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【Podcast】ep.17「穏やかにたゆたう曲に身を委ねてみる夜」(※2/29 テキスト版追記)

音楽に限らず映画や小説などでも、特に大きなドラマは起こらないけれど、じんわりと沁みて、気付けばその作品の魅力にどっぷり深くはまり込んでいた…という経験はありませんか?
今回ご紹介するのは私にとって、まさにそうした存在の楽曲たちです。

(曲をフルで聴くにはSpotifyプレミアムにログインが必要です🙇‍♀️)



先週までの番組でご紹介した楽曲はこちらのプレイリストからどうぞ💁‍♀️


🗒️テキスト版(2/29更新)
◆midnight reflection ep.17
「穏やかにたゆたう曲に身を委ねてみる夜」

こんばんは。
木曜深夜、いかがお過ごしでしょうか。
おやすみ前のひととき、心おだやかに眠りにつけるような優しく美しい音楽を私目線で選曲し、お届けいたしますmidnight reflection。
ナビゲーターは私、Chieがお送りいたします。


♪曲①村治佳織/「亡き王女のためのパヴァーヌ」

村治佳織さんの演奏で、モーリス・ラヴェル作曲、ローラン・ディアンス編曲の「亡き王女のためのパヴァーヌ」をお送りしました。
この曲は1899年にラヴェルがピアノ曲として作曲したものなのですが、1910年には本人が管弦楽用に編曲したものも書いています。
「パヴァーヌ」というのはダンスの種類で、16~17世紀にかけて流行した、ヨーロッパの王侯貴族のための舞踊だそうです。
切なく、どこか哀しげでノスタルジックなメロディーですし、題名からも亡くなった王女を追悼する哀歌のように感じますが、実はそうではなく、本来は「昔、スペインの宮廷で小さな王女が踊ったようなパヴァーヌ」という意味のつもりだったようです。

そしてこの曲をクラシックギター用にアレンジしたローラン・ディアンスという方は1955年生まれ、チュニジア出身のクラシックギタリストで、作曲・編曲家でもあります。オリジナル曲はもちろん、ジャズ、ブラジル音楽、シャンソン、タンゴ、クラシックピアノの作品などの編曲を手がけていて、それらは名だたるアーティストたちのレパートリーとして演奏されています。
この「亡き王女のためのパヴァーヌ」も元のピアノや管弦楽ヴァージョンをご存じの方でもすんなり受け入れられそうな美しいアレンジになっているのではないかと思います。クラシックギターの琴線に触れるような柔らかい音色がさらに哀愁を誘いますよね。。


次にお送りするのは、ハービー・ハンコック「Speak Like A Child」です。
元々ハービー・ハンコックは私が最初に好きになったジャズピアニストで、他にも好きな曲はいろいろあるのですが、この「Speak Like A Child」に至っては、彼の作品の中で、というだけでなく、ジャズの中で私が1番好きだと思っている曲です。特に大きな変化がある訳ではないし、フレーズの繰り返しも多いですし、わりかし淡々と進んで行く曲なのですが、私にとっては、なんでかわからないけど聴く度にキュンとしてしまう、という曲です。

1968年にリリースされた同じタイトルのアルバムに収録されている楽曲なんですけど、このアルバムのジャケットもまた素敵なのです。淡いピンクのマジックアワーの空をバックに、手前の男女2人のシルエットがキスをしているとても可愛らしい構図になっているのですが、このシルエットの2人はハービーと実の奥様なんです。この写真の当時はまだフィアンセだったそうなんですけど…、そのエピソードにもまたキュンと来てしまって、ほんとに大好きです。笑
それではゆったりとした気持ちでお楽しみください。
ハービー・ハンコック「Speak Like A Child」

♪曲②ハービー・ハンコック「Speak Like A Child」


今晩のmidnight reflection、いかがでしたでしょうか。今宵も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
番組でご紹介した楽曲をmidnight reflection playlistとして公開しています。また前週分の内容をテキストにしたものをnoteに公開していますので、よかったら併せてお楽しみください。リンクは番組トップの概要欄に掲載しています。
それではこの辺でそろそろおやすみの準備に入っていきたいと思います。
皆様とはまた来週。お相手は私Chieでした。素敵な夜をお過ごしください。

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