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「氣」とは何か?-what is Qi?-

はじめに

それは手の平の中で「氣」を練ることから始まりました。

両手の手の平を擦り合わせたり、指先同士をコンコンとぶつけてみたりして、氣を集める準備をします。

準備が終わると、手の平同士を1センチ程度離して隙間を作り、そこからゆっくりと粘土でもこねるように縦や横に動かしてみます。

そうすると、手の平の隙間の空間に磁気を帯び反発し合うような”何か”を感じだすようになります。

初めは指はまっすぐ伸ばしたままでいいですが徐々に手の平同士を離していき、空気のボールを持っているかのように指を丸め、指先同士も向かい合わせていきます。手の中の空間には磁気のボールがあるような感覚になります。

初めのうちは、手を離しすぎるとその感覚はすぐに無くなってしまいますが、慣れてくれば片手でもボールの感覚は無くなりません。

片手で少し大きめのボールを持つようにして、握ろうとすれば反発を感じ、広げようとすればまとわりつくような抵抗を感じます。

さらに慣れてくればこの感覚が体の中を自分の意思で移動させることができるようになります。

イメージではなく体感としてはっきりと感じます。

これが私が「氣」に興味を持った最初の出来事です。

読みやすさを考慮し、本文中に断定的な表現を使っている箇所がありますが、氣について、本来断定できるものではありません。ご了承ください。

「氣」とは何か?-what is Qi?-

氣のイメージ

「气」は蒸気や空気などが漂っている様子を描いた象形文字のようです。

なので、氣は「空気」「エア」と同じようなイメージを持っている人は多いかもしれません。
ゆらゆらと漂う流動的なもの…というような。

荘子が変化して「形」が生じ、「形」が変化して「生命」が生じると述べていたし、『黄帝内経素問』では、天地のが合して人間ができるという記述があるなど、古代中国ではから万物は構成されていると考えられており、人体を小宇宙とし、大宇宙を支配するのと同様の法則が人体をも支配していると考えていました。

そこで、大宇宙の法則を明らかにし、小宇宙(人体)の変化に照らし合わせ、その不調を修復するいう概念が当時の医学の基礎にありました。

大宇宙の成り立ち

宇宙は運動をしています。
それは初めも終わりもない永遠の運動。
右回りと左回りの2つの運動からなる螺旋の動き。

宇宙の周期性のスパイラルは、遠心性と求心性、誇張と収縮、陰と陽、上昇と下降という「宇宙の呼吸」の現れです。

宇宙の周期性の“スパイラル”が氣の表現であるなら、様々な形に分割された「万物」は氣の無限のフラクタル。

「全体」と「部分」は絶えず響き合い、宇宙の氣を凝縮したフラクタル構造としてこの世界を創造しています。

銀河や台風、DNAやひまわりの種など、様々なものが螺旋の形状をとります。

氣は「エネルギー」であり「振動」であり「周波数」そして「スパイラル」…。

これらの螺旋はある法則によって描かれます。

◻︎

フィボナッチ数列について

1 1 2 3 5 8 13 21……

「フィボナッチ数列」とは前の二つの数字の「和」ずつ増えていき、宇宙の法則の“螺旋”はこの形が基本となっています。

この数列は自然界の成り立ちによく見られる数列であり、この数列に従って作られた螺旋は美しいプロポーションを作り、それは「黄金比」と呼ばれる比率になります。

そしてこの螺旋を立体に現したもの、それは「トーラス」と呼ばれる電気と磁気のエネルギーフィールドです。

トーラスの形状は、果物を縦に切ったときによく見られます。

地球にも同じようにトーラスのエネルギーフィールドがあり、磁力により右回りに放射され、左回りで中心へと戻ってきます。

大宇宙と私たちは常に感応し、私たちも天地自然の氣の流れの構造と同じ構造を持っています。

◻︎

万物が「氣」からできている以上、人体も氣が凝集されたもの。

なので天地自然の法則が身体にも投影されているのはごく自然であり、「感応」という目に見えない糸によって私たちも宇宙と結ばれています。

大宇宙と小宇宙(身体)は、氣の交流によって互いに呼応し合い、「部分」は「全体」を示し、「全体」は「部分」を表すという法則が成り立ちます。

そして人体の中にもまた、もっと小さな「小宇宙」が存在し、限りなく細分化していきます。

つまり”氣”とは「宇宙の摂理」を表現するときに用いることのできる概念であり、さらに、そのフラクタル構造である「生命」について理解するときにも用いることができます。

◻︎

「周波数」という点から「氣」を考察

宇宙の秘密を知りたければ、エネルギー、周波数、振動の観点から考えなさい

ニコラ・テスラ

森羅万象を構成する要素が「正多面体」として全て含まれている「メタトロンキューブ」「369の法則」の図形と一致しています。

ニコラ・テスラのいうエネルギー、周波数、振動という言葉を「369の法則」に当てはめて言うならば、(9)は「エネルギー」、(6)は「周波数」、(3)は「振動」になります。

「エネルギー」とは、エネルギーの”源”のことであり、無限の量子場のこと。

「周波数」とは、非物質的な次元の、私たちの魂や霊のレベルのこと。

「振動」とは、私たちが存在している物理的な領域を含んだ、肉体や自我意識レベルのことを指しています。

エネルギー・周波数・振動はそれぞれ違う次元のことを指していますが、古代の中国人は、この宇宙にあまねく働く法則を全て「氣」と表現したのでしょう。

人間など、生命の「意識」に従属する身体の動きや感情の変化も突き詰めていくと、「振動」や「周波数」です。

五臓に宿る”固有の振動”

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