衛気を協調させる鍼法になります。

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