無国籍ネットワークユース

国籍を持たない人、どの国からも国民と認められていない人―無国籍者。私たちの毎日の生活で、無国籍の人々の存在を意識することは稀です。無国籍ネットワークユースは、無国籍者が希望を持てる社会作りに向けて、多くの人々に無国籍について知ってもらうことを目指します。

無国籍ネットワークユース

国籍を持たない人、どの国からも国民と認められていない人―無国籍者。私たちの毎日の生活で、無国籍の人々の存在を意識することは稀です。無国籍ネットワークユースは、無国籍者が希望を持てる社会作りに向けて、多くの人々に無国籍について知ってもらうことを目指します。

マガジン

  • DIASPORA-故郷を追われたロヒンギャ-

    無国籍者が希望を持てる社会作りに向けて、多くの人々に無国籍について知ってもらうことを目指す。われわれ無国籍ネットワークユースは、この理念に基づき、写真展や講演会を開催してきた。そして今回、日本を飛び出し、マレーシアへと渡った。普段あまり報じられることのない、「ロヒンギャディアスポラ」の生活を知るためだ。この連載は、我々の旅の記録であり、ロヒンギャの人たちの声を伝える拡声器だ。ともに「声なき声」を聞き、一緒に問題を考えて頂ければと思う。

最近の記事

【プレスリリース】 新畑克也 写真展 『DIGNITY - 尊きミャンマーの人々- in Rakhine State』

連絡先:stateless.youth@gmail.com (無国籍ネットワークユース) 写真家の新畑克也(しんばたかつや)氏が三の丸芸術ホール(群馬県館林市)にて、写真展『DIGNITY - 尊きミャンマーの人々- in Rakhine State』 を2021年8月12日(木)から15日(日)に渡って開催いたします。 ●プロフィール 新畑克也 Katsuya Shimbata 1979年広島県呉市生まれ。東京都在住。2010年に初めて訪れたミャンマーに魅了され、同国

    • 教育への希望と現実

      【前回のあらすじ】  ホテルでコーディネーターのジアウルラフマンさんから、彼の過去やマレーシアにおいてロヒンギャが直面している状況をうかがった後、マレー料理屋へ。手で食べるという彼らのスタイルを真似してみたところ、ジアウルさんも少し嬉しそうだった。食事を済ませた後、灼熱の道を歩きながらホテルに戻る。  次の行き先は、ロヒンギャの子供が通うコミュニティスクール。難民の子供はどのような環境で学んでいるのか。先生たちはどのような思いで教壇に立っているのか。分からないことばかりの「未

      • 献身の人が紡ぐ支援の輪

         今回のタワウ滞在では、前年同様デイビッドさん(以下敬称略)という方があらゆる面で私たちのフィールドワークをサポートしてくれた。現在54歳、普段はジョークでみんなを笑わせてくれる明るい方だ。しかし話すうちに、私は彼の生い立ちからバジャウとの関わりまでを知り、その献身的で慈悲深い人間性に深い畏敬の念を抱いた。  デイビッドは韓国で生まれ育ち、27歳の頃からマレーシアのタワウに住んでいる。中華系マレーシア人の奥さんと結婚したが、当時の韓国は外国人に冷たかったため、マレーシアへ移

        • ロヒンギャ難民-マレーシアへの旅路-

           夜9時ごろ、われわれ無国籍ネットワークユースのメンバーは、羽田空港国際線ターミナルに集合した。大学生の旅に格安航空券は欠かせない。11:45分発のエアアジアに乗り込み、機内で一夜を明かす。どこでも寝れる人間で良かったと心から思う。私が目を覚ました時、飛行機は既にマレーシア上空にいた。  飛行機を降りると、慌ただしく朝食を取りタクシー乗り場へ向かう。車に揺られること45分ほど、目的地のホテルに辿り着いた。ドアを開けると一人の男性と目が合う。お互い「あっ」となった。ジアウルラ

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        • DIASPORA-故郷を追われたロヒンギャ-
          3本

        記事

          プロローグ

           2017年8月、テレビをつけた私の目に衝撃的な光景が飛び込んできた。ドローンによって捉えられた、途切れることのない「塊」。映し出されていたのは人だった。   ミャンマー西部ラカイン州で暮らす少数派イスラム教徒、ロヒンギャ。2017年8月25日、彼、彼女らを悲劇が襲った。ロヒンギャによって構成される武装組織、ARSA(Arakan Rohingya Salvation Army)が警察施設30か所、国軍駐屯地一か所を襲撃。これを受け、軍による「掃討作戦」が始まった。  ジ