アイドルのその先

アイドルの賞味期限

ってあるのかしら、とは常々思う。というか、それを知りたい、知ってから推したいと常々思う。
私が今推してる彼らは何年後までアイドルしてくれてる?私はいつまでこの子達を推す熱量を保ち続けられる?
そういえば、アイドルを推し始めた頃ってこんなこと考えてたな〜と感じたのは、今日の出来事。

関ジャニ∞の大倉忠義さんの「答えのない”アイドル”という仕事」というNHKのドキュメンタリーを見た。

密着とは言うけれど、やっぱり「アイドル」を仕事として選んでやってきた彼の奥深いところまでは絶対に見せてくれないんだろうなぁと思ったドキュメンタリーでした。
だってアイドルが裏の泥臭いところを見せてしまったら、それはもう「夢を売る」仕事ではなくなってしまうもの。
良い意味でももしかしたら悪い意味でも?、彼はどこまでいってもキラキラとした世界に存在するアイドルだなぁと思った。

最近のアイドルの変化

でも最近思うのは、アイドルのその先を見据えた将来設計ではなく、アイドルとしていかに長く活動するか?を考えた将来設計にシフトしてきてるのではないかな?ということ。
例えば、嵐は「アイドル」を辞めずに活動休止に入った。
例えば、韓国アイドルたちはちょ人気が滞ってしまいそうな「兵役」を超えた先の活動を「アイドル」として続けることを約束してくれた。

ちょっと前、ほんの数年前までは「アイドルとしての賞味期限を過ぎたら、その次のキャリアを選ばなくては」みたいな風潮があった気がする。
女優?バラエティ?司会?アーティスト?
そのために根強いファンを築き上げなくてはいけないし、築けたとしても長続きする保証はない。そんな不安定だけど憧れてしまうキラキラな世界だった。

でも最近は「いかに長くアイドルを続けるか?」が顔を出し始めていると思う。
兵役後もアイドルでいてくれるし、数年ぶりにメンバー揃ってカムバ…なんていうサプライズもあった。

そこに見えるのは「アイドルは多様だ」という、新たな世界なのかもしれない。
若くてキラキラしてて、若者だけの文化だったアイドルが、大人も憧れる存在としてのアイドルに変わっていってるのかもしれない。

韓国には7年契約の壁があって、そこを打破することが出来ないというのが暗く流れていた気がするけれど、TWICEや SEVENTEENがそれを打ち破ってくれて、大所帯だろうとアイドルを続けられるんだ、誰も欠けずにやっていけるんだと証明してくれてるように思えた。

AKBの黄金時代を築いたあるメンバーが「今のAKBに入ってくる子はアイドルになることが目標で、その先の自分は思い描けてない。だけど、初期メンバーは何かやりたいこと・なりたいものが別にあって、そのための手段としてAKBに入ったっていう子が多い。そこは違いとして明らかにある」みたいなことをとあるテレビのインタビューで語っていて、なるほどなと思ったことがある。
なるほど、そういう考えがあったから、芸能界で生き残っていけるんだな、と。
でももしかしたら、今は少し違ってきてるのかもしれないなとも、現在は思い直した。
アイドルになりたくてなりたくて、アイドルとして成功するために幼い頃から努力して、やっと手に入れたファンと自分の姿を絶対に離すものか…そういう気概をどれだけ持てるか?が全ての鍵を握ってるのではないか?
もしかしたら、アイドルのその先なんて考えずに、今やれることをただただ粛々とこなしていくことで、アイドルをずっと続けられるのではないか?

アイドルからアーティストに少し偏ったとしても、ファンからすれば永遠にアイドルに変わりはないし、いつだって「アイドル」としての自分に戻れる安心感のもとで、あれやこれやと挑戦できる世界があってもいいのではないか?
そう思えた。

その先陣を切ろうとしてるのが、EXOや SHINeeなのかもしれないし、防弾少年団なのかもしれないし…分からないけれど、明らかにアイドルの形が時代と共に変化してきてるように思えた。

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