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【大卒総合職】平均的な賃金カーブにみる若者の不都合な真実【独自調査】

割引あり

 毎月勤務先から振り込まれるお賃金、サラリーマンの皆様の大きな関心事であることは間違いないでしょう。一方で目先のお賃金だけでなく、長期的推移である「賃金カーブ」も気になるのではないでしょうか。

 学生時代からお金が好きだったにもかかわらず、中小メーカーへ入社して高給を手に入れられなかった筆者。現在は2回の転職を通して超大手企業勤務、希望職種・希望勤務地でそれなりのお給料を頂いていると思っております。このため自分と似た属性の人の平均的な水準には強い興味がありました。そこで賃金カーブも含めた賃金体系に関して、国家統計を独自集計することを決意。

 賃金カーブといえば、性別・学歴別・産業別にまとめられたものを目にすることが多いもの。例えば下図は横軸を年齢でとり、所定内賃金(月々の総支給額から時間外手当を除いたもの)を学歴別にまとめられています。お賃金に関心の高い皆様も目にしたことが多いことでしょう。

出典:厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査の概況』

 しかし、学歴・企業規模・職種(事務系・技術系)を組み合わせた賃金カーブは見たことがない人も多いことでしょう。また上図のような「賃金カーブ」は調査時点での年齢別賃金を反映させたもので、本当の意味で各世代がどのような賃金カーブを描いてきたのかが不明瞭となっている点には留意が必要です。

 そこで本記事では国家統計資料18年分を集計・整理して、各世代がどのような賃金カーブを描くのか実績を調査しました。具体的には1986年卒、1994年卒、2002年卒、2010年卒、2014年卒、2018年卒の各世代の賃金カーブです。統計データが2004年までしか遡れないこと、未来の賃金動向はわからないことから、完全な賃金カーブとなっていない点はご了承いただけますと幸いです。


0. 本記事を購入いただく3つのメリット

有料である本記事を購入いただくメリットは下記3点です。集計に膨大な時間がかかるからでしょうか、時系列変化がわかる貴重な記事となっております。

・メリット①:手間暇をかけず大卒総合職の年代別”モデル賃金”がわかる。
・メリット②:昇格スピードによる振れ幅がわかる。
・メリット③:各年代・役職別における基本給と残業代の時系列変化がわかる。

実際に購入頂いた方からのレビューを3件紹介します。

 本記事は公開されている国家統計を丁寧に集計・整理すれば導ける内容です。しかし同様の集計を無償コンテンツで見つけられなかったこと、集計・整理に100時間以上も要したこと、高額な書籍でデータの妥当性確認を行っていることから、本記事は有償販売とさせていただきます。

1. 大卒者の賃金カーブ(基本月給・時間外含み月給)

 大卒者の月給ベースでの賃金カーブを描きました(院卒区分データなし)。職種は技術系・事務系であり、昨今大卒で増えているとされる技能・労務系職種は含まれておりません。所謂「総合職」に相当します。またここでは、32歳で主任昇格、41歳で係長昇格、48歳で課長昇格することを前提としています。

 本記事では”時間外含み月給”とは月々の総支給額から通勤手当を除いたもので、その他の役付手当、交替手当、特殊勤務手当、家族手当、住宅手当、地域手当を含んだ金額となっています。"基本月給"は"時間外含月給"から時間外手当を除いた金額です。この2つの"月給"以外に年間4~5か月分程度の賞与もありますが、学歴・役職別データがなく適切な定量化が困難であるため本記事では考慮しておりません。

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