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小学校の空中権でまかなう渋谷の再開発計画 〜空に値段がつく?〜



ニュースのまとめ

東京都渋谷区では、区立神南小学校の空中権を利用して再開発が進められています。空中権は隣接するマンションに移転され、その対価としてマンションの開発事業者が小学校の再整備を担当します。約100億円とされる空中権の価値に対し、区は52億円と算定。小学校とマンションの再開発は、自治体にとって新しい試みとして注目されています。

ポイント1: 空中権の移転と再開発計画

神南小学校の再開発計画では、築60年の小学校と築49年の14階建てマンション「渋谷ホームズ」が一体的に再整備されます。小学校の容積率500%のうち91%をホームズ側に移転し、その結果、マンションは33階建てへと建て替えられる見通しです。空中権とは、土地の上空の利用権を他の場所に移転できる概念で、渋谷区では容積率移転を使って再開発費を軽減する狙いがあります。

ポイント2: 空中権の価値と取引

神南小学校の空中権は、不動産鑑定士による評価で約100億円の価値がつけられています。しかし、渋谷区は17日、「容積配分についての鑑定額は52億円」と公表しており、双方の評価に大きな差があります。ホームズ側のデベロッパーが小学校の再整備を担当する形で、空中権の取引が行われ、金銭の授受は発生しません。これにより、小学校建て替えの一部費用が賄われる予定です。

ポイント3: 住民の意見と高額マンション化

ホームズは再開発により33階建ての高層マンションとなり、増設された住戸は高額で分譲される見込みです。しかし、再開発に対しては住民からの反対意見も根強く、今後の計画進行に注目が集まっています。渋谷区の担当者は、今回の計画で再整備費用を抑えることができると説明していますが、容積率移転を巡る議論は今後も続きそうです。

10年後の未来を読み解くヒント

10年後、東京の中心地ではこのような空中権の移転や再開発のケースが増えると予想されます。都市部での土地不足が続く中、空中権を活用した再開発は、資源の効率的な利用方法として広く採用される可能性があります。特に、老朽化した公共施設や住宅の建て替えにおいて、自治体やデベロッパーが協力する形での再整備が一般化していくでしょう。

キーワード解説

空中権とは、土地の上空に存在する利用権利のことです。特定の土地に設定された容積率を超える建築ができないため、空中権の移転によって他の場所で建物の高さや規模を拡大することができます。これにより、都市部では限られた土地を有効に活用できる手法として注目されています。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO83538930Y4A910C2QM8000/


☝️この記事はDiscordコミュニティ「10年後の未来ラボ」の投稿の引用です。ご興味がある方は、ぜひ「10年後の未来ラボ」にご参加ください。

https://share.hsforms.com/1jqo4gTdXS_-xc-GqcqYxQQrfl4p

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