日本、量子暗号でサイバー防御強化へ – 総務省が次世代暗号技術確立を支援
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ニュースのまとめ
総務省は2025年を目処に、次世代の暗号技術である「量子暗号通信」の実用化支援を開始する予定です。東芝やNECといった国内企業が候補として挙げられており、高速かつ長距離で利用可能な技術の確立を目指しています。この取り組みはサイバー防御の強化に向けて、日本国内での経済安全保障を意識したものです。国産技術での情報保護の体制を構築し、2030年までに実用化を目指します。
ポイント1:量子暗号通信の仕組み
量子暗号通信は、光子に暗号鍵を乗せて情報を送る仕組みであり、鍵情報を盗もうとすると光子の状態が変化するため、理論上は解読が不可能とされています。この特徴により、金融や医療、防衛分野などでの高いセキュリティが求められるデータ通信に活用されることが期待されています。
ポイント2:量子技術の国際的な競争
量子暗号通信の研究は日本に限らず、世界中で進められています。特に中国は大都市を結ぶ広範な量子暗号通信網を構築しており、欧州連合(EU)やシンガポールも構築計画を推進中です。日本政府は、国内企業と共に競争力の向上を目指し、距離や通信安定性を確保する技術の開発を急いでいます。
ポイント3:国内企業と官民連携の重要性
日本では、NICT(情報通信研究機構)が量子暗号通信網を持ち、2025年度から企業の技術実証が予定されています。量子鍵配送装置の開発では東芝が国際的に高い評価を得ており、総務省は公募により国内企業の技術向上を図ります。また、国内の重要インフラの情報保護体制を強化するため、官民一体での技術開発を進める予定です。
10年後の未来を読み解くヒント
量子暗号通信技術の実用化が進めば、2030年にはサイバー防御の基本インフラとして定着し、従来の暗号通信技術に代わるものとなる可能性があります。医療や防衛など高い機密性が求められる分野での導入が進む中で、国内技術によるサイバー防衛力の向上が期待されます。さらに、これに付随して量子通信分野の高度な人材育成も求められるでしょう。
キーワード解説
量子暗号通信:光子に暗号鍵を載せ、理論上解読が不可能な安全な通信を実現する技術。
量子鍵配送装置:量子暗号通信で鍵を送るための装置。
情報通信研究機構(NICT):日本国内の通信関連研究を行う国立機関。
経済安全保障:国の経済活動におけるリスク回避と安全確保の取り組み。
量子コンピュータ:膨大な計算を高速で処理可能な次世代コンピュータ。
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